ソニー、「Xperia 5 III」の国内モデルを発表、11月中旬以降に発売

　ソニーは、Androidスマートフォン「Xperia 5 III」（エクスペリア ファイブ マークスリー）の国内モデルを発表した。11月中旬以降、国内の一部携帯電話事業者で取り扱われる。

　Xperia 5 IIIは、Xperiaシリーズの中でもハイエンドモデルに位置付けられるスマートフォン。グローバルでは「Xperia 1 III」と同時に発表されていたものの、当初は国内での展開は未定とされており、今回あらためて日本国内版として発表された。

日本限定カラーも追加

　Xperia 1 IIIと同等のペリスコープカメラや4500mAhのバッテリー容量を持ちながら、縦157mm、幅68mmとコンパクトで持ちやすいサイズを実現したモデル。

　グローバルでの発表時のグリーンやピンクに加えて、新たに日本市場限定カラーとしてフロストブラックとフロストシルバーをラインアップ。

　フロスト系のカラーはマットな質感のメタルフレームとフロストガラスを採用。グリーンとピンクでは、光沢のあるメタルフレームと光沢ガラスと異なる仕上げになっている。

　純正アクセサリーとして「Style Cover with Stand」が用意される。横置きして動画視聴できるスタンドを備えており、抗菌素材によるコーティングが施されている。

ペリスコープカメラを搭載

　ソニーではXperiaをαやサイバーショットと同様の「イメージングプロダクト」の一員と位置付け、カメラ機能を開発。ピクセルピッチは1.8um。一部メーカーでは、108MPといった超高解像度センサーを搭載する一方、Xperiaは12MPとなっている。

　これはソニーのこだわりのひとつ。プロユースにおいても12MPで十分なケースが多く、これにより読み出し性能が他社製品に比べても早く、アンチディストーションシャッターで歪みの少ない画を撮影できるとしている。これにより、フォーカスをXperiaに任せて構図とシャッターチャンスに集中できるという。

　焦点距離は16mm、24mm、70mm、105mmの4つ。望遠レンズにもデュアルPDセンサーが搭載されたことにより高速な位相差オートフォーカスがすべてのレンズで利用できるようになった。デジタルズーム時にはAIにより補正される「AI超解像度ズーム」も利用できるほか、「リアルタイム瞳AF」を搭載。

　カメラアプリは、Xperia 1 III同様に「Photography Pro」に統合されており、従来のスマホカメラライクな操作は「BASICモード」でサポートする。同モードでもリアルタイム瞳AFやボケを効かせた写真を撮影できる。

　加えて、オブジェクトトラッキング機能により、動く人物や物をタップするとそれに合わせてオートフォーカスを追従させられる。

　また、撮影中に画像を複数枚合わせてノイズを低減する20コマ連写にも対応。薄暗い場所での高速連写でも明るく鮮明に撮影できるという。

　動画撮影についても、「Flawless Eye」対応のハイブリッド手ブレ補正により暗所でも手ブレを抑えられる。

空間オーディオやハイレゾにも対応

　ソニー独自の音質補完技術「DSEE Ultimate」や空間オーディオ「360 Reality Audio」に加えて、ハイレゾやLDACにも対応。本体のスピーカーも「Dolby Atmos」とソニー・ピクチャーズによるチューニングが施されたステレオ仕様となっている。

　同じくソニー製のワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」と組み合わせることで、アプリ「Headphones Connect」の機能で個々に合わせた最適な立体音響に調整できる。また、DSEE UltimateをXperia側で処理することで、イヤホンのバッテリーライフを延長させられるという。

　3.5mmイヤホンジャックは、Xperia 5 IIと比較して40％ほど音圧が向上している。

　ディスプレイサイズは、6.1インチ。特徴的な21:9シネマワイドディスプレイは継承した。120Hz駆動に対応しており、ブラビアの技術を取り込んだ「X1 for mobile」のスタンダードモードとプロレベルの画作りを体験できる「クリエイターモード」を切り替えられる。

ゲーム用機能も搭載

　ゲームについても、240Hzの高速タッチ検出の対応やゲーム専用モードの「ゲームエンハンサー」を搭載。

　長時間ゲームをプレイしても快適な制御をハード・ソフトの両面で備える。暗いシーンでもシューティングゲームなどにおける敵や障害物を視認しやすくする「L-γレイザー」やオーディオイコライザー、ボイスチャットにおけるマイクの最適化といったゲームプレイをサポートする機能にも対応。

　また、ディスプレイに合わせて最大で120fpsで録画できる「ハイフレームレート録画」や録画ボタンを押す30秒前からの画を記録できる「RTレコード」を搭載している。

クーポンプレゼントのキャンペーン

　「Xperiaで好きを極める！　体験クーポンプレゼントキャンペーン」を実施する。応募期間は2022年1月17日まで。

　2022年1月10日までにXperia 5 III/1 III/5 II/1 IIのいずれかの製品を購入し、アプリ「Xperia Lounge Japan」上の応募フォームから応募すると、アドビの「Lightroom」（モバイル版）の2カ月無料クーポン、「Amazon Music Unlimited」の3カ月無料クーポン、またはゲーム「Call of Duty:Mobile」のゲーム内ポイント（5000円相当）が当たるキャンペーンも実施される。

　対象端末はすべての通信事業者が取り扱うモデルとSIMフリーモデルを含む。

主なスペック

　ディスプレイサイズは、6.1インチ（HDR対応OLED）。チップセットはクアルコム製の「Snapdragon 888 5G」。8GBのメモリーと128GBのストレージを備えている。

　アウトカメラはトリプルレンズ構成。16mm（F2.2）、24mm（F1.7）に加えてペリスコープ構造の70mm（F2.3）、105mm（F2.8）でいずれも12MP。ZEISS lens T*コーディングが施される。インカメラは8MPのシングルレンズ。

　5G通信はSub-6にのみ対応する。

　カラーバリエーションは、フロストブラック、フロストシルバー、グリーン、ピンクの4色展開。本体の大きさは157×68×8.2mmで重さは約168g。バッテリーサイズは4500mAh。ワイヤレス充電には対応しない。IP68相当の防水防塵機能を備えている。