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ドコモと三菱、屋外の5Gで「通信速度27Gbps」達成

 NTTドコモと三菱電機は、5G(第5世代の携帯電話向け通信システム)の屋外実験で、27Gbpsという通信速度を達成した。

 実験は、28GHz帯/500MHz幅という高い周波数帯および広い帯域で実施。5G向けに開発された多数のアンテナ素子を備えるシステム(超多素子アンテナシステム)により、通信距離が10mで27Gbps、100mで25Gbpsという速度で通信することに成功した。

 現在、商用サービスとして提供されている4Gでは、60MHz幅で4×4 MIMOで988Mbpsという通信速度を実現している。今回は、500MHz幅で16×16 MIMOという形。

 今回の実験では、基地局に約4000のアンテナ素子を備える。5Gでは、現在のサービスを大幅に超える通信速度・容量を目指しており、超多素子アンテナシステムは有望な技術と目されているが、課題は通信時の干渉だった。

 両社が開発した技術では、基地局側で端末の通信環境をチェックし、それにあわせて信号をコントロール。ユーザーの手にある携帯電話は常に移動し続けるため、通信環境も一定ではなく変わり続ける。その変化にあわせ、アナログ回路で、ビーム(通信波)を切り替えて、端末が移動しても追いかけるという。

 今後はバスなどに多くの人が乗っている状況でも、20Gbps超という通信速度の実現が期待できる。