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EU、スマホなどの充電を「USB-C」統一に合意
2022年6月8日 10:03
EUと欧州議会は、2021年9月に欧州委員会が提案していた、共通の充電器の導入について、「暫定的な政治合意」に合意した。
共通規格として、あらゆる電子機器にUSB-C(USB Type-C)充電ポートの搭載が義務づけられる。
これにより、ユーザーの利便性向上をはかるとともに、電子機器の廃棄物を年間1000トン、減らす効果が期待されている。また製品の購入と、充電器の購入を切り分けることも目指す。不要な充電器の購入が年間2億5000万ユーロ、節約することに貢献するという。
USB-Cに共通化することで、すべての機器が同じ充電器を使えるようになる。あわせて、機器側には、充電器が付属しているかどうか示すピクトグラム、充電性能を示すラベルを含むことになっている。
新規則は移行期間が設けられており、24カ月後の2024年に、ほとんどの機器に対して実施されなければならない、とされている。
対象機器は携帯電話、スマートフォン、タブレット、電子書籍端末、デジタルカメラ、家庭用ゲーム機(ゲームコンソール)、ヘッドホン、イヤホン、ワイヤレスマウス、キーボードなど。
ただし、ノートパソコンについては、さらに移行期間が長く、2026年から対象になる。
今後、正式な採択に向けて、常設代表委員会の承認を得ることになる。
スマートフォンの充電端子は、すでに多くの機種でUSB-Cが採用されている。ただし、アップル(Apple)のiPhoneシリーズは、独自の仕組みとしてLightningが採用され続けており、EUの新たな方針がiPhoneでも採用される可能性を期待する声がある。なお、欧州議会は、過去にもモバイル機器の充電端子をmicroUSBに共通化することも決めていたが、iPhone本体に取り入れられることはなかった。