石野純也の「スマホとお金」

「Xperia 1 VIII」はお得に買える? ソニーストアの割引や分割払いを駆使して負担を抑えるコツ

 Xperia 1シリーズの最新モデル、「Xperia 1 VIII」が発表されました。19年にフルリニューアルを果たした初代「Xperia 1」から数えて、8世代目のモデル。縦に3つのレンズが並ぶ、これまでのデザインを大きく変え、レンズが縦横両方に並ぶ台座のようなユニットを採用することで、望遠カメラやスピーカー性能を強化しています。

 AIを活用し、自動でクリエイティブルックを適用したり、各種パラメーターを調整する「AIカメラアシスタント」を搭載しているのも特徴です。性能的には歴代最高峰と言えるXperia 1 VIIIですが、そのお値段も歴代最高額になってしまいました。発表時には、この点を指摘する声も少なくありませんでした。20万円を超えてしまうと、気軽に手を出しづらいのも事実です。

6月11日に発売されるXperia 1 VIII。右のネイティブゴールドは、オープンマーケットモデル限定

 一方で、ソニーはオープンマーケットモデル(SIMフリーモデル)でも、買いやすい仕組みを用意しています。少ないながらも、大都市圏にはリアルな店舗を構えているのもソニーの強みと言えるかもしれません。高くなってしまったXperia 1 VIIIを、手ごろに入手する手はあるのでしょうか。その方法を解説していきます。

最小構成で23万円台に、歴代モデルで最高値を更新したXperia

 望遠カメラの性能を大きく強化したXperia 1 VIIIですが、そのぶん、価格もかなり上がってしまいました。ソニーストアでのオープンマーケット版は、12GB(メモリ)/256GB(ストレージ)版の最小構成で23万5400円。他社で言うと、端末名に“Pro”なり“Ultra”なりのグレードを表す言葉がつく端末並みの価格になっています。率直に言うと、ど真ん中のフラッグシップモデルとしては割高に見えます。

ソニーストアでの価格は12GB/256GB版で23万5400円に

 メーカーから仕入れて、わずかながら利益を乗せているキャリア版については、本体価格がさらに高くなってしまいます。ドコモ版は27万2910円、au版は26万9800円、ソフトバンク版は27万4320円と、軒並み25万円を超えてしまいました。契約に紐づく割引があったり、残価設定型の端末購入プログラムはあるものの、25万円を超えるとさすがに入手のハードルは高いと言えるかもしれません。

キャリアモデルは、同容量で本体価格がさらに高い。最高値はソフトバンク

 ソニーのイメージングコミュニケーション事業部門長の大澤斉氏によると、メモリ不足や物価高、人件費高騰などを反映し、価格が上がってしまったとのこと。スマホ各社が同様の理由で価格改定をしている中、ソニーも値上げは避けられなかったというわけです。むしろ、グローバルでの規模感が小さいぶん、ボリュームディスカウントが効きやすいメーカーよりも、影響は大きかったことがうかがえます。

 実際、昨年投入された同クラスの「Xperia 1 VII」は、12GB/256GBモデルが20万5000円でした。この時点で、すでに“大台”とも言える20万円は突破していますが、Xperia 1 VIIIでは、さらにその上を行く価格がついた格好です。2年前の「Xperia 1 VI」は、18万9200円だったので、そこからだと、4万6200円もの値上がりになっています。2年経ったので、そろそろ機種変更でも……と考えていた人には、驚きの価格になったと言えるかもしれません。

2年前に発売されたXperia 1 VIは、約19万円だった

 とは言え、歴代Xperiaを使ってきて、今回もフラッグシップモデルにしたいという人は少なくないでしょう。Xperiaは、シェアこそ低下傾向にあるものの、依然として人気が高く、ブランドイメージも定着しているシリーズ。数少なくなった日本メーカーのスマホとして、応援している人もいるはずです。このような時には、負担感を抑えて購入する手を探してみるのもおすすめです。

分割払いや残クレも提供するソニーストア

 負担を軽減する王道と言えるのが、分割払い。Xperiaのオープンマーケット版は、ソニーストアでも販売されており、ここで購入すると36回(約3年)の分割払いが可能になります。上記の最小構成モデルをこの分割払いで購入すると、1回あたりの金額は6500円(初回のみ端数が乗って7900円に)になります。

 毎月6500円は決して安い金額ではありませんが、まとめて20万円以上支払うのに比べれば、負担感は軽いと言えるでしょう。ソニーストアの分割払いでは、金利もかからないため、分割にしたからと言って割高になる心配もありません。

分割払いも提供。36回払いだと、1カ月6500円になる

 こちらは単純な分割払いですが、ソニーストアでは、いわゆる残価設定型ローンも提供しています。キャリアの端末購入プログラムに近い仕組みで、残価をあらかじめ見込んでおくことで、毎月の支払いを抑えることが可能になるというわけです。機種変更後に端末が手元に残らないのはデメリットになりますが、最新のXperiaを使い続けたい人にはいい仕組みです。

 2年後に端末を返却して買い替える場合の総額は、最小構成モデルで15万3400円。つまり、8万2000円で端末を下取りに出せることがあらかじめ確約されていると言えます。この仕組みを使うと、1回あたりの支払額を抑えることが可能になり、24分割で毎月の支払いは6300円になります。36回払いより1回あたりの金額が200円安いうえに、支払いも2年で終わるのがメリットです。

いわゆる残クレも用意されている。これを選択すると、24回払いの1回の支払いが6300円まで下がる

 ただ、Xperia 1シリーズは比較的リセールバリューが高く、2年程度しか経過していないのであれば、そこそこ高い金額で売却することができます。たとえば、2年前に登場したXperia 1 VIは、使用感があっても、8万5000円程度の買取価格がついています。Xperia 1 VIはもともとの価格が18万9200円だったことを踏まえると、より高いXperia 1 VIIIは、さらに買取価格が高くなる可能性もあります。

 端末の状態にもよるため一概には言えませんが、こうしたリセールバリューを当てにするのであれば、36分割で購入しておいて、負担を抑えつつ、2年後に中古店に売却して残りを支払った方が結果として安くなることもあります。残価設定型ローンは選べるものの、残価はやや低めに見積もられている点には注意が必要と言えそうです。

値引きやクーポン、キャッシュバックも駆使

 それ以外にも、ソニーストアでは安く買うための“小技”が存在します。代表的なのは、グループ会社であるソニー銀行が発行する「Sony Bank WALLET」を使うこと。いわゆるデビットカードですが、ソニーストアでの決済は、3%割引になる特典がついており、当然ながらXperiaにもこれが適用されます。

ソニーストアでSony Bank WALLETを使うと、3%の割引を受けられる

 デビットカードのため、口座から即時お金は引き落とされてしまうものの、単価が高いため、3%でも割引額は大きくなります。このカードを使って購入した場合の割引額は7062円。最小構成モデルの価格は22万8338円まで下がります。

 また、ソニー版、キャリア版問わず、事前エントリーをすることで最大1万5000円のキャッシュバックを受けられる特典も用意されています。キャリア版は各社のポイントになる一方、ソニー版は文字通りの現金キャッシュバック。Sony Bank WALLETで支払い、この1万5000円を受け取ると、実質価格は21万3338円まで下がります。

キャッシュバックキャンペーンを展開中。オープンマーケットモデルは現金キャッシュバックだ

 ここまでは、カードと事前エントリーで誰でも受けられる特典ですが、ソニーストアでは、定期的に割引クーポンも発行しています。Xperiaが対象になるものも多く、これを使うことでさらに価格を下げることもできます。

 筆者の場合、「ソニーストアご利用感謝 ラッキー抽選会」で当たった1万円のお買物券がついており、それとは別に、カメラのプロサポートサービスを更新した際のクーポンも3300円あったため、合計で1万3300円割り引かれることが分かりました。これはさすがに特殊事例すぎますが、抽選は現在も受付中。4000円から最大で10万円までの割引を受けられるチャンスがあります。

ラッキー抽選会も実施中。筆者は、1万円のお買物券が当たった

 これらの割引やキャッシュバックを駆使すれば、実質価格は20万円程度まで下がります。2年後に売却すれば、実質的な負担は10万円台前半で済む可能性も。ここまでやってようやく昨年並みと思うか、Xperia 1 VIIIが想定していたよりも安くなったと思うのかは人それぞれですが、値上げ時代だからこそ、ユーザー側の知恵や工夫も必要になると言えそうです。

石野 純也

慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行なう。 ケータイ業界が主な取材テーマ。 Twitter:@june_ya