本日の一品

カシオのシンプル薄型腕時計「F-91W」のベルトが切れて代替機種を探したら

 通称”チプカシ”(Cheap CASIO)と呼ばれる安価なデジタル表示腕時計やアナログ表示腕時計をご存じの読者諸兄は多いだろう。筆者はその中でも最も素っ気無いイメージのF-91Wというシンプルな薄型のモデルがお気に入りだ。

レガシーなF-91Wのイエローモデル。同じ格好なのにエレガントで女性も抵抗なしに使えそうだ

 最初のモデルが販売開始された頃から愛用しているF-91Wだが今使ってるモデルに至るまでおそらく10個近い数を購入している。全てブラックでブルーのフレームラインのF-91Wだ。現在も手元には数年近く前に有楽町のビックカメラで購入したバックアップ機が3台ある。

1990年頃から愛用しているF-91W。現在のモデルで10代目くらいかも……

 たとえは悪いがF-91Wは感覚的には腕時計と言うよりトイレットペーパーやティッシュペーパーの様な扱いで自宅の引き出しに常備しておかないとどうも落ち着かない。なので壊れたり無くしたりした時の為に常時バックアップを確保しているのだ。

自宅に所蔵するF-91Wのバックアップ機。ビックカメラで税別934円で買ってるからかなり昔かもしれない

 ご存じの方も多いだろうが実は今年の夏にカプセルトイのひとつとして”CASIO ウオッチリングコレクション”というチプカシの代表的機種5モデルをリング(指輪)にしたガチャが登場した。実はその中に他のチプカシに混じってF-91Wも入っていた。

とにもかくにも”F-91W”だけが絶対欲しい筆者はカプセルトイ自販機に400円を放り込んで出るか出ないかに賭けるより手短に全モデルを一気に手に入れる為にメルカリで全5種を少しだけ高い値段で手に入れてしまった。

ズルをしてメルカリで5個完全セットを買ったCASIO ウオッチリングコレクション。実は欲しいのはF-91Wだけ

 F-91W以外のDBC-611やAE-1200WH、MQ-24、AQ-230GA等に全く興味が無いわけでは無いが気持ちの上ではF-91Wが最強だと勝手に思っている。何と言っても大統領からテロリスト、著名企業のエクゼクティブ、セレブまでが愛用しているチプカシの代表的モデルなのだ。

 速攻で手に入れたCASIO ウオッチリングコレクション5種の中から当然F-91Wを最初に取り出した。素晴らしく精巧に作られたCASIO ウオッチリングコレクションのF-91Wだが唯一の手抜きは文字盤をカバーしているプラスティック風防の輝きだ。速攻で腕時計のプラスティック風防を磨いて傷を見えなくするpolyWatchで納得するまで磨いた。

CASIO ウオッチリングコレクションのF-91Wの風貌の細かな傷が気になったので速攻でpolyWatchで研磨してピカピカに……
どうせ写真を撮るならホンモノのF-91Wの表示時間もCASIO ウオッチリングコレクションのF-91Wに合わせればよかった。
F-91W好きで良かった・・・CASIO ウオッチリングコレクションがあって良かった

 遂にF-91WとCASIO ウオッチリングコレクションのF-91Wのコラボ装着が実現して満足感に浸っているとなんと突然シリコン製のベルトがブチっと切れてしまった。F-91Wのベルトは経年変化で切れるものだとは分かっていたがこのタイミングはなかなかショックだった。

突然ブチっと切れたり折れたりするのがこの系統の腕時計のシリコンベルトの特性だ

 前述した様にバックアップ機は常時3台は持っているので正直全く困らないが長く使っていてチプカシ本体に幾つかの傷が付いたモノは意外に愛着があるものだ。全くの新品はある面気恥ずかしくて寂しい感じもしてしまう。どうせまたバックアップ機を追加購入するのは決めているのでネットを探してみた。

 F-91Wでネットをクローリングしていると筆者が知っているブラックなレガシーモデル以外に昨今はカラフルな仲間が随分と増えていることに気が付いた。たまたまSNS上の広告を掲載していた”たいようのとけいてん”という近所のお店が宣伝していた黄色のF-91Wが目に留まり気に入って速攻で注文した。

気を取り直してどうせ買うならたまにはブラック以外をと思って買った黄色のF-91W

 早速送られてきたボックス無しの取説とタグだけのF91Wは海外で売られているCASIO STANDARDブランドのF-91WC-9Aという製品の逆輸入モデルだった。外観は筆者宅に3台の在庫のあるF-91W-1JFと同じ。腕時計表面に記載されている文字もフォントも全く同じだった。

パッケージなしで取説とタグだけ。チプカシはパッケージなしがいいね!

 しかしF-91Wの特徴だった青のフレームラインや赤のWR(Water Resist)マーク、銀色のCASIOロゴ、金色のF-91Wロゴ等の全てが白色系に変更されており従来のF-91Wのイメージとは大きく異なるエレガントなチプカシに生まれ変わっている。これならテログループは間違っても起爆装置には採用しないだろう。

 早速、腕に装着してみたが当然のことだが全く以前のF-91Wと比べても違和感は無い。オリジナルモデルのほぼ全体が真っ黒なF-91Wはともすると埃などによる汚れが目立つ(それも良い)腕時計だったが黄色いF-91Wは全くその傾向が無く清潔なイメージを求める女性にも違和感はなさそうだ。

もちろん装着感は従来のF-91Wと100%同じだ

 F-91WC-9A(黄色)以外にブルー、ピンク、オレンジの全4モデルがラインナップされている。いずれも日本国内ではCASIO社から発売されていない海外用モデルだ。今回、悪ノリついでに黄色いF-91Wに続いて日本でも売られている国内正規品のF-91WS-2JHというブルーのF-91Wも購入してみた。

明るい黄色のF-91Wは埃が目立たないのも大きなメリットだ

 ブルーのF-91WS-2JHの特徴は基本色のパール系のブルーの本体とバランスの取れたグレーブルー系のカラー文字単色でブランドロゴやモデル名等が記載されており前述のイエロー系と同様シックな雰囲気でまとめられている。そしてベルトはブルーのトランスルーセントタイプだ。

F-91Wのシリコンベルトが切れたので黄色モデルに続いて買った青のトランスルーセントタイプ

 今回、運悪くF-91Wのベルトの切れたタイミングとCASIO ウオッチリングコレクションの発売がかぶってしまって本来なら行く方向ではないところにまで行ってしまった。しかし1989年に登場したF-91Wが本来のブラックモデルだけでは無くカラフルなモデルに発展したことは楽しい限りだ。

F-91W(黒)のバックアップ機を除いて3色揃った

 しかしシンプルなブラックカラーのオリジナルF-91Wはペラペラで重さがたった21gしか無くても本物だけが持つリアリティの雰囲気は多くのカラーバージョンが登場してきても影響無いだろう。昨今は本体の実売価格より値段の高い交換ベルトも目にする。まだまだF-91Wの人気は衰えることは無いだろう。早速明日にでも自宅バックアップを増やしておこうと思う。

商品購入価格
F-91WC-9Aたいようのとけいてん2230円
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