スタパ齋藤のApple野郎

便利なiPhone用撮影アームをもっと便利にするッ!!!

パーツ合計金額1万6184円で自作した撮影アームは便利だが……

 あけましておめでとうございます!

 去年、2022年の11月に自作したiPhone用の撮影アーム。iPhoneで商品撮影などするとき、いちいち三脚を使うのは面倒だが、でも手ブレは極力抑えたいということで、↓こんなアームを自作した。

Manfrotto(マンフロット)の撮影用機材を組み合わせて、iPhoneなどスマートフォンを素早く空中に固定できるアームを構成した。使った機材は、Manfrottoの「シングルアーティキュレテッド アーム2段 カメラブラケット(196B-2)」「スーパークランプ(035C)」「PIXIクランプ(MCPIXI)」の3つ。3つの機材の直販価格合計金額は1万6184円。
iPhoneなどのスマートフォンを空中の自由な位置に固定できる。素早くセットし、机上の小物を手ブレを抑えて撮影できるというわけだ。
机にはこのクランプで固定。三脚を出すなどするより圧倒的に速くセットできる。

 アームには3つの関節があり、これによりiPhoneの位置を自在にセットできる。低い位置でもやや高い位置でもOK。前後左右にもかなり自在に動く。iPhoneの向きも自在。

 なので、小物の商品撮影なんかに非常に便利。また、ちょっとした書類を連続して撮影(つまりカメラでスキャン)するとか、紙の写真を連続してスキャンするようなときには意外なほど役立つ。

 もちろん適切な光源の確保と被写体への光の当て方も重要になる。だがこのアームならiPhone(カメラ)を自由な位置と角度に手早く設定できるので、被写体表面のテカリを避けたり影にならないようにしたりとiPhoneの位置変更も容易。三脚を使うと案外タイヘンな照明に関わるセットアップも、このアームだと非常にラクだ。

 でまあスゲく便利なアームなので多用しているが、使っているうちに「……うーん、ここは不便かも」という点がいくつか出てきた。ので、そのいくつかの不便さを解消することに。

自作アームの不便ってナニ?

 まず前出の自作アームについて、不便だと感じた点をご説明。3つばかりある。

 ひとつは、iPhoneの装着が一瞬不便。スマートフォンホルダーを開いて装着するだけではあるが、「毎回いちいち原始的なコトやってんな俺」と思ってしまう。

アームの先端にスマートフォンホルダーがあり、そこにiPhoneを挟んで固定する。
スマートフォンホルダーはManfrotto「PIXIクランプ(MCPIXI)」。バネ式で安定してiPhoneを固定できるが、片手でホルダーを開いてもう片手でiPhoneをそこへセットしてという作業が面倒に感じてしまう。

 それからアームの関節の調節。3関節のアームで、それら関節はそれぞれのツマミを回して緩めて動かし、位置が決まったらツマミを締めて固定する。これを何度か行ってiPhoneの位置決めをするわけだが、地味に面倒な作業なのだ。

3関節のアームで、各関節に調節用のツマミがある。各ツマミをそれぞれ緩め・締め、3つの関節を個別に動かす必要がある。

 それと、iPhoneの向きの調節もちょっと面倒。スマートフォンホルダーの下に自由雲台がついているわけではないので、向きと角度の調節にはやや手間がかかる。

iPhoneの向きなどを調節するときは、アーム側の関節と、アーム先についているブラケットのネジをそれぞれ調節する必要がある。

 三脚を使うよりもずっと手早く容易にiPhoneを固定できるが、それでも細かな部分がまだ使いにくいというわけですな。この使いにくさを便利機材と少々の知恵で解消してゆきたいッ!!!

MagSafe対応の新型便利アームは……えっ3万5259円も!?

 前出のアームの改良バージョンをまずお見せしてゆきたいッ!!! こんなのになったゼ!!!

このようなアームが完成した。机に固定するパーツであるManfrotto「スーパークランプ(035C)」以外は全部パーツが変わった。
アームは3関節式だが丸いノブを緩めれば関節が3つとも自由に動くようになる。iPhoneはMagSafeで固定できるようになった。
iPhoneとアームの接続に、短い2関節式アームを取り付けたので、iPhoneの向きの微調整も素早く行えるようになった。

 使ったパーツをそれぞれご説明していこう。4つのパーツで構成されていて、アームの下からそれぞれ、Manfrotto「スーパークランプ(035C)」Manfrotto「バリアブルフリクションアーム 244N」SmallRig「マジックアーム 1135」3ULANZI「MagSafe用 スマホホルダー R101」となる。

土台となるManfrotto「スーパークランプ(035C)」。Manfrotto直販価格は5984円。
1つのノブで3つの関節を同時に緩め・締めできるアーム、Manfrotto「バリアブルフリクションアーム 244N」。Manfrotto直販価格は2万5080円。
アーム両端にはスーパークランプなどに固定できる突起がある。突起の先端には、それぞれ1/4インチサイズ(1/4-20UNC)と3/8インチサイズ(3/8-16UNC)の三脚ネジ穴がある。
SmallRig「マジックアーム 1135」はiPhoneの角度調節をより手軽に行うために使った。両端に1/4インチサイズ(1/4-20UNC)の三脚ネジが出ている。Amazonで915円。
ULANZI「MagSafe用 スマホホルダー R101」はMagSafe対応のスマートフォンホルダーで、裏面には1/4インチサイズ(1/4-20UNC)の三脚ネジ穴がある。MagSafe部分のマグネット吸着力はかなり強い部類だ。Amazonで3280円。

 これら4つのパーツを組み合わせて使ってみたら、前出のアームの不便がかな〜り解消された。のだが、パーツの合計金額は3万5259円! しっかりしたカーボン製の三脚とか買えちゃう金額! だがそれについては考えないことにし、この新型アームの利便を大紹介してゆきたいッ!!!

スマートフォンホルダー部がMagSafe対応になったので、iPhoneの着脱がスゲく簡単に!
MagSafeでの固定なので、iPhoneを回して撮影向きを変えられるのも便利。
アーム中央の関節にある丸いノブによりの3つの関節を同時に緩め・締められる。これまでの3倍以上のスピードでiPhoneの位置決めができるゼ!!!
アームの各関節の固定力・安定性も非常に高い。
MagSafe対応スマートフォンホルダーとアームは、短い2関節式アームで接続した。これでiPhoneの向きや角度の微調整を手軽に行えるようになった。
短い2関節式アームは、1つのノブの緩め・締めで両関節が動いたり固定されたりする。
縮めるとコンパクトに設置したり保管したりできる。

 あーMagSafe便利ー。あー1つのノブでアーム全体調節できて便利ー。あーiPhoneによる小物撮影すぐできて便利ー。あーでも合計3万5259円かーイタタタター。でも便利なのでヨシとしてゆきたい!!!

 てなわけで、今年もよろしくお願いいたします!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。