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無人島で恐竜退治、ハウステンボスの新ARアトラクションを体験
KDDIが技術協力、ARKitを活用
2018年6月29日 08:00
KDDIの技術協力の下、ハウステンボスが7月1日に開始する新アトラクション「JURASSIC ISLAND」が報道関係者向けに公開された。
JURASSIC ISLANDは、ハウステンボスが2015年に取得した無人島を舞台に繰り広げられる体験型アトラクションで、最新のAR技術が活用されている。ARスコープ付きの銃を手に、森林内を探索。画面内に登場する肉食恐竜を撃って退治しながら、隠された財宝を探し出すというストーリー。
ハウステンボスから片道40分ほどの船旅を終え、無人島に到着すると、“ボブ”を隊長とする部隊4名が出迎えてくれる。テントで貸し出される長靴に履き替え、ボブによるレクチャーを受けた後、ARスコープ付きの銃を受け取り、全員で森に入っていく。
登場する恐竜には肉食と草食がおり、撃っていいのは肉食だけ。誤って草食恐竜を撃ってしまうと減点となるため、肉食恐竜が赤や黄色、草食恐竜が青で照準が表示されるので、それらの見極めが重要になる。約10種類の恐竜が登場する。なお、プレイ中に登場する恐竜の種類や場所は参加者ごとに異なる。
肉食恐竜をスコープ内のレーダーで探しながら森の中を進んでいくと警告音が鳴る。銃を地面に向けると恐竜の足跡が見つかる。恐竜がいる方向がスコープに表示されるので、肉食恐竜をめがけて銃を撃ちまくる。ボブによれば、頭を狙って撃つのが効果的なのだとか。
肉食恐竜を倒すことを何度か繰り返すと、スコープ内に財宝の方角が示され、指示に従って銃を撃っていくことで財宝を手にできる。その後、スタート地点の広場に戻り、全員が集合すると、ラスボス的な強敵が出現する。何が登場するかは、実際にアトラクションに参加してご確認いただきたい。アトラクションは約30分で終了する。
JURASSIC ISLANDの実現にあたっては、ARKitがARのプラットフォームとして活用されており、銃のスコープ部にはiPhoneが使用されている。地面や木々といった周囲の風景の特徴をiPhoneのカメラで読み取り、ユーザーの位置や向いている方向を正確に認識。そこに恐竜のグラフィックスを重ねて表示する仕組み。GPSやジャイロセンサーなどを組み合わせて精度を高めている。
iPhoneと銃はBluetoothで繋がっており、弾を撃った時の振動などを演出する。ちなみに弾倉部分はモバイルバッテリーとなっており、5V/2Aのポートを2つ装備していた。大きな銃が持てない子供や女性向けには、小型の銃も用意されている。
なお、サービス開始時点では仮設の桟橋に到着する形となっており、大きな船が着岸できない。そのため1グループ12名×小型船2隻と少人数に参加者数を限定したアトラクションとなっている。
正式な桟橋は現在建設中で8月中をめどに完成する予定。その後は150人乗りの大型の船で乗り付けられるようになる。その際には船内でレクチャーが行われるようになるという。ARアトラクションを楽しめるのは150人のうち半分の75人で、残りの75人はARアトラクションで使用しない島の半分を活用した散策・休憩エリアでくつろげるようになっている。
海に浮かぶ無人島でのサービス提供ということもあり、荒天の場合はツアーを実施できない。このため、事前の予約は受け付けず、当日受付のみとなる。万が一の場合に備え、島にはAEDや救急キットが用意されており、けが人や急病人が出た場合にはそれらを使用する。手に負えない場合は最寄りの桟橋まで船で緊急搬送するという。
無人島に船で向かうというだけでもワクワクするが、最新のAR技術を活用した非日常の世界が体験できるJURASSIC ISLAND。体験料金は2100円で、別途ハウステンボスの入場チケットが必要となる。体験ツアーは1日に5回の実施される(8月以降は変更の可能性あり)。