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「AQUOS sense7/sense7 plus」発表、"次のどまんなか”ミドルクラス超のカメラ体験を目指したそのコンセプトとは

 26日、シャープは「AQUOS sense7」と「AQUOS sense7 plus」を発表した。10月以降、順次発売される見込みとなっている。

 AQUOS sense7/sense7 plusは、AQUOSシリーズのミドルレンジを担うスマートフォン。両機種ともに「AQUOS R7」のノウハウを投入した高性能なカメラを搭載しており、「AQUOS sense7 plus」については、120fpsのフレーム補間や高音質なスピーカーを搭載するなど、動画視聴に特化したスペックとなっている。

 本稿では、プレゼンテーションで語られた、「AQUOS sense7」「AQUOS sense7 plus」のコンセプトをご紹介しよう。

シャープ5年連続Androidスマホ1位

 シャープでスマートフォン開発チームをリードする小林繁氏は、「AQUOS」シリーズのスマートフォンが、国内Android市場で5年連続シェア1位になっていることを紹介。

 その勢いを牽引してきた「AQUOS sense」シリーズの最新モデルとして今回、「AQUOS sense7/sense7 plus」を発表するに至ったと語る。

 国内のスマートフォン市場では、ハイエンドモデルが「限界を壊していく存在」である一方、多くのユーザーにとっては、「使いたいアプリが快適に動けば、価格や性能のバランスや安心感の方が重要」であり、そうしたユーザーにこそ、AQUOS sense7を届けたいと意気込む。

小林氏
「年齢や性別、趣味やスマホの知識など、あらゆる垣根を越えて、多くの方に愛される国民機を目指して開発しました」

 続いて登場したのは、senseシリーズをリードするシャープの清水寛幸氏。

 清水氏は、これまでのAQUOS senseシリーズは「必要十分」というテーマ、コンセプトを掲げて、2017年に登場して以来、進化を遂げてきた、とあらためて説明。

 ディスプレイの画質アップ、バッテリー性能の向上、処理能力のアップなどを進めてきたが、その上で2022年秋冬に登場する「AQUOS sense7」はカメラ機能に注力したモデルと位置づけられることになった。これは、ユーザーの9割がスマートフォンでの撮影を楽しんでおり、「スマホがファーストカメラ」になっている状況を踏まえたもの。

 スマートフォンで、より多くのユーザーがもっと楽しめるカメラが求められるようになってきた――それがAQUOS sense7の掲げる「クラス超カメラ」の根底にある。

 シャープでは、カメラ以外でも高いレベルでのバランスの良さもアピール。

 たとえばディスプレイは、6.1インチ(AQUOS sense7 plusは6.4インチ)のIGZO OLEDとなる。

 また、6nmプロセスで製造され省エネ性が向上しつつ、AQUOS sense6で採用されていたSnapdragon 690よりもCPUが12%、GPUが35%パワーアップする「Snapdragon 695」を搭載することになった。

 バッテリーでは、最大23時間の動画再生、国内の主要周波数への対応、マスクを着用したまま顔認証できる機能(他人受入率は10万人に2人の割合)なども「AQUOS sense7」シリーズの特徴となる。

AQUOS sense7シリーズのカメラ性能とは

 ミドルレンジのクラスを超えていくカメラ性能とは、具体的にどういったものになるのか。

 その代表例のひとつはセンサーサイズ。もうひとつが、ハイエンドモデルの「AQUOS R7」の画質エンジンを継承する点だ。

 センサーサイズについては、先代の「AQUOS sense6」から66%大型化した1/1.55インチというイメージセンサーの採用だ。

 また全画素PDAF(フェーズディテクションオートフォーカス)に対応しており、先代よりもピントが合うスピードが2倍に向上した。

 センサーの大型化により、暗い室内でも繊細な質感の表現、そして素早いピントを実現。暗いバーでの作例では、グラスについた水滴など観たままを表現し、ポートレート撮影ではAQUOS R7と同じくセグメンテーション技術により、肌や目、顔の領域を細かく区分して、それぞれにあわせた画像処理が適用される。

 また、ナイトモードでは、RAWデータのレイヤーで合成処理となり、白飛びを抑えて明るい写真に仕上げてくれる。

AQUOS sense7の主要スペック。防水防塵、microSDカードへの対応、イヤホンジャック搭載、2年間のOSバージョンアップを確約

動画視聴を楽しむための「AQUOS sense7 plus」

 同時に発表された「AQUOS sense7 plus」は、「動画のために生まれた」と位置づけられる機種。

 具体的には、映像表現技術と、サウンド表現の2点が大きな特徴となる。

 映像表現については、「フレーム補間」が大きな特徴になる。たとえば、ドローンの空撮映像、あるいはサッカーの試合をピッチ全体で観る場面といった場面をよりなめらかに表現する、といった具合だ。

 そのために必要なのは「動画コンテンツ自体のフレームを補い、増やす」ということ。

 これは、ディスプレイ自体の駆動周波数を120Hz、240Hzと向上させるだけでは足りない。そこでAQUOS sense7 plusでは、スマートフォンのAQUOSとして、初めて専用LSIでフレーム補間技術を採用。つまり、ディスプレイへ出力される部分で、映像に描かれているであろうフレームを足して、滑らかさをアップさせる。仕組みの上では、著作権コンテンツに対しても適用でき、標準設定ではONだが、手動でオフにすることもできる。

 これにより、1秒に24枚のフレームを追加でき、最大120フレームまで補間できる。

 6.4インチのIGZO OLEDディスプレイは、最大240Hz駆動で10億色表現、輝度が1300nitといったスペックで、フレーム補間とあわせて、美しい映像を楽しめる。

 サウンドについては、大口径・大振幅のスピーカーユニットが採用され、左右(横長で手にした場合)が干渉しないボックス構造となっている。低音域の平均音圧が2倍、再生できる帯域幅が1.4倍となった。