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遙か上空の無人航空機から電波を発射、ドコモが取り組む空の基地局

 NTTドコモは、docomo Open House'22において、HAPS(高高度プラットフォーム)の技術を展示した。

 展示会場では、HAPSに活用される機体の模型(1/3スケール)も展示。無人の航空機から電波を発射し、任意の場所をエリア化できるというもので2021年11月には、18日間に渡って飛行し電波の伝搬状況の測定などを行う実験を行った。

 機体はエアバス製で、実物の重量も70kg程度と軽く、省エネ性能を追求している。動力は機体のソーラーパネルでまかなう。高度としては20km(約6万5000ft)程度を飛行するという。機体先端の白く塗装されている部分に基地局として機能する設備を格納する。

 運用のイメージとしては常時、機体を滞空させておき工場など、一時的に電波が必要となる場所をエリア化。災害など非常時には被災地上空で活動するといったことが検討されているという。

 数十日間に渡る長期の滞空能力があるが、現状では法規制の関係上、飛行が認められていない。ドコモでは2020年代なかばに試験飛行を実施、2020年代後半での実用化を目指して開発を進めている。