本日の一品

極小デバイスで居場所と経路を確認できる家族見守りサービス「amue link(アミューリンク)」

 我が家には小学校の双子の息子たちがいます。最近になって友達に誘われて外に遊びに行く機会が増えてきました。親にべったりだった幼子たちの成長に目を細めつつ、今度は外でどこに遊びに行っているのか、無事に過ごしているのかが気になりはじめてしまうのが親心です。

 いわゆる見守りケータイ・キッズケータイの類を持っているお友達も珍しくありません。しかし、そういった子ども向けのケータイは、親がドコモ・au・ソフトバンクの三大キャリアのいずれかに加入しているのが前提の付帯サービスであることが多く、MVNOの格安SIMに乗り換えてしまった我が家では導入しにくい部分がありました。

ソニーの見守りサービス「amue link(アミューリンク)」で使用する見守り端末「LM-01」。大人の親指ほどの大きさです。

 とはいえスマートフォンを子に持たせるのはちょっと早いしなあ……と夫婦で悩んでいたところ、「amue link(アミューリンク)」という興味深いサービスがあることを知りました。幸い編集部から製品をお借りして試す機会に恵まれましたので、こちらについてご紹介させていただければと思います。

登録は端末の背面にあるQRコードを読み取るだけ。1台のスマホで最大5つの見守り端末を登録でき、1つの端末は最大5台のスマホで見守れるようになっています。

 amue linkは、ソニーネットワークコミュニケーションズの見守りサービスです。通信機能を内蔵した親指ほどの小さな見守り端末を子どもに持たせ、端末の現在の位置情報と移動経路の情報、現在地の気温と天気などをスマートフォンの専用アプリから確認できます。1台のスマホに最大5つまでの見守り端末を登録できるほか、1つの端末には最大5台までのスマホを登録できるので、両親がともに複数人を見守れるようになっています。

見守り端末上面のスピーカー。スマホから送られたメッセージをはっきり聞き取れます。
見守り端末底面はUSB-C端子経由で充電します。

 端末に音声メッセージを送ったり、逆に端末から見守っている側のスマートフォンに音声メッセージを送る機能も備えています。音声メッセージは8秒間までと短いものですが「いつ帰ってくるの」とか、「今から帰るね」といった一言で済む用件を伝えるには十分に感じました。さらに見守り端末はIPX8相当の防水性能、IP6X相当の防塵性能を備えているので、アグレッシブなお子様が砂場で水と泥だらけになっても、おそらく壊れることはないと思います(さすがに試す勇気はありませんでした)。

 小型の端末なのでバッテリーの保ちが気になっていましたが、公称で5日、実際に使用した際も4日間は充電しないで使用することができたのにはちょっと驚きました。鞄の中に入れっぱなしのほったらかしで充電を忘れたとしても、しばらくの間は大丈夫そうです。

スマホから見守り端末の所在を確認したところ。所在地が正確に検出されるほか、現地の天気や気温も確認できます。
移動経路の確認も可能。自転車や徒歩で移動したことなどが正確に記録されます。

 ちなみに本サービスを利用するには2通りの方法があります。1つは光回線サービス「NURO 光」のオプションサービス「amue link for NURO」として利用する方法。料金は月額1078円(税込、以下同)+端末の分割払いとのことで、すでにNURO 光に加入している、あるいは家の回線を変更したいと思っている向きには渡りに船かと思います。

 このサービスのために家の回線を変更するのはちょっと……という方には、ソニーストアで購入することもできます。ただしソニーストアでの販売モデルは「3年間使い切りモデル」で、3年が経過した後には利用できなくなるとのこと。「え~? 3年間限定~?」と反射的に思ったものの、考えてみれば3年も経過すれば小学校中学年の子でも中学生になりますし、時間経過とともに端末のバッテリーも劣化してしまうでしょうから、実際のところ現実的かも知れないと思い直しました。料金も、利用料込みで月々1300円の分割払いと、サブスクリプションサービスとして高いわけでもありません。なお、4万7190円の一括購入も可能です。

 そんなわけでわりと良さげなamue linkですが、実際に使っているうちに気になる点も見えてきました。ひとつは見守り端末が操作しにくいこと。ホームボタン1つに音量+/-ボタンだけという非常に洗練されたデザインながら、ホームボタン2回押下でボイスメッセージの音声再生、長押しで録音、といった操作を子どもが覚えられませんでした。ちょっと本体が大きくなっても良いので、ボタン2つで良かったのではないかと思います。

メッセージがあるときは見守り端末のホームボタンの周囲が白く発光します。この状態でホームボタンを2回押すと音声を再生できるようになっています。

 などと不満を並べてはみたものの、スマートフォンを持たせるにはちょっと早いし、子ども向けケータイは使いにくいし、という親御さんの選択肢の一つに加えるには十分なサービスだと筆者は思いました。

 とはいえ、うちは双子なので、2つ購入すべきか1つで済ませるべきかと夫婦で相談を始めています。小学生のお子様など、見守りたいご家族がいる方には、間違いなくおすすめの一品です。

サービス名提供者実売価格
Amue link(アミューリンク)ソニーネットワークコミュニケーションズ4万7190円(税込)※一括購入した場合