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グーグル、5G対応の「Pixel 5」「Pixel 4a(5G)」発表、日本では10月15日発売

 グーグルは、5G対応スマートフォン「Pixel 5」「Pixel 4a (5G)」を発表した。日本での価格はPixel 5が7万4800円(税込、以下同)、Pixel 4a (5G)は6万500円。

 どちらも比較的、手頃な価格での5G対応スマートフォンとして提供される。グーグルでは、5Gの高速通信により、最新の映画、YouTube Musicでの音楽再生などを快適に楽しめるとアピールする。

 たとえば、コミュニケーションアプリの「Google Duo」と5Gを組み合わせて利用することで、画面共有や、一緒に動画鑑賞、ビデオコールなどが高品質な状態で利用できるという。

【追記 2020/10/01 15:03】
 本稿初出時、日本のGoogleストアに両機種の情報は掲載されてつつも価格は示されておりませんでしたが、その後、日本での価格が発表されたため、本稿冒頭の価格に関する記述を改訂いたしました。

Pixel 5

 Pixel 5は、8GBメモリーを搭載し、ワイヤレス充電やリバースワイヤレス充電(バッテリーシェア)をサポート。PixelスタンドでPixel 5を充電でき、さらにPixel 5からPixel Budsへ給電するといった使い方もできる。

 Pixel 4と比べ、ディスプレイは0.3インチ大型化する一方、インカメラがパンチホールで搭載されたこともあり、縦の長さは3mm短くなった。またバッテリー容量は2800mAh→4000mAhと大型化。

 一方、側面をにぎって操作するActive Edgeはない。またレーダー技術を使い画面に触れずとも操作できる「Motion Sense」(モーションセンス)、顔認証も非対応。

 なお、Google 4a(5G)の違いのひとつとして、防水性能のサポートが挙げられる。

Pixel 4a

 Pixel 4a (5G) では、Pixel 4a の特長に加えて5Gの体験を楽しめるとうたう。

 とはいえ、ハードウェアにはいくつか違いがある。たとえばPixel 4aの5.8インチディスプレイよりも大きい6.2インチディスプレイを搭載。バッテリーも、Pixel 4aの3140mAhよりも大容量の3885mAhとなる。ただしこちらに急速充電はない。

 またPixel 4aにはなく、Pixel 5と同等の仕様として、16MPの超広角カメラを備える。オーディオ面では、ステレオスピーカーがPixel 4aとの違いになる。指紋認証に対応するが、顔認証は使えない。

カメラ

 両機種のカメラ機能は同じシステムを採用。背面のメインカメラに1220万画素カメラと、超広角の1600万画素カメラが用意される。

 グーグルのソフトウェア技術により、これまでのPixelシリーズと同じく、超解像ズームや夜景モード、複数の写真からベストな瞬間を選ぶトップショットなどが利用できる。また露出ブラケットのような機能とHDR機能を組み合わせた撮影もサポート。

ポートレートモード×夜景モード

 ポートレートモードでは、夜景モードが追加された。夜の散歩中の撮影など、暗い場所でも被写体をくっきりと映し出す。

 プレゼンテーションでは、紹介したスタッフの子供が夜、バーベキューをしている最中に、ポートレートモード×夜景モードで撮影した写真が紹介された。背景の暖炉にぼかしが入った状態で、手前に子供が好きなスモアが置いてあるというもので、人物以外の場面でも活かせると紹介。

ポートレートライト(Portrait Light)

 新機能の「ポートレートライト」は、ポートレートモードでよりよいライティングで撮影するもの。逆光のような状態、あるいは太陽光が強く、被写体の顔が暗くなってしまうような場面で、光の当たり具合をAIが調節する。

 このポートレートライトは、Googleフォトの編集機能にも導入されるとのことで、昔撮った写真に適用することもできる。

動画に「シネマティック撮影」

 ユーザーから寄せられた声をもとに、動画撮影では「ロック」「アクティブ」「シネマティック撮影」という3つのスタビライザーモードが搭載された。

 YouTubeでも、映像撮影手法に関する動画で、これらの紹介が多くあるとのことで、グーグルではその内容、あるいはハリウッドの映画監督から学びながらシネマティック撮影を開発。

 シネマティック撮影では、実際の1/2の速度までスローにした動画を撮影でき、映画のワンシーンのようなドラマチックな効果を演出できるとうたう。

カメラスペック
メインカメラ12.2MPカメラデュアルピクセル
画素サイズ 1.4 μm
デュアル ピクセル位相差検出式オートフォーカス
光学式および電子式手ぶれ補正機能
絞り値 ƒ/1.7
視野 77度
16MPカメラ超広角レンズ
画素サイズ 1.0 μm
絞り値 ƒ/2.2
視野 107度
機能夜景モード、トップショット、ポートレートモード、超解像ズーム、モーションオートフォーカス、Live HDR+、よく撮影する人、デュアル露出補正、シネマティック撮影、ウルトラワイドレンズ、ポートレートライト
フロントカメラ8MPカメラピクセル幅 1.22 μm
絞り値 ƒ/2.0
固定フォーカス
視野 83度

スーパーバッテリーセーバー

 バッテリー関連の新機能として「スーパーバッテリーセーバー」(英名はExtream Battery Saver)が搭載される。

 これは、必須でONにしたいアプリを選び、それ以外のアプリを全て一時停止するというもの。

 Pixel 4a(5G)とPixel 5の駆動時間を最大48時間まで延長できるとうたう。

セキュリティとOSアップデート

 両機種ともにAndroid 11を搭載して出荷され、3年間のバージョンアップが補償される。

 またパスワード、写真、テキストメッセージなどはTitan Mチップに保存され、漏洩を防ぐ。

Hold for Me

 「Hold for Me」と名付けられた機能は、たとえば企業のサポートセンターへユーザーが電話をかけた際、保留されている間、ユーザーの代わりにGoogleアシスタントが待っていてくれるという機能。

 保留音が鳴る間はGoogleアシスタントに任せておき、誰かが応答すれば知らせてくれるという。

Feature Dropsで既存のPixelにも機能追加

 Pixelデバイスに対して定期的に新機能を提供する「Feature Drops」として、今回紹介された機能のうち、スーパーバッテリーセーバーやHold for Meが配信される。

ストレージなどを提供

 2021年4月30日までに5G対応の両機種を購入するユーザーには、3カ月無料でYouTube Premium、100GB の Google One ストレージが特典として提供される。

 なお、海外では、 Stadia Pro、Google Play Pass、Google Play Pointsの特典も用意されるが、日本では利用できない。

クラウドゲーミングサービス「Stadia」との組み合わせも紹介されたが日本では利用できない
主な仕様
項目Pixel 5Pixel 4a(5G)
OSAndroid 11(最低3年間のアップデート)
ディスプレイ6インチFHD(1080×2340)フレキシブルOLED、432ppi、90Hz駆動、HDR6.2インチFHD+(1080×2340)OLED 413ppi
アスペクト比19.5:9
チップセットSnapdragon 765G
メモリー/ストレージ8GB/128GB6GB/128GB
バッテリー4080mAh3885mAh
メインカメラ12.2MP(デュアルピクセル)
16MP(超広角)
12.2MP(デュアルピクセル)
16MP(超広角)
フロントカメラ8MP8MP
オーディオステレオスピーカー、USB-Cオーディオステレオスピーカー、USB-Cオーディオ、3.5mmイヤホンジャック
防水×
大きさ144.7×70.4×8mm153.9×74×8.2mm
重さ151g168g
5GSub6(n1 / 3 / 5 / 7 / 8 / 28 / 40 / 77 / 78)
LTEB1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
SIMシングルnanoSIM、eSIM
NFC/FeliCa◯/◯◯/◯
指紋認証背面センサー
ボディカラーJust Black、Sorta SageJust Black

【お詫びと訂正 2020/10/01 17:14】
 Pixel 4 (5G)のスペック表で、NFCについて非対応としておりましたが誤りです。お詫びして訂正いたします。