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ICT総研がMVNOの市場動向を調査、シェア1位は楽天モバイル
満足度ではLINEモバイルがトップに
2018年7月17日 13:55
ICT総研は、「2018年 MVNO格安SIMの市場動向調査」の結果を発表した。1万679人に実施したWebアンケートの回答のうち、MVNOを利用していると回答した1227人のデータを集計している。
利用者シェア1位は楽天モバイル
調査では、事業者別のシェアでは楽天モバイルが25.7%で、前年に続き1位となった。以下、mineo、UQモバイル、IIJmio、OCN モバイル ONEと続いている。
楽天モバイル、mineo、UQモバイルがシェアを伸ばした一方、昨年2位のOCN モバイル ONEは13.1%から7.7%へ、4位のIIJmioは11.2%から8.6%へとそれぞれシェアを落とした。ICT総研は、上位陣の積極的なプロモーション戦略の影響が大きいと分析している。上位5社のシェア合計は70.1%で、前年比で4.5%アップ。上位事業者による寡占が進んだ結果となった。
総合満足度はLINEモバイルがトップに
「契約手続きのしやすさ」「最適な料金プランの有無」「ホームページ閲覧の品質・安定性」「動画視聴の品質・安定性」「事業者に対する信頼性」など、10項目の満足度に関する調査結果を集計した「総合満足度」では、75.4ポイントを獲得したLINEモバイルが1位となった。以下、IIJmio(71.0ポイント)、BIC SIM(69.0ポイント)と続き、全体平均は65.5ポイントだった。
個別の項目では、通信速度を評価する「動画視聴の品質・安定性」ではUQモバイルがトップ。「事業者に対する信頼性」では、IIJmioが76.8ポイントを獲得し、3年連続のトップとなった。
“格安SIM”の増加ペースは鈍化。通信モジュール向け需要に期待
総務省が公表しているMVNOの契約数は、2018年3月末時点で1840万契約。このうち、個人向けのスマートフォンで利用されるいわゆる“格安SIM”が1130万契約とICT総研は推計している。
楽天によるフリーテルの買収やぷららのサービス終了、ソフトバンクによるLINEモバイル子会社化といった動きに加え、大手キャリアの新料金プランなどの流出防止策の効果もあり、“格安SIM”の増加ペースは鈍化したと分析。
一方で、通信モジュール向けなどの需要は今後も増加が見込まれ、MVNO市場全体としては当面は拡大が続くとの見方を示した。