本日の一品

ワイヤレス接続できるからバッテリーの心配無用! 「PROMETHEUS CAST 15.6inch」で夢のサブディスプレイ体験

 ノートパソコンひとつで仕事をこなす人がいる。そんな狭い画面でどうやって作業をしているのかと思えば、ひょいひょいと仮想デスクトップなりMission Controlの操作スペースなりを切り替えている。「器用なものだなぁ」とうらやましく思うが、なかなか真似できない。そもそもできるだけ多くの情報を一度に見渡したいし、切り替えているうちに見たものを忘れてしまう。

 そんなわけで出先でも作業効率を上げるためにモバイルディスプレイが欠かせない。ところが、ノートパソコンやデスクトップモード「Dex」を使えるGalaxy S23 Ultraなどとモバイルディスプレイをつなげると、みるみるうちにバッテリー残量が減ってしまい、長時間の作業が難しい。

 AC電源のある場所を見つけるか、さもなくばもう1つ余分にモバイルバッテリーを持ち歩くか、という選択を迫られてしまう。

 そのような中、見つけたのがUNIQの「PROMETHEUS CAST 15.6inch」(UQ-PM15CST。以下、PROMETHEUS CAST)だ。現在は、一般販売しているが、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」でキャンペーンを行っていて、わずかだがお得に入手した。

「PROMETHEUS CAST 15.6inch」

 PROMETHEUS CASTは、15.6型で1920×1080ピクセル(フルHD)解像度のタッチ対応IPS液晶搭載のモバイルディスプレイだ。最大の特徴は映像送信元(ホスト)端末とワイヤレス接続が可能なこと。Miracast、AirPlay、DLNAなどの接続方式に対応しており、幅広い端末をホストとして利用できる。

 ワイヤレス接続に対応していないホスト、例えばNintendo Switchなどであれば、USB Type-CまたはminiHDMI端子経由での接続もOKだ。

PROMETHEUS CASTの左側面にUSB Type-CとminiHDMI端子を備える
右側面には左から確定・戻る機能を備える電源ボタン、OTG用USB Type-C端子、メニュー機能を呼び出せるクイック調節レバー、3.5mmヘッドフォン端子がある
背面は、PROMETHEUSシリーズのほかのモバイルディスプレイ同様、カーボン調の模様が配されている

 ケーブルを使わずに接続できるということは、外部電源が要らないということを意味する。つまり、自分の食いぶちは自分で何とかしているというわけだ。

 おかげで、スマートフォン(主にGalaxy S23 Ultra)の内蔵バッテリーを消費せずに作業できるようになった。

 ……と、ケータイWatchなので、スマートフォン寄りでここまで紹介したが、もちろん本命はノートパソコンとつなげての利用である。Galaxy S23 Ultraでもパソコンライクに使えるのだが、かな入力派の筆者としては、ローマ字入力し続けるのはいささかつらいものがあるからだ。

通常の仕事スタイル。すべてケーブルレスなのでテーブルの上の飲み物に引っかけてこぼしてしまうという失態を防げる

 PROMETHEUS CASTとホストの接続方法は同じワイヤレスでもいくつかある。

 もっとも簡単なのは、PROMETHEUS CASTと直でつなげるアドホック接続をすることだ。PROMETHEUS CASTの電源を入れてしばらく待つとQRコードが表示されるので、それをホストであるスマートフォンのカメラで読み込むだけで接続が完了する。ただし、この場合ではネット接続ができないので、Googleドキュメントなどクラウドサービスを使って原稿執筆をするのに向いていない。

電源をオンにして数秒後に表示されるQRコード。スマートフォンとの接続であればこれが手っ取り早いだろう。カメラを搭載していないノートパソコンやポータブルゲーミングパソコンなどであれば、ホスト側のWi-Fi設定からPROMETHEUS CASTのSSIDを選んで接続する

 別の方法は、ホスト端末とPROMETHEUS CASTを同じWi-Fiアクセスポイントにつなげておいて、Miracastなり「ワイヤレスディスプレイに接続」なりを選んで接続するものだ。最近のWindowsでは、デスクトップを右クリックするだけでディスプレイ設定を表示できる。あとは「マルチディスプレイ」→「ワイヤレスディスプレイに接続する」と進んでいき、PROMETHEUS CASTを選べば良い。

Wi-Fiアイコンが、ここで指示されている「Wi-Fi」である。これをタップしてPROMETHEUS CASTをWi-Fiのアクセスポイントに接続する
ここにWi-FiのSSIDが表示されていれば接続済みである
デスクトップを右クリックして表示されるメニューリストにある「ディスプレイ設定」。これをクリックすれば、素早くディスプレイ設定を開ける
なお、WindowsとAndroid端末のみ、ワイヤレス接続でもタッチ操作を受け付ける。その場合、Wi-Fi接続だけでなく、Bluetooth接続も必要なので注意したい

 残念なのは、PROMETHEUS CASTをWi-Fiのアクセスポイントにつなげるのがひと苦労であるということだ。1度の操作でつながっているらしいのだが、接続後に画面遷移しないので判別しづらい。しかも、ホストと接続していないと、5分ほどでPROMETHEUS CASTの電源がオフになってしまうので、最初からやり直しということも頻発する。ファームウェアアップデートなどでなんとかならないものだろうか。

 とはいえ、いったんつながれば映像出力は安定するし、スマートフォンやノートパソコンの内蔵バッテリーは減らないし、撤収も楽である。単体で実測値が876g、スタンド兼カバー(362g)まで含めると1238gと重量級ではあるが、モバイルバッテリーを余分に持ち歩かなくて済む分、荷物の重さとしてはどっこいどっこいだ。持ってきたケーブルがAlternateMode非対応で重たいだけの板と化してしまう、ということもない。持ってて良かったと思えるモバイルディスプレイなのである。

スタンド兼カバーは、これまでのPROMETHEUSシリーズのものと異なり、柔らかく、PROMETHEUS CASTの重みに耐えきれないことがある。そのため、市販の「滑り止め」を装着している
製品名発売元購入価格
PROMETHEUS CAST 15.6inchUNIQ3万9637円(GREEN FUNDINGの早割を利用)