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東京大学とソフトバンク、海老名駅周辺に「次世代AI都市シミュレーター」の実証実験を拡大

 東京大学、ソフトバンク、小田急電鉄は、2022年12月から「次世代AI都市シミュレーター」の実証実験の対象エリアを海老名駅周辺エリアに拡大して開始した。

実証実験対象エリア

 「次世代AI都市シミュレーター」では、デジタル空間上に海老名駅周辺エリアを再現し、行動変容を促すインセンティブ(動機付け)の効果を調査している。

【「次世代AI都市シミュレーター」の小田急線海老名駅周辺エリアでのイメージ動画】

 これまでの実証実験では、商業施設「ViNAWALK」内に設置されたデジタルサイネージなどを活用し、来館者に役立つ情報などをタイムリーに配信し、結果を検証してきた。

 結果を基に、商業施設の来館者数や売り上げ向上の効果を予測し、複数の店舗で行動変容を促す人流誘導アルゴリズムの開発、デジタルツインを活用したシミュレーションの可視化に成功した。

 さらに、人流誘導の効果の向上を目指して、実証実験の対象地域を、商業施設内から海老名駅周辺に拡大する。

 対象エリアにある商業施設の来館者や勤務者に最適な情報を提供することで、食事や買い物をより快適に楽しむことができる仕組みを構築するという。情報提供は、LINE公式アカウントや施設内のサイネージなどを通じて行う。

 また、「ViNA GARDENS」の商業施設に入居中のテナントに、人流の予測情報を、専用のLINEアカウントで提供する。テナント側はこの情報を基に、シフトや配置の最適化や在庫管理を効率的に行うことができる。テナント側の感想をフィードバックができる仕組みも構築している。

情報提供のイメージ

 今後も東京大学とソフトバンクは「次世代AI都市シミュレーター」を発展させ、実用性と汎用性の高いスマートシティソリューションの開発とデジタルツインの精度の向上を図り、さまざまな都市での活用を目指すという。

 小田急は「ViNA GARDENSプロジェクト」の進展や、研究の成果を活用により地域の価値の創造を目指す。