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年頭所感2020:KDDI高橋社長

2020年 年頭挨拶

KDDI株式会社
代表取締役社長
高橋 誠

KDDI 代表取締役社長 高橋誠氏(2019年5月撮影)

 「5G始動!新たなビジネス創造をはじめよう。」

 KDDIグループの皆さん、新年あけましておめでとうございます。
2020年の年頭にあたりご挨拶申し上げます。

先ず、最初に、年末年始にお客さま対応や設備保守運用等で出勤された皆さん、大変お疲れ様でした。皆さんのお陰でお客さまにとって重要なサービスを安定してお届けできていることに感謝したいと思います。

昨年の振り返り

 昨年を振り返りますと、5月に中期経営計画(2019-21年度)を発表し、新たな3カ年計画を始動しました。それに合わせ、ブランドスローガンを企業・法人事業ブランドとしてのKDDI「Tomorrow, Together」、コンシューマ事業ブランドとしてのau「おもしろいほうの未来へ。」へと、新たに始まる5G時代へのメッセージという意味合いも込めて一新しました。

 また、「お客さまに一番身近に感じてもらえる会社」「ワクワクを提案し続ける会社」「社会の持続的成長に貢献する会社」という3つの目指す姿を、7つの事業戦略と持続的成長を基礎として実現していくことを発表し、昨年はこれを実行する初年度ということで取り組んできています。

 この実行については、まだまだ課題はあるものの、皆さんの理解のもと順調に進んでいると思っています。

 一方、我々を取り巻く環境の変化は激しく、特にコンシューマ事業においては、10月より改正電気通信事業法が施行され、また新規事業者の参入などもあり、それぞれへの対応に奔走した年でした。

 また、台風15号、19号を始めとする大規模な自然災害も多く発生し、我々の設備に対する被害も甚大でしたが、「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」をスローガンに掲げ、全社を挙げて対応していただきました。運用・建設部門やパートナーの皆さん、地方拠点の皆さんの頑張りにあらためて感謝するとともに、社会インフラを維持していくという大変さ、大切さを感じた1年でもありました。

2020年を迎えるにあたり

 2020年を迎えて、先ず、中期経営計画の1年目として、残り3か月。まだまだ厳しい局面は続きますが、今年度の目標を確実に達成するとともに来年度に向けた準備を進めていかなければなりません。

 日本としては、東京オリンピック・パラリンピック開催ということで、新たな時代に向けた象徴的な年になると思います。

 我々を取り巻く環境も大きな変革の波、5Gのサービスを開始する年になります。

 政府が推進するSociety5.0を実現するための基盤として、新世代のネットワークを始動させたいと思います。5Gについていろいろな方が技術の特徴を説明されますが、実はそれが本質ではなく、ビジネスモデル自体が大きく変化すると理解することが重要ではないかと思います。

 「モノ消費からコト消費へ」「フローからリカーリングへ」「プロダクトアウト型から顧客体験重視へ」等々、多様な表現がありますが、これまでお客さまとの繋がりが一過性であったものを、新たなビジネスモデルによりお客さまに持続的な体験価値を
提供することで、事業を維持成長させていくモデルに変化していくということです。

 このような変革の時代において、我々も新たなビジネス創造を始める必要があります。

 これは単にイノベーションを起こすという非連続な成長のみを求めるものではなく、「既存事業の持続的成長」と「新たなイノベーションへの挑戦」という両軸での成長を「両利きの経営」で実践することではないかと思います。

 つまり、我々が中期経営計画で実現しようと考えている「通信とライフデザインの融合」により「グループID X エンゲージメント X 総合ARPA」を最大化させると同時に、5G時代のテクノロジーやビジネスモデルを活用したイノベーションを先陣を切って起こすことにより競争優位性を築く、ということだと思います。

 加えて、このような変革の時代を乗り越えるためには、社員の皆さんの進化が大変重要になります。

 まさに、デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応できる人財の育成に積極的に取り組んでいきたいと思います。

 こうした思いを込めて、2020年度の会社方針は、「5G時代始動!!」「通信を核としたイノベーション創出と人財ファースト企業への変革」「大いなる変化の時代をリードしうる持続的成長の追求」としました。

 今年も大変厳しい年になると思いますが、この方針のもとに、KDDIグループ社員一丸となって新たな変革の時代を大いに楽しんでいきたいと思います。

 KDDIグループ全社員の皆さんとご家族のご健康・ご多幸を祈念いたしまして、私の新年のご挨拶とさせていただきます。