本日の一品

容量1万mAhの「特盛」サイズ、MagSafeで吸着できるiPhone用モバイルバッテリー

 iPhoneの背面に吸着できるMagSafe対応モバイルバッテリーは、そのほとんどが5000mAhという控えめな容量だ。5000mAhあればひとまず外出先で困ることはないとはいえ、それより大容量の製品が少ないのは、iPhoneの背面に装着したまま使うにはサイズや重量を考慮すると5000mAhが限界という理由もあるだろう。

 今回紹介するBaseusの「PPCXZ10」は、こうしたトレンドに逆行する形で、容量の大きさをなにより重視したモバイルバッテリーだ。その容量は1万mAhということで、一般的なMagSafe対応モバイルバッテリーの約2倍、通常のモバイルバッテリーと比較してもなんら遜色のない容量だ。

製品本体。iPhoneのリアカメラと干渉しないよう、MagSafeによる吸着部は一段高くなっている
パッケージにはUSB Type-Cケーブルが付属する。最大出力は有線で20W、ワイヤレスで15W
本体の充電は側面ポートから行う。ここから有線による給電も可能

 使い方自体はほかのモデルと同様で、iPhoneの背面に磁力で吸着させるだけ。もっとも巨大なボディサイズゆえ、iPhone 13 miniなど小型モデルに取り付けると、どちらが本体なのか分からないようなバランスになってしまう。重量も実測216gと、iPhone 14 Pro(公称206g)よりも重いときている。

iPhone 14 Pro Maxに取り付けたところ。かろうじて左右がはみ出さないサイズ
横から見たところ。10000mAhの大容量ゆえ、本製品のほうが明らかに厚みがある
iPhone 13 miniに取り付けたところ。本製品のほうがむしろ大きいので戸惑う
横から見たところ。どちらがスマホ本体なのか分からないほどだ
重量は実測216gと、iPhone本体を超えかねない重さだ

 もっとも、小容量のモバイルバッテリーをとっかえひっかえ使うのではなく、とにかくひとつで済ませたい場合、本製品はよい選択肢といえる。常時手に持って使うのではなく、デスク上に置いて必要な時だけ持ち上げるような使い方をするのならなおさらだ。また背面のスタンドを用いてiPhoneを立てて使える機能も備えており、こちらはその重さが逆にメリットとなり、安定感は抜群だ。

内蔵スタンドを使ってiPhoneを立てることもできる。ひ弱に見えて安定感は高い

 また本製品はバッテリー残量がパーセンテージで表示される。本製品のように容量が大きいと、iPhoneを完全充電してもまだいくらか残量がある状態なので、複数のLEDを用いて残量を段階で表す方式ではなく、数値で正確な値を表示できるのは、長時間運用する場合に大きなプラスだ。

バッテリー残量はパーセンテージで表示されるので分かりやすい。また充電中は右上のチャージアイコンが点灯する

 このように「なるほど大容量でもメリットはあるものだな」と感じさせてくれる本製品なのだが、若干気になったのは、本製品を充電中にiPhoneを装着した場合、iPhoneとモバイルバッテリー本体が同時に充電されることだ。通常こうしたケースでは、iPhoneを優先的に充電し、モバイルバッテリー本体の充電は後回しになったほうが、急いでiPhoneを使いたい場合に便利なのだが、そうした意味で本製品は一風変わった仕様だ。

 また注意したいのは、iPhone 13 miniに取り付けると、本製品のボディ端がカメラの視界およそ3分の1を遮ってしまうこと。MagSafe対応のモバイルバッテリーは装着したまま使う機会が多いことを考えると、これは実用上ややネックだ。そのため原則としては6.1型または6.7型のiPhoneと組み合わせて使うべき製品と言えそうだ。

iPhone 13 miniに取り付けるとカメラの視界に入ってしまうのが難点だ(画面の下3分の1を占めている白い帯は本製品のボディの一部)
製品名発売元実売価格
PPCXZ10Beseus4999円
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