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auの700MHz帯と1.7GHz帯、5Gへの転用計画が認められる

 総務省は、KDDIおよび沖縄セルラーの提出した基地局設置計画の変更を認めると発表した。変更されるものは、第3.9世代および第4世代向け周波数の特定基地局の開設計画で、700MHz帯と1.7GHz帯のことを指す。

 今回の計画変更が認められたことで、auで用いられている700MHz帯と1.7GHz帯について、5Gへの転用が認められた。開設計画に記された基地局数は、KDDI側が最低限達成しなければならない目標値で、実際にはそれ以上の基地局数になる可能性がある。

 8月27日付の官報で、計画変更に関して告示されたことを受け、KDDIでは速やかに5Gへの転用を申請。1カ月あまりでの認定となった。

 総務省では、MVNOの促進や、利用量に応じた複数の料金プランを提供することなどを求めている。

他の周波数も転用、21年度末1万局、22年度末5万局へ

 9月25日に開催されたauの5G発表会において、KDDI代表取締役社長の髙橋誠氏は、auの5G基地局が2021年3月末で約1万局、2022年3月末で約5万局になる方針を紹介(その後2023年度末までに5万3626局、基盤展開率93.2%になると発表)。

 また5G用に割り当てられた新規の周波数に加えて、既存の4G周波数を5Gへの転用も併用し、エリアをいち早く広げていく姿勢を打ち出した。

 今回の発表は、まさに4G用周波数を5Gに活用するものだが、auで使える4G用の周波数は、ほかにも800MHz帯や2GHz帯、1.5GHz帯、3.5GHz帯がある。

 ただ、計画変更、つまり使いみちを変えるために届け出て、なおかつ公表されるもののは、割当から10年以内のもの。たとえば2009年に割り当てられた800MHz帯は届け出るが、公表されない。今回対象となった700MHz帯は2012年、1.7GHz帯は2018年に割り当てられたもの。

 auで使う既存周波数の5Gへの転用は、今回、700MHz帯、1.7GHz帯の計画が明らかにされたが、他の周波数帯でも転用が進められると見られる。

【お詫びと訂正 2020/10/09 19:44】
 記事初出時、「800MHz帯は届け出る必要がない」としておりましたが、誤りです。お詫びして訂正いたします。