法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

「AQUOS sense7 plus」でなめらか動画を存分に楽しみたい

 定番シリーズとして、すっかりおなじみとなったAQUOS senseシリーズ。その最新モデル「AQUOS sense7」が発表されたが、ソフトバンクからは若干、仕様が異なる「AQUOS sense7 plus」が発売されることになった。筆者も実機を試すことができたので、内容をチェックしながら、レポートをお送りしよう。

ソフトバンク/シャープ「AQUOS sense7 plus」、160mm(高さ)×76mm(幅)×8.2mm(厚さ)、172g(重さ)、ディープカッパー(写真)、シルバー、ブラックをラインアップ

変化しつつあるスマートフォンでの楽しみ方

 スマートフォンの使い方は人それぞれだが、2019年の改正電気通信事業法により、端末購入補助が制限された影響もあり、ここ数年は必ずしもフラッグシップモデルを選ぶのではなく、ミッドレンジのスマートフォンを購入する層が着実に増えている。なかでもシャープが展開する「AQUOS sense」シリーズは、スマートフォンを使っていくうえで『必要十分』とされるスペックを吟味し、スペックと価格と使いやすさのバランスが取れたモデルに仕上げることで、『定番モデル』『国民機』と呼ばれるほど、安定した支持を得ている。シャープは国内でAndroidスマートフォンのシェアNo.1を謳っているが、その原動力となっているのが「AQUOS sense」シリーズというわけだ。

 今回、ソフトバンクから発売された「AQUOS sense7 plus」は、今年の「AQUOS sense7」の派生モデルになる。AQUOS senseシリーズにはこれまでもいくつかの派生モデルが存在したが、「plus」の名が冠されたモデルは2020年発売の「AQUOS sense4 plus」以来になる。ただ、これまでの「plus」の名が冠されたモデルは、ディスプレイを大型化するなどの仕様に違いがある一方、基本デザインはベースモデルの「AQUOS sense」とは別物という印象もあり、少し趣の異なる派生モデルという位置付けだった。

 これに対し、今回の「AQUOS sense7 Plus」は、メインカメラを背面のセンターにレイアウトにするなど、基本的なデザインが「AQUOS sense7」と共通化されており、『正統派』の派生モデルという位置付けになる。 違いはディスプレイサイズとボディサイズ、本製品の訴求ポイントである動画再生関連の機能 で、ネーミング通り、「AQUOS sense7」をベースに、機能を「plus(プラス)」したモデルと言えそうだ。

 価格はソフトバンクオンラインショップの一括払いで6万9840円、 端末購入プログラムの新トクするサポートの48回払いを利用すれば、月額1455円を24回、支払った後、2年後に端末を返却すれば、実質負担額を3万4920円に抑えることができる。 AQUOS senseシリーズは元々、必要十分な仕様を搭載し、OSのバージョンアップやセキュリティアップデートを一定期間、継続するというコンセプトのモデルであるため、比較的長く使える傾向にあるため、予算が許せば、必ずしも端末購入プログラムを利用する必要がないという見方もできる。

AQUOS R7の流れを受け継ぐボディデザイン

 まず、外観からチェックしてみよう。これまでのAQUOS senseシリーズはアルミニウム製のバスタブ構造を採用し、曲げやひねりにも強いボディを実現してきたが、今回の「AQUOS sense7 plus」も同様の構造を採用する。ただ、従来の「AQUOS sense6」や「AQUOS sense5G」などは側面がほぼ垂直のスクエアなデザインだったのに対し、今回の「AQUOS sense7 plus」は背面が両側端に向かって、わずかにラウンドする形状に仕上げられている。ボディカラーは従来同様、長く使っても質感が劣化しにくいアルマイト染色を採用しており、手にしたときは少しひんやりする印象だ。背面の周囲にはアンテナ部が内蔵されたパーツが組み込まれているが、ボディカラーと統一され、あまり目立つ印象はない。

背面はマットな仕上げ。上部中央にカメラがレイアウトされている

  デザイン面でもうひとつ特徴的なのは、背面のカメラ位置だろう。 撮影については後述するが、メインカメラがAQUOS R7と同じように、背面中央にレイアウトされており、ほぼシンメトリーなデザインに仕上げられている。デザインという視点で見た場合、各社とも背面カメラのデザインには頭を悩ませており、「AQUOS sense6」や「AQUOS sense5G」などではカメラ部を四角いモジュールにまとめ、背面の片側に寄せるデザインを採用してきた。iPhoneのような突起物を並べたままのデザインは好みが分かれるが、最近ではPixel 6シリーズ以降のカメラバーのように、すっきりとまとめるデザインが増えている。そんな中で、AQUOS sense7 plusのセンターにレイアウトするデザインは、一見、デジタルカメラ風でもあり、バランスのいい仕上げと言えそうだ。

左側面はボタン類などがないすっきりとした仕上がり
右側面は最上部から順にシーソー式の音量キー、電源ボタン、指紋認証センサーが並ぶ
本体下部にはUSB Type-C外部接続端子、3.5mmイヤホンマイク端子を備える
本体上部にSIMカードスロットを備える。SIMカードトレイにはnanoSIMカードとmicroSDメモリーカードを装着できる
「AQUOS sense7 plus」(左)と「AQUOS sense6」(右)を並べたところ。ディスプレイサイズはひと回り大きいが縦方向に広くなった印象
「AQUOS sense7 plus」(左)と「AQUOS sense6」(右)の背面。カメラ位置が変更されるなど、デザインは大きく変更された

 本体は従来モデルに引き続き、IPX5/IPX8準拠の防水(お風呂対応)、IP6X準拠の防塵、MIL-STD-810G準拠の耐衝撃性能(落下など全16項目)を備える。やはり、長く使っていくうえでは、防水防塵だけでなく、耐衝撃性能にも対応しているのは心強い。筆者もこれまでに何台かAQUOS senseシリーズを試してきたが、ボディの作りもしっかりしており、安心して使うことができる。アルコール除菌シートでのクリーニングにも対応する。

 バッテリーはスマートフォンAQUOS史上最大となる5050mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、IGZO OLEDの優れた省電力性能とも相まって、ロングライフを実現している。カタログスペックでは連続通話が約3540分(約59時間)、4G LTE接続時の連続待受が約880時間と明記されているが、実際に使った感覚としては、従来モデル以上にバッテリー残量の減りが緩やかになった印象を受ける。充電についてはUSB PD3.0規格の急速充電にも対応するが、ワイヤレス充電には対応していない。

 また、スマートフォンのバッテリーはくり返し充電することで劣化してしまうが、「AQUOS sense7 plus」は充電時のバッテリーへの負荷を抑えるインテリジェントチャージにより、3年後も90%以上のバッテリー性能を維持できるとしている。AQUOS senseシリーズは元々、AndroidプラットフォームのOSアップデートやセキュリティパッチの提供期間などで、ロングライフを提案しているが、本体のバッテリーもそれに見合う期間は性能を維持できるわけだ。

インテリジェントチャージを有効にすると、バッテリー残量が90%で充電が停止するため、バッテリーへの負荷を抑えることができる

指紋認証とマスク対応顔認証が利用可能

 生体認証は本体側面の指紋センサー(電源ボタンとは別)による指紋認証、サブカメラ(インカメラ)による顔認証(マスク対応)に対応する。

 まず、指紋認証については、コスト削減の意味合いもあり、電源ボタン内蔵ではなく、「AQUOS wish」「AQUOS wish2」と同様の独立した指紋センサーを電源ボタンの下側に備える。一般的な電源ボタン内蔵指紋センサーと違い、指を当てる位置が異なるため、使い勝手が少し変わるが、慣れてしまえば、それほど操作に違和感はない。むしろ、端末を持つときなどに不用意に電源ボタンに触れ、ロックが解除されるケースが少なくなるため、独立タイプの方がいいという意見もありそうだ。

本体右側面に電源ボタンから独立した形で、指紋認証センサーが搭載される

  ひとつ注意が必要なのがケースだろう。 これは同型の指紋センサーを備える「AQUOS wish」でも指摘したが、本体のみであれば、瞬時に認識するものの、背面を覆う保護ケースを装着したときは、指紋センサー部分に穴が空けられていてい、そこに指を当てる形で利用する。ところが、Amazonなどで販売されている市販の格安ケースは、ケースそのものに厚みがあるため、少し強めに指を押しつけなければ、指紋を認識しない。もし、こうした安価なケースを購入したときは、指紋センサー部分の穴を少し大きくするなどの加工を検討した方が良さそうだ。

市販の保護カバーを装着すると、指紋認証センサーが少し奥まった位置になるため、指先を押しつけなければ、指紋が認識されないことがある

 ちなみに、指紋センサーについては、最近のスマートフォンAQUOSで採用されている「Payトリガー」が搭載されている。ロック画面で指紋センサーを長押しすると、特定のアプリを起動できる機能で、「AQUOS sense7 plus」はソフトバンク向けのため、PayPayが出荷時に設定されている。[設定]アプリ内の[AQUOSトリック]-[指紋センサーとPayトリガー]-[Payトリガー]で設定を変更すれば、ホーム画面でも指紋センサーの長押しで、アプリを起動できるほか、ポイントサービスや会員サービスなどのアプリをフォルダーにまとめておき、Payトリガー起動時に同時にそのフォルダーを開くこともできる。たとえば、支払いはPayPayを使うが、コンビニエンスストアやドラッグストアなどのポイントサービスのアプリもいっしょに同時に使いたいときに便利だ。

指紋センサーを長押しすると、特定のアプリが起動できる「Payトリガー」。出荷時はPayPayが割り当てられている

 一方、マスク対応の顔認証については、顔認証で顔を登録した後、「マスクしたままでも顔認証」の画面が表示され、「有効にする」をタップすれば、利用できるようになる。マスクを装着した状態での顔データを追加で登録するは必要ない。実際の認証については、確かにマスクを装着した状態でも瞬時にロックが解除されるため、非常に快適に利用できる。もし、マスク装着時に顔認証を利用しないように切り替えたいときは、顔認証の設定画面で変更することも可能だ。マスクの装着については、コロナ禍の状況も変わりつつあり、今後、使わなくことも考えられるが、国内では元々、インフルエンザ対策などでマスクを装着してきたこともあり、こうした対応は実用面でも評価できる。

顔認証はマスク装着時も認証できるようになった

 チップセットは米Qualcomm製Snapdragon 695 5Gを採用し、6GBのRAMと128GBのROMを搭載する。最大1TBのmicroSDXCメモリーカードを装着も可能だ。SIMカードはnanoSIMカードとeSIMのデュアルSIM対応で、ソフトバンクでの購入時にeSIMを選ぶこともできる。

 プラットフォームはAndroid 12を搭載しており、発売から2年間で最大2回のOSバージョンアップを保証している。長く使いたいユーザーには心強い対応と言えるだろう。独自機能については、おなじみの「AQUOSトリック」にまとめられており、前述の「Payトリガー」をはじめ、特定の場所に移動したときにテザリングを有効にする「テザリングオート」、画面をなぞってスクリーンショットが撮れる「Clip Now」、WebページやSNSを自動的にスクロール表示できる「スクロールオート」など、実用的な機能が数多く搭載されている。

独自の便利機能をまとめた「AQUOSトリック」は[設定]から起動できる
特定の場所に移動したら、tetheringを起動できる「テザリングオート」
シンプルでわかりやすいホーム画面
ホーム画面で上方向にスワイプすると、アプリ一覧が表示される。アプリ一覧内でフォルダーを作成することも可能

「すべては動画視聴のために」を謳うディスプレイ

 ディスプレイはフルHD+対応6.4インチIGZO OLED(有機EL)を採用する。ベースモデルの「AQUOS sense7」は約6.1インチのIGZO OLEDを採用しており、対角サイズで0.3インチの違いだが、後述するように、動画視聴の環境が大きく異なる。

 まず、ディスプレイの共通仕様としては、国内外で販売されるスマートフォンのOLEDでは最高クラスに位置付けられるもので、10億色表示に加え、ピーク輝度が1300nit、コントラスト比が1300万:1となっている。実用上は周囲の明るさや光によって、表示が調整されるため、パッと見ただけではすぐに体感できないかもしれないが、明るさの自動調整をオフにして、最大輝度で表示すると、かなり明るく表示される。この明るさは太陽光の下など、屋外で利用するときも見やすい「アウトドアビュー」にも活かされており、非常に視認性に優れる。ひとつ欲を言えば、明るさの自動調整を設定したとき、「少し明るめ」や「少し暗め」などの明るさを調整した値を保持し続けて欲しいのだが、画面オフになると、リセットされてしまう。仕様変更は難しいかもしれないが、ディスプレイを手がけるシャープだからこそ、ぜひ改良を追求して欲しいところだ。

快適な動画視聴のために、ディスプレイだけでなく、動画専用プロセッサを搭載するなど、さまざまな強化が図られている

 そして、動画視聴の環境については、「すべては動画のために」というキャッチコピーからもわかるように、 動画専用プロセッサを搭載するなど、動画を視聴するための環境が強化されている。 改めて説明するまでもないが、動画環境を強化してきた背景には、スマートフォンで日常的に動画を視聴する時間が長くなる傾向がより顕著になってきたことが挙げられる。視聴する動画もTikTokやリール動画などの短い動画だけでなく、NetflixやAmazonプライムなどの映画やドラマをスマートフォンで視聴するユーザーが増えており、こうしたユーザーの期待に応えるモデルとなっている。

 スマートフォンで動画を視聴するとき、快適性を左右するポイントとして、ディスプレイのリフレッシュレートが挙げられる。従来の「AQUOS sense6」は1~60Hzの可変リフレッシュレートに対応し、静止画表示時に書き換え回数を毎秒1回にできるアイドリングストップによる省電力性能を重視した仕様だった。これに対し、昨年の同時期に発表された「AQUOS zero6」では、毎秒最大120回の画面書き換えに対応しており、画面書き換え時に黒い画面を挿入することで、残像を低減する最大240Hz相当の表示を可能にしていた。今回の「AQUOS sense7 plus」ではIGZO OLEDの採用により、可変リフレッシュレートに対応した上、「AQUOS zero6」で採用された毎秒120回の画面書き換え時に黒画面を挿
入するしくみを取り入れることで、最大240Hz相当のなめらかな表示を可能にしている。また、YouTubeやNetflixなどの有料動画サービスで提供されるコンテンツは、24fps(毎秒24フレーム)で制作されているが、こうしたタイトルもフレーム補間をすることで、最大120fpsでのなめらかな表示を可能にしている。

[設定]アプリの「AQUOSトリック」で、「なめらかハイスピード」の設定が可能。アプリごとに有効にするか否かを設定できる

 シャープの製品情報のページには、フレーム補間の有無による動画の例(イメージ)が掲載されているが、なめらか表示やフレーム補間が活きる動画の例としては、画面全体が早く動くコンテンツが効果的だ。たとえば、レースなどの映像は物体が高速に移動するものの、画面全体が動くシーンは多くないため、じっくり見なければ、今ひとつ効果を実感しにくい。サッカーの中継などではスタジアム全体をパンしながら映し出すシーンがあるが、こうしたシーンではカクカク感やパラパラ感が抑えられ、効果を実感できる。映画でもアームやドローンなどを駆使して、画面を大きく動かすような作品は、その違いがよくわかる。最近作で言えば、マイケル・ベイ監督の「アンビュランス」は、こうしたアームやドローンで撮影されたシーンが多く、表示と動きのなめらかさを実感できた。

 さらに、動画コンテンツを楽しむうえで、もうひとつ大切なサウンドについては、BOX構造の大口径ステレオスピーカーが内蔵される。スマートフォンで動画を視聴するときのサウンドは、ワイヤレスイヤホンや3.5mmイヤホン端子に接続したイヤホンマイクなどを利用するケースが多いが、自宅などで楽しむときはスマートフォンから音を出すため、スピーカーの性能が快適性に影響する。そこで、AQUOS sense7 plusでは本体を横向きに構えたとき、左右にレイアウトされるように大口径スピーカーが内蔵され、それぞれのスピーカーが干渉しないように、BOX構造を採用している。実際の再生でも十分な音量で、音割れなどもなく、迫力あるサウンドを楽しむことができた。本体を何かに立てかけて視聴するときは、机やスタンドなどとの共振に注意したいところだ。

クラス最大サイズのイメージセンサーを搭載

 カメラについては、前述の通り、背面中央に標準カメラ(メインカメラ)を配したセンターレイアウトでデザインされているが、注目されるのはイメージセンサーが他メーカーのハイエンドモデル並みの大型のものであることが挙げられる。

AQUOS R7に続き、センターカメラを採用。本体上部の中央部分に標準カメラが内蔵され、その左隣に広角カメラが搭載される
ポートレートで撮影。バックもしっかりとボケて、人物が強調される。モデル:るびぃ(ボンボンファミンプロダクション)
ガラス越しに夜景を撮影。夕暮れ時のような仕上がりだが、実際はほぼ深夜
サブカメラ(インカメラ)で自分撮り
暗い室内でもかなり明るく撮影できる

 中央の標準カメラは1/1.55インチの5030万画素イメージセンサーを採用し、F値1.9のレンズを組み合わせ、焦点距離は23mm。標準カメラの左隣に搭載された広角カメラは800万画素のイメージセンサーを採用し、F値2.4のレンズを組み合わせ、焦点距離は15mmとなっている。この標準カメラに採用された1/1.55インチというイメージセンサーのサイズは、従来の「AQUOS sense6」の1/2.0インチよりも66%も大きく、デジタル一眼カメラ並みの性能を謳う他メーカーのフラッグシップモデルのメインカメラよりも大きい。もちろん、イメージセンサーのサイズだけでカメラ性能が決まるわけではないが、シャープは昨年来、「AQUOS R6」「Leitz Phone 1」「AQUOS R7」でドイツの老舗光学機器メーカー「Leica」と協業しており、そこで培われたノウハウを「AQUOS sense7 plus」の画質エンジン「ProPix4」に活かしている。たとえば、顔の領域を細かく分解して最適化する「セマンティックセグメンテーション」、暗いシーンでもRAWレイヤー合成によって、白飛びを抑え、明るく撮影できる「ナイトモード」などが搭載される。今回のイメージセンサーは全画素使用のPDAF(Phase Detection Auto Focus)に対応しているため、オートフォーカスの速度が従来モデルよりも2倍速く、動きの速い被写体にもすばやくピントを合わせることができる。ちなみに、このカメラは「AQUOS sense7」にも搭載されており、カメラ性能は基本的に同等ということになる。

動画を思う存分に楽しみたいユーザーは要チェックの一台

パッケージ内には取扱説明書、クイックスイッチアダプターが同梱される

 そのタイミングで求められる必要十分なスペックを吟味し、実用性の高い数々の便利機能を搭載することで、定番モデルと呼ばれる位置付けを獲得してきた「AQUOS sense」シリーズ。今回の「AQUOS sense7 plus」は2022年モデルの「AQUOS sense7」をベースにしながら、多くユーザーが求める動画視聴環境を強化することで、新しい方向性を打ち出したモデルになる。240Hz相当の表示が可能な6.4インチIGZO OLED、動画専用プロセッサによるフレーム補間など、動画をより快適に楽しむための仕様をしっかりと充実させている。再生するコンテンツによっては、少し差異があるかもしれないが、本稿で説明したような画面全体が動くような映像を視聴するときには、効果を十分に体感できるはずだ。価格的にも買いやすい価格帯であり、カメラや省電力性能、AQUOSトリックの便利機能など、実用面でも必要十分を超える満足感の高いモデルに仕上げられている。ソフトバンクユーザーにはぜひチェックして欲しい一台と言えるだろう。