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スマホなどの電子機器にType-C端子の搭載を義務付け、欧州委員会が法案提出

 欧州委員会は、電子機器に搭載する充電端子を「USB Type-C」に統一する法案を提出した。

 対象となるデバイスには、スマートフォンのほかにタブレット、カメラ、ポータブルスピーカー、ビデオゲーム機が含まれる。

 イヤホン、スマートウォッチ、フィットネストラッカーなどのカテゴリの製品は、そのサイズや使用条件などに関連する技術的な要因で、Type-C端子を搭載を義務付ける対象に含まれていない。

 欧州委員会が提出した法案には、充電器を製品本体に同梱しないことも含まれる。これにより、充電器の製造や廃棄に伴う環境負荷が軽減され、電子機器の廃棄物を年間約1000トン減らせると推定している。

 このほか、電子機器の充電端子としてUSB Type-Cを搭載することや、メーカーが急速充電の速度を不当に制限しないこと、互換性のある充電器を利用した場合でも純正品と同じ充電速度での充電を保証することが含まれる。

 また、今回の法案はメーカーは消費者に対して、デバイスが急速充電に対応しているかや、機器が必要とする電力に関する情報を適切に公開することを義務付ける。

 これに伴い、消費者は既存の充電器が新しい電子機器の充電に必要な要件を満たしているかを確認したり、互換性のある充電器を選択しやすくなる。これらの措置により、不要な充電器の購入を年間2億5000万ユーロ削減できるという。

 今後、法案が成立するには、欧州議会と欧州理事会での採択が必要となる。採択日から24カ月間は移行期間となり、各メーカーはこの期間中に法案への対応を求められる。

 欧州委員会は、Webサイトに公開したQ&Aで、電子機器に搭載される充電端子を統一することで、充電器の製造や廃棄による環境負荷と消費者のコスト負担を軽減させ、さらなるイノベーションを可能にする目的があると、その方針を示す。

法案提出の背景

 2020年にEU内で販売された約4億2000万台の携帯電話および電子機器が販売され、消費者は平均して3個の充電器を所有、そのうち2個を定期的に使用している。38%の消費者が利用可能な充電器の互換性が無いために携帯電話を充電できない問題を少なくとも1度は経験しているという報告がある。

 これは、消費者にとって不便であるだけでなく、電子機器に付属していない単体の充電器に年間約24億ユーロを費やしていることや、未使用のまま廃棄された充電器は毎年約1万1000トンにのぼると推測している。

 欧州委員会では、消費者や環境課題への対応を目的に、2009年から携帯電話など電子機器の充電ソリューションの共通化を支援している。欧州委員会は2009年に、業界による自主的な合意を促進し、それにより締結された最初の覚書によって、市場に出回る携帯電話用の充電方法を30から3に減らすことに繋がった。