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楽天モバイルと楽天ヴィッセル神戸、5GとVPSを活用した新たな観戦体験の実証実験

 楽天モバイルと楽天ヴィッセル神戸は、ノエビアスタジアム神戸において、楽天モバイルが提供する5Gのミリ波およびVPS(Visual Positioning System)技術を活用した新たな試合観戦体験の実証実験に成功した。

 今回実施に成功したのは、VPS技術を活用した「選手情報、試合情報のAR表示」、「AR広告の表示およびインターネットショッピングとの連携」の2つ。VPS技術とは、スマートフォンやスマートグラスに搭載されたカメラを通して得られる情報から、方位やデバイスの向きなど細かな位置情報を特定する技術のことで、現在5Gと組み合わせた活用が期待されている。

 まず「選手情報、試合情報のAR表示」については、専用アプリケーションを搭載したスマートフォンをピッチにかざす、またはスマートグラスを着用しピッチの試合を観戦することで、試合情報やJリーグ公式の統計データ(JSTATS)に基づいた選手の基本情報をAR表示できることが本実証実験で確認された。

 また、「AR広告の表示およびインターネットショッピングとの連携」については、VPS技術により高い精度で位置情報を特定し、さまざまな座席からスタジアムの形状に合わせたAR広告を表示できることが確認された。これにより、看板などリアルの広告と組み合わせたバーチャル広告の表示や、リアルの広告では掲載できない場所や空間への表示、または試合状況に応じた広告など、今後広告枠の拡大につながる活用も検討されるという。

 あわせて、実験では、専用アプリケーションを「楽天市場」と連携させ、スマートフォンに映し出された選手をタップ、もしくはスマートグラスを装着しコントローラーを操作することで、選手の着用ユニフォームなどのアイテムを購入できる機能を実装し、新しいショッピング体験に関する検証が行われた。

 両社は今後も、インターネットショッピングなど楽天エコシステムを活用した新しいスタジアム体験の創出を目指していくとしている。