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ドコモで新型コロナワクチン職域接種はじまる、10万人規模

 NTTドコモは21日、新型コロナウイルス感染症のワクチンについて、職域接種を開始した。井伊基之社長は「国も自治体も全力で取り組んでいるが、企業もお手伝いして新型コロナウイルス感染を阻止したい、貢献したい」と意気込みを語った。

ドコモ井伊社長

 同社での職域接種は、リモートワークしづらい店舗やコールセンターのスタッフ、通信ネットワークの保守担当者からスタート。NTTグループがゴールドパートナーを務める東京オリンピック・パラリンピックに関わるスタッフも優先して接種が進められる。

 最初に接種を受けたドコモショップ赤坂店の店長は「対応面での応対で一層励むことができる。お客さまにも安心してご来店いただけるようになる。痛いと思っていたが、そうではなく、ホッとしている」と語る。同店のスタッフ17名全員の接種については、まだいつごろ終えるかは未定という。

 井伊社長は「新型コロナでお客さまへの訪問が難しくなり、特に法人営業は大きく影響を受けた」とこれまでの影響を説明。21日に始まった職域接種はまず首都圏のスタッフ3万人に向けて進めていく予定で、今後、全国各地で準備が進められる。あわせて地域の中小企業に対しても接種の機会を提供できるか検討していく。

 井伊社長自身の接種は「順番が来たら」とのことだが、聖火リレーを務める予定もあり、早い時期の接種になると見られる。コロナワクチンの進展がオリンピック・パラリンピックの運営にも好影響を与えると期待感も示され「(21日の開始で)1カ月後に2回めの接種、トータルで3カ月ほどで10万人をカバーできると思う。五輪関係のスタッフはギリギリのスケジュール」と説明する。

 店舗担当者など優先接種することになったスタッフについては、これまで不安を抱えていたのではないか、と胸の内を推察した井伊社長は「看護師や医師といった(ワクチンの)打ち手の確保が大変だったが、(ドコモと資本業務提携関係にある)エムスリー社に協力を仰ぎ、手配した。(希望者に対して接種するため)職場全員というわけではないが、ローテーションを決めて計画的に進められる点は民間企業ならではないか」と語っていた。