スマホ2台またはパソコン1台を急速充電できる、最大45Wに対応したUGREENのUSB充電器

　一般的に、ノートパソコンをUSB PDで急速充電する場合は、45W以上の出力が必要だ。本来は65Wあったほうがより高速に充電できるのだが、少なくとも45Wあれば、どんなノートパソコンと組み合わせても充電できないことはまずない。これが30Wだと対応しないノートパソコンも出てくるので、やはり45Wはひとつの基準となる。

パッケージはシンプル。GaN採用であることが明記されている

　またこれとは別に、スマホを複数台所有していると、外出先で2台同時に充電したいケースも出てくる。この場合はポートごとに45Wといった大きな出力は不要で、それぞれのポートで20W程度の出力があれば、十分に目的は達せられる。

製品の形状はシンプル。USB Type-Cを2ポート搭載する

背面。プラグは折りたためるのでバッグの中で荷物を傷つける恐れも低い

2ポートを搭載する。遠目に見るとコンセント穴のようだ

もちろんPSEマークも取得済み。出力は最大45W、PPSにも対応している

　こうしたことから、USB Type-Cを2ポート搭載し、2台のスマホを20W×2で同時に急速充電しつつ、いざという時は1ポートを使ってノートパソコンに45W以上で急速充電できる充電器があれば、出張や遠征など、なるべく荷物を減らしたい場合に最適ということになる。

Ankerの45W（左）、65W（中）、本製品（右）の比較。Anker65Wよりわずかに大きい

奥行きも本製品（右）がもっともあるが、壁面コンセントに挿した時の安定感は高い

　こうしたニーズを満たす製品として筆者が今回購入したのが、UGREENの「Nexode Mini 45W」だ。搭載された2つのUSB Type-Cは、それぞれ25Wおよび20Wで充電が行えるほか、1ポートのみ利用時は45W出力に対応する。これならばスマホ2台、もしくはノートパソコン1台を効率的に充電できる。

コンセントに挿した状態。左右のポートには干渉する場合もあればしない場合もある

2台のスマホを同時充電中。25Wおよび20Wの急速充電が行える

1台のノートパソコンを充電中。最大45Wでの急速充電が可能だ

　そんな本製品の強みはコンパクトなボディだ。このクラスのUSB PD対応充電器は、Ankerの45W対応、および65W対応のモデルが有名だが、本製品はAnkerの65Wよりわずかに大きい程度。欲を言えばもうひとまわり小さければよいのだが、十分に持ち歩けるサイズだ。奥行きも短く、壁のコンセントに挿しても脱落しにくい。

　ボディは堅牢、実売も3980円とリーズナブルで、GaNに対応した現行のUSB PD充電器ではベストチョイスの一つと言って過言でない本製品だが、複数ポートを備えた他の製品もそうであるように、それぞれのポートからの出力は、利用するポート数および抜き差しの順序などでも変わってくる。チェッカーで測定したPDOの写真を載せておくので参考にしてほしい。

1ポートのみ利用時のPDO。最大45Wに対応する。VとAの掛け合わせも一般的な値

2ポート同時利用時の1ポート目。電流がややいびつな値だ。出力は最大25W

2ポート同時利用時の2ポート目。こちらも電流が特殊な値。出力は最大20W