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KDDI、白馬村と地域活性化で協定締結

スマホアプリ「HAKUBA VALLEY」配信、モバイルバッテリーのレンタルも

 KDDIは、長野県白馬村と地域活性化を目的とした連携で協定を締結するとともに、白馬村観光局、ナビタイムジャパン、ギフティとともに白馬村周辺の情報を配信するスマートフォン向けのアプリ「HAKUBA VALLEY」の提供を開始した。

 KDDIでは、2018年1月に白馬村で開催されたフリーライドスキー・スノーボード世界選手権「Freeride World Tour Hakuba,Japan 2018 - The Winter Begins」をスポンサードするとともに、大会中継用のネットワーク整備を行ったり、VR体験サービスを提供したりしてきた。KDDI ライフデザイン事業企画本部 ビジネス統括部長の繁田光平氏によれば、こうした活動を通じて白馬村側と会話する中で、同社が保有するリソースを村の課題解決に活用できることが分かり、協定締結に至ったという。

(左から)白馬村 村長の下川正剛氏、KDDI ライフデザイン事業企画本部長の新居眞吾氏、白馬村のゆるキャラ「ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男III世」
(左から)ナビタイムジャパン インバウンド事業部長の藤澤政志氏、白馬村 副村長の藤本元太氏、KDDI ライフデザイン事業企画本部 ビジネス統括部長の繁田光平氏、ギフティ 代表取締役の太田睦氏

 協定の内容としては、「観光振興」「アウトドアスポーツ振興、教育・人材育成」「地域インフラ整備・働き方改革」「除雪作業の運行支援実証」「その他地域振興」の5つのテーマを掲げており、順次取り組んでいくとされている。

 その第1弾となるのが、白馬エリア一帯の魅力を集約したアプリ「HAKUBA VALLEY」となる。同アプリはナビタイムジャパンが開発したもので、白馬地域の10のスキー場の情報に加え、エリア内を走るシャトルバスの運行状況を確認できる。さらにギフティの仕組みを活用したクーポンが22の店舗で提供される。近くで体験できるアクティビティを検索して予約することもできる。

スマホアプリ「HAKUBA VALLEY」
シャトルバスの運行状況が確認できる
お得なクーポンも配信

 また、白馬地域一帯でモバイルバッテリーのレンタルサービスの提供も開始された。同サービスは、GREEN UTILITYが運用するレンタルステーションを活用したもので、当初は白馬八方バスターミナルなど8カ所にステーションが設置され、最終的には22カ所まで拡大される予定。

 スマートフォン用のアプリをダウンロードし、クレジットカードを登録することで利用できるようになり、各ステーションに掲示されているQRコードを読み取ることでレンタルを開始できる。毎日初回15分は無料で、1時間100円、24時間最大500円という料金体系で、最大5日までレンタルできる。それを超えると買取扱いとなり、それまでの料金2500円と買取料金3000円を支払うことになる。

白馬八方バスターミナル内に設置されたレンタルステーション
サイネージ付きの大型のステーション
カウンター用の小型のステーション
貸し出されるモバイルバッテリー。容量は6000mAh。最大出力は5V/2A
Lightning、microUSB、Type-Cの3つの端子に対応する
ステーションの空き状況はアプリで確認できる

 2018年度中には5Gを活用した除雪車の実証実験も行われる予定。積雪により見えなくなったガードレールやマンホールに気づかずに破損してしまうことがあり、これを防ぐためにAR技術を使って障害物の情報を位置情報に合わせて表示したり、除雪車に搭載した4Kカメラの映像を制御室で確認できるようにしたりする。こうした実験を重ね、将来的には除雪車の遠隔運転や自動運転の実現を目指すという。

 また、山小屋への物資運搬など、ドローンを活用した実証実験も検討されている。