本日の一品

スリムながら爆風、残量表示もわかりやすいハンディファン「FanRush」

 一般的に、扇風機の風を強くするには、ファンの直径を大きくするか、あるいはファンの回転数を上げるかのどちらかだ。今回紹介するベルモンドの「FanRush」は、ファンを高速回転させることで風量をキープしつつ、ボディのスリム化を図ったハンディファンだ。

一般的なハンディファンよりも口径が小さいためかさばらないのが特徴
形状がオーソドックスなリズムのハンディファン(右)と比べるとスリムさがよくわかる

 外観は一般的なハンディファンと同じく、スティック状のボディの上部にファンが取り付けられた構造で、スイッチを繰り返し押すと風量が4段階で切り替わる。

風量は4段階で可変する。調整は付け根の下にあるボタンで行う

 回転数が非常に高いことから、見た目のコンパクトさの割に強い風量を得られるのが特徴で、また風の直進性も高いことから、顔や首筋など、ピンポイントで風を当てたい場合にぴったりだ。

 製品ページにある「ドライヤー並の風量」という表現は言い得て妙である。

 またボディにはステータス表示の液晶画面が搭載されており、風量のほか、バッテリーの残量をパーセンテージで表示できる。

この液晶はバッテリー残量のパーセンテージ表示にも対応する

 一般的なハンディファンは、充電が必要になればLEDの点滅で教えてくれる程度で、途中経過は確認できないことが多いので、その点で本製品は非常にわかりやすい。

充電はUSB Type-C。ポートは背面にある

 また本製品はファン中央にペルチェ素子を内蔵しており、通電すると温度が-13度まで下がるので、肌に直接当てて熱を逃すことができる。

パッケージ。「-13度」というのは前述のファン中央部のペルチェ素子のことで、風が-13度まで下がるわけではない

 風を冷やすのではなく、冷えた部分を直に肌に当てるという、ファンそのものとは無関係な機能なのだが(風を冷やす目的で搭載したのが想定通りに機能しなかったのかもしれない)、炎天下ですばやく熱を下げたい場合には、役立つこともありそうだ。

カラビナ部。使う時は引き出す構造
カラビナ部を90度曲げることで自立させられる

 といった具合に、実売2千円台ながら機能盛りだくさんの本製品なのだが、気を付けたいのは、径の小さいファンを高速回転させるが故の騒音の大きさだ。

ファンカバーの中央部はペルチェ素子を内蔵。氷点下まで下がるため触れて肌を冷やすことができる。ちなみに送風温度にはまったく影響しない
同梱品一覧。充電ケーブルのほかストラップが付属する

 風量「1」が一般的なハンディファンの「強」と同等の騒々しさで、「2」以上は話し声すら聞き取れなくなるほか、卓上で立てて使用している場合、モーターの振動で置き場所が徐々にズレていくほど。騒音が許容されることだけは、購入にあたっての絶対条件となる。

新幹線車内で使用してみたが安定性は低く、風量1にしていてもわずかなカーブで転倒する。また騒音はかなりのものだ

 このほか、ストラップで首からぶら下げ、顔の下から風を当てるなど、安定性の観点からも事実上不可能な使い方がさもできるかのように紹介されていたりと、ツッコミどころは少なからずあるのだが、一般的なハンディファンのサイズだとバッグに入れて持ち歩くのが難しいという人にとっては、総合的に見どころのある製品と言えるだろう。

ファン部を折り曲げてストラップで首から掛け、風を顔の下から浴びる用途も紹介されているが、ストラップ1本で安定して保持するのは至難の業で、実用性は皆無だ
製品名発売元実売価格
FanRushベルモンド2480円
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