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iOS 14の新機能「App Clips」はスピーディに利用できるミニアプリ
2020年6月23日 13:25
23日に発表されたiOS 14では、iPhone関連でさまざまな機能が進化する。今回は「App Clips」について、プレゼンテーションの内容とその概要をあらためて紹介しよう。
その他の機能など全体的なレポートは、別途本誌記事でご紹介している。ぜひそちらもご一読いただきたい。
ミニアプリ「App Clips」
「アプリケーションの体験の小さな一部として設計され、必要なときに瞬時にみつけられる」とうたう新機能のApp Clips(アプクリップ)は、スピーディにさまざまなアプリやサービス、ショッピングを利用できる。
アップルのソフトウェアエンジニアリング シニアバイスプレジデントであるクレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)氏は、12年前に誕生したApp Storeは業界に革命を起こし、多くの素晴らしいアプリを提供している、とこれまでを振り返りつつ、「本当にちょうど良いタイミングで、ピッタリなアプリを活用できているのだろうか。今、まさにApp Storeの成功をさらに押し広げるときだ」とコメント。
カフェでコーヒーを買うとき、街で電動キックボードを借りるとき、車を駐車するときなど、さまざまな場面で、App Clips経由でそれらのサービスを利用し、支払えるシーンを紹介する。
クレイグ氏は、App Clipsの特長として、軽く、スピーディで、見つけやすいことの3つを挙げる。スピードを重視した設計で、現実世界に設置されたNFCカードやQRコードを使って、すぐApp Clipsのアプリを起動できると紹介。何か支払うときには、Apple Payに登録した支払い方法で決済する。
AppClipsのファイルサイズは10MB以下。新しく導入されるAppライブラリでは、一度使ったApp Clips経由で、フルアプリをダウンロードできる。
現実世界経由の起動だけではなく、Webサイト、メッセージ経由でのシェア、マップアプリのプレイスカードからもApp Clipsのアプリを利用できる。また、アップルが新たにデザインした「App Clipsコード」を読み取って使うこともできる。
飲食店や自営業の人にとっても、App Clipsは活用できるという。
日本ではキャッシュレス関連のアプリで、こうしたミニアプリと呼ばれる機能が搭載され、いわゆるスーパーアプリを目指す格好となっている。iOS 14では、OSのプラットフォームとして、ミニアプリをサポートし、リアルとの連携をもっと簡単に、もっとスピーディに実現するものとして用意されることになりそうだ。