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5G対応、M1チップ搭載の新型「iPad Pro」発表
2021年4月21日 02:55
アップル(Apple)は、同社独自のチップセット「M1」を搭載する「iPad Pro」の新モデルを発表した。5Gにも対応する。4月30日に予約受付が始まり、5月後半に発売される。
11インチモデル(9万4800円~)と12.9インチモデル(12万9800円~)がラインアップされる。ストレージ容量によって価格は異なる。128GB、256GB、512GB、1TB、2TBから選べる。ストレージによって搭載されるメモリー(RAM)も異なり、128/256/512GBは8GB、1TBと2TBは16GBとなる。
ストレージ | Wi-Fi | Wi-Fi+Cellular |
128GB | 94,800円 | 112,800円 |
256GB | 106,800円 | 124,800円 |
512GB | 130,800円 | 148,800円 |
1TB | 178,800円 | 196,800円 |
2TB | 226,800円 | 244,800円 |
ストレージ | Wi-Fi | Wi-Fi+Cellular |
128GB | 129,800円 | 147,800円 |
256GB | 141,800円 | 159,800円 |
512GB | 165,800円 | 183,800円 |
1TB | 213,800円 | 231,800円 |
2TB | 261,800円 | 279,800円 |
独自設計の「M1チップ」
2020年11月に発表された「M1」は、「MacBook Air」などに採用されたほか、iPad Pro新モデルと同時に発表された「iMac」にも用いられており、同社ではその性能のパワフルさをあらためて紹介。
CPU、GPUともに8コアで、機械学習関連の処理を担うNeural Engineは16コアという構成で、1年前に登場した先代の「iPad Pro」に搭載されたチップ「A12Z Bionic」と比べ、CPUの処理能力は最大50%、高速になったほか、8コアのGPUは、最大40%向上したという。
また16コアの「Apple Neural Engine」のほか、画像処理のISP(イメージシグナルプロセッサー)、最大16GBのメモリーでの広帯域なメモリーアーキテクチャー、2倍に高速化されたストレージなどプロフェッショナルの高い要求に応えるスペックとなった。
M1は、Aシリーズチップと同じ基本アーキテクチャーが採用されており、iPadOSもM1に最適化された。
ディスプレイ
12.9インチモデルで採用されるLiquid RetinaXDRディスプレイはミニLEDを採用し、1万以上の小さなLEDが内蔵される。11インチモデルはLiquid Retinaディスプレイとなる。
12.9インチモデルの新しいLiquid Retina XDRディスプレイの背面全体に1万個以上のLEDを使用した「ミニLED」最大1000nitsの輝度(最大1600nits)、100万:1のコントラスト比を実現。ミニLEDは2596に区分(ローカルディミングゾーン)され、表示されるコンテンツに応じて区分ごとに輝度をコントロールする。
これにより、「Pro Display XDRのパフォーマンスをiPad Proにもたらした」「カメラマンや、ビデオグラファー、映像制作者などのクリエイティブなプロフェッショナルにとって、本物のHDRコンテンツを観て、編集できる」と同社ではその性能を誇る。
ProMotion、True Tone、P3ワイドカラーサポートなどは、11インチモデルでもサポートされる。
5G対応
Wi-Fi + Cellularモデルは4G LTEに加え、5Gに対応する。eSIM対応で、データ通信のみサポートする。
通信方式 | 対応バンド |
5G NR | n1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n20、n25、n28、n38、n40、n41、n66、n71、n77、n78、n79 |
FDD-LTE | 1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66、71 |
TD-LTE | 34、38、39、40、41、42、46、48 |
米国版ではミリ波に対応し最大4Gbpsの速度を実現する。
国内版では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの5Gネットワークに対応することが案内されている。
このほか、Wi-Fi 6(802.11ax)、Bluetooth 5.0もサポートする。
Thunderbolt 3対応
USB Type-C端子(USB 4/USB 3.1 Gen 2)を備え、Thunderbolt 3やDisplay Portをサポート。
有線接続の帯域幅は従来のiPad Proの4倍となる最大40Gbpsを実現しており、より高速な外部ストレージや、フル6K解像度のPro Display XDRなどの外部ディスプレイなど、ハイスペックなアクセサリーを活用できる。
ユーザーが中心に居続ける「Center Stage」
12MPのインカメラとなる「ウルトラワイドフロントカメラ」は、超広角であることを活かし、M1の機械学習能力との組み合わせにより、iPad Proを動かさずとも、ユーザー(被写体)が動いても中心にしたり、構図を保ったりする新機能「Center Stage」(センターステージ)を実現した。
Center Stageでは、被写体をフレーム内の中央に配置して、相手に映像を送る。ユーザーが動き回ると、自動的にパンしてユーザーを画面内に収めようとする。カメラが捉える場所に、他の人が登場すると、そのことを検知してズームアウトし全員をとらえるという。
iPadOS 14.5
来週にはiPadOS 14.5が登場し、「らくがき」や「スマートセレクション」などのApple Pencilの機能のサポート言語の拡大、新しい絵文字、最新のゲーミングコントローラーのサポート、Apple Musicで歌詞を共有したり、世界の都市のトップソングを見ることができる機能などが利用できるようになる。
メインカメラ
メインカメラは12MP(メガピクセル)の広角カメラ(F1.8)と10MPの超広角カメラ(F2.4、視野角125度)という2眼構成。スマートHDR 3をサポートする。
2倍の光学ズーム、最大5倍のデジタルズームに対応し、どちらのカメラも5枚のレンズが用いられている。
そのメインカメラのそばには、光で計測して対象物をスキャンする「LiDARスキャナー」も先代モデルに続いて今回も搭載され、ARコンテンツを楽しめる。
主な機能・仕様
ボディカラーはシルバーとスペースグレイの2色。
スピーカーは4つ搭載されており、ドルビーアトモス(Dolby Atmos)をサポートする。
生体認証はFace ID。Touch IDは非対応。
11インチモデルの大きさは247.6mm×178.5mm×5.9mm、重さはWi-Fi版が466g、Wi-Fi + Cellular版は468g。
一方、12.9インチモデルは280.6mm×214.9mm×6.4mm、重さはWi-Fi版が682g、Wi-Fi + Cellular版は684g。
パッケージにはUSB Type-Cケーブル(1m)と20Wの充電器が付属する。