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オープンシグナル、携帯3社のネットワークを評価

 アメリカの調査会社「オープンシグナル(Opensignal)」は、日本の4月のモバイルネットワークエクスペリエンスレポートを公開した。速度や品質、4Gネットワークのカバー率など、7つの項目を評価している。

 評価対象はドコモ・au・ソフトバンクの3社。

動画再生評価はソフトバンクが優位

順位会社数値
1位ソフトバンク80.6
2位au77.5
3位ドコモ77.3

 動画再生に関する項目では、0~100の評価でソフトバンクが他2社をわずかにリードする80.3のスコアで1位となった。2位はauで77.5、3位はドコモで77.0となった。

 動画の品質・読み込み時間・失速率などをもとに評価しており、3社ともExcellentの最高位の評価を得ており、世界トップクラスの品質を持っているとしている。

音声アプリ評価は3社とも接戦

順位会社数値
1位ソフトバンク84.0
2位ドコモ83.8
3位au83.5

 アプリによる音声通話の評価では、0~100の評価で3社とも83台のスコアで接戦している。1位はソフトバンクで83.8、2位はドコモで83.6、3位はauで83.5となった。統計的にはドコモとソフトバンクが同等の評価を得ているとしている。

 LINEやSkype・Facebook Messengerなどのアプリによる音声サービスの評価で技術的な測定とユーザー評価の音声品質をもとに評価している。3社ともGoodの評価となるが、Very GoodやExcellentといったさらに上の評価となるための改善の余地があると分析する。

ダウンロード速度はドコモが1位、各社間で明確な差が

順位会社数値
1位ドコモ53.3
2位au48.1
3位ソフトバンク43.7

 ダウンロード速度の評価では、ドコモが平均速度52.7Mbpsで1位となった。次いでauが48.1Mbpsで2位、3位はソフトバンクで42.7Mbpsであった。

 4Gネットワークでの評価だが、初期の5Gサービスは4Gのネットワークに依存するところが大きいとし、より高速な4Gネットワークは高速の5Gサービスの展開の基盤になるとコメントしている。

アップロード速度もドコモが1位、一方auは3位に

順位会社数値
1位ドコモ10.4
2位ソフトバンク10.2
3位au8.2

 アップロード速度の評価では、ドコモが10.3Mbpsで1位となった。次いでソフトバンクが10.0Mbpsの僅差で2位、3位はauで8.2Mbpsとなった。

 アップロード速度はダウンロード速度と比較して大幅に低速であり、またauは他2社とくらべて8割程度の速度しか出ておらず他社に遅れを取っていると指摘する。

遅延時間はソフトバンクが他社を圧倒

順位会社数値
1位au44.3
2位ドコモ41.7
3位ソフトバンク35.7

 遅延速度評価では、ソフトバンクが36.2msで1位、次いでドコモが42.4msで2位、3位はauで44.3msとなった。

 遅延時間はwebページの閲覧性にも関係するが、オンラインゲームを快適にプレイするためにも重要な要素であるとコメントしている。

4G利用可能率は3社とも高いレベル

順位会社数値
1位au99.0
2位ドコモ98.5
3位ソフトバンク97.8

 4Gネットワークの利用率の項目では、3社とも全利用時間の97%が4G接続できる時間になっている。内訳は、1位がauで99%、2位がドコモで98.5%、3位はソフトバンクで97.8%となった。

 5Gネットワークの拡大には時間がかかるため、少なくとも来年までは4Gネットワークが日本のモバイル環境の基盤であり続けるだろうとしている。

4Gカバー率はドコモが1位

順位会社数値
1位ドコモ9.7
2位au9.1
3位ソフトバンク8.3

 4Gネットワークのカバー率の項目では、0~10の評価で1位がドコモで9.7、2位がauで9.1、3位がソフトバンクで8.3となった。

主要都市の評価結果

 全国平均以外に主要都市別の評価も実施している。東京の他、札幌、さいたま、川崎、横浜、名古屋、京都、神戸、大阪、福岡の各都市で評価している。大阪のダウンロード速度評価は全国平均1位のドコモの速度を上回る速度でauが1位となっているなど、地域差が見られる。

 各都市の評価結果や評価の詳細は、エクスペリエンスレポートで解説されている。