本日の一品

晩秋には“回転する雪の結晶”ウォッチがプチ・エレガント

 先月紹介した“ロータス・ジュエルズ”は、花弁のような宝石が回転する華やかなモデルだった。だが季節は移り変わり、今年もようやく灼熱の夏が終わりを迎える。そろそろ秋冬のファッションにふさわしい、クールで上品な輝きが恋しくなる季節だ。

 そこで見つけたのが、雪の結晶をモチーフにした「Rotating Snowflakes Watch(以降:RSW)」ラインストーンをふんだんに使いながらもどこか上品で、まるで氷の精が手首に舞い降りたかのような印象を与える。これからの季節、白い息が漂う指先でキラリと光るこの一本は話題づくりにも最適な“冬限定のジュエリーガジェット”だ。

動画挿入部分

 このRSWは、その名の通り雪の結晶を模したパーツが、腕の動きに合わせて静かにまた時によってダイナミックに回転する仕組みをもつ。

 ラインストーンを敷き詰めた文字盤が光を受けて煌めき、見る角度によってまるで本物の雪が月光を受けて舞っているかのような幻想的な表情を見せる。筆者が購入した時の価格は、なんと627円。思わず二度見したほどの驚きプライスだった。

 この時計の構造はなかなか凝っている。前面の風防と背面の裏蓋はどちらも透明。裏側のインデックス(時刻目盛)が後方に描かれており、正面からは透過的に見えるという二層構造だ。

 装着していない時には背景の景色が透け、手首につけると肌の色が淡く透けて見える。視覚的にも軽やかで、ジュエリーのような浮遊感がある。

 飾り過ぎず、かといってシンプルすぎない。この時計のデザインバランスは絶妙だ。ベゼルにはぎっしりと透明ラインストーンが並び、中心のスノーフレークもすべてがシルバー単色で統一されている。

 その結果、ギラつきよりも清楚な輝きが際立ち、夜のパーティにも日常にも不思議とマッチする。以前紹介したゴールド×レインボーカラーの“ロータス・ジュエルズ”が陽なら、この“Rotating Snowflakes”はまさに陰の美学を体現した一本と言える。

 ストラップには光沢を抑えたブラックの型押しレザーを採用。やや硬めではあるが、数回の装着で手首に馴染むタイプだ。

 とはいえ女性が片手でベルトを締め、もう一方でピンを穴に通すのはなかなかの試練でもある。そこで筆者は、妻の要望もあり「Dバックル」と呼ばれる別売りパーツを追加導入した。

 Dバックル、正式には“Deployant Buckle(ディプロイメントバックル)”という。今回は両開き式のいわゆる“バタフライ”モデルを選択。Amazonで約1200円、つまり本体の倍近い値段である。だがその効果は絶大だ。

 まず①着脱時の落下防止。腕に半分装着した状態でも外れにくい。次に②レザーベルトの寿命延命。何度も抜き差ししてヨレたり割れたりするリスクを最小限に抑えられる。さらに③一度サイズを合わせればワンタッチで装着できるスマートさ。

 まさに「627円の時計を1800円級の満足度に変える魔法のパーツ」と言ってもいい。取り付けも簡単で、専用工具付きのセットなら5分で完了。カラーも本体と違和感なくマッチし、使い勝手は桁違いに向上した。

 この小さな工夫のおかげで、時計そのものの印象までランクアップしたように感じられる。見た目は宝石のようでありながら、実際のメンテナンスも容易。

 つけ外しの際に「カチッ」と金具が閉じる小気味よい音も、ちょっとした高級感を演出してくれる。もはやこの時計の真価は“Dバックル込み”で語るべきだろう。

 「たかが時計、されど時計」。スマホで時刻を確認できる時代に、腕時計をあえて身につける意味は“機能”よりも“感性”にある。高級ブランドの腕時計を長年愛用するのも良いが、季節や気分に合わせて気軽に替えられるリーズナブルなファッションウォッチもまた楽しい。

 Rotating Snowflakes Watchのような、わずか627円の雪の結晶がくれる上品な遊び心は、冬のコーディネートを何倍にも引き立ててくれるだろう。

 しかもその使い勝手を飛躍的に向上させるDバックルは、まるでシンデレラのガラスの靴。これが“なんちゃってセレブ”の極意であり、日常に小さなラグジュアリーを添える最良の手段なのである。

商品名発売元実売価格
RSW(Rotating Snowflakes Watch)temu2219円