ドコモ、290km/hで走るフォーミュラカーの高精度測位に成功、誤差約10cm

　NTTドコモは、高精度な位置測位サービス「docomo IoT 高精度 GNSS位置情報サービス」を活用して290km/hで走るフォーミュラカーを誤差10cm程度で測位することに成功した。

　実証実験は、鈴鹿サーキットで開催された「2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 JAF 第19回 鈴鹿グランプリ」の第5戦と6戦で実施された。NTTとDOCOMO TEAM DANDELION RACINGと共同で実施され、同チームのフォーミュラカーにLTE回線を利用できるGNSS受信機を搭載。サーキット内に設置されたラップタイム計測用ビーコンの通過位置とGNSSの測位結果を比較したところ、走行時間の96％をおよそ10cm程度の誤差で測位が可能であることを実証した。

　ドコモでは、この実証実験の結果を活かし、自動運転化をすすめる自動車や鉄道業界などさまざまな環境での高精度測位の実現に向けて検討するとしている。

　DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの村岡潔氏は、これまではドライバーのコメントからエンジニアが走行状態を想像しながらセッティングしていたものの、今回の技術で走行軌跡やスピード化可視化でき、そうした調整に有効であること、コース取りも確認できるめドライバーへの気付きにもなるだろうとした。