スタパ齋藤のApple野郎

Apple野郎、MagSafeに目覚める!!! の巻

おーっ♪ イイじゃ〜ん、MagSafe対応モバイルバッテリー!!!

 ケータイ Watchのニュースにより、思わずモバイルバッテリーを買ってしまった俺。MagSafeに対応したモバイルバッテリーである。

 iPhone 12シリーズのMagSafeは、マグネットやワイヤレス充電(Qi)やNFCを組み合わせた新機構で、iPhone 12シリーズの背面に搭載されている。これを使うと、たとえばMagSafe充電器を正しい位置にマグネット吸着できて最適な充電を行える。ほか、ケースやカードポケットなどを磁力で装着できたりもする。

MagSafe充電器をiPhone 12 mini背面に磁力で吸着させてQi充電している様子。Qi充電器(MagSafe充電器)は、MagSafeにより端末背面の特定の位置にしか吸着できない。これにより、給電側と受電側のコイルが常に正しい位置関係となり、最適な状態で充電できる

 ちなみに、MagSafeはMacBookとACアダプターをマグネットで吸着して行える規格としても存在している。が、最近はMacBookのMagSafeって見かけなくなった感じ。

 ともあれ、前々から欲しかったのだ、iPhone 12シリーズのMagSafeで充電できるモバイルバッテリー。だが、市場にはまだそういう製品が少ない。Amazonでは数種類扱われているが、ほとんどが中国発送品。ちょっと買いにくい〜。

 そんななか、CIOのMagSafe対応モバイルバッテリーのニュースが。CIOは日本の会社で、「ただメーカ製品を輸入するという事はせず、日本のお客様向けに自社製品として新規製造する事にこだわり、開発」しているそう。

 このモバイルバッテリー自体も恐らく中国製だとは思うが、日本の会社からなら、まあ買いやすいかな、と。また、このニュースが配信された時は「808円割引の2800円で購入できる」とのことだったので、サクッと購入した。

CIOのiPhone12シリーズ対応 Magsafe対応モバイルバッテリー「CIO-MB5000-MAG」。容量5000mAhのモバイルバッテリーでMagSafeに対応。USB充電式(Type-C/Lightning)で、出力はワイヤレスが5W・7.5W・10W・15W、USB Type-Cが5V/2.4A・9V/2A・12V/1.5Aとなっている。Amazonでは3608円で売られている(https://www.amazon.co.jp/dp/B08T95Q4T1

 使ってみた感じは。ハダカのiPhone 12 miniやiPhone 12 Pro Maxにかなり強力にマグネット吸着する。急速充電もできているようで、フツーに実用的。

 ただ、iPhone 12 miniとはサイズ的マッチングがイマイチで、バッテリー端とカメラが干渉して隙間ができたり、バッテリーがiPhone 12 miniから少しハミ出したりする。また、クリップ状のiPhoneスタンドがすぐ剥がれる(粘着テープ止め)。さらに、バッテリー側の充電面も粘着テープで貼ってあるだけっぽくて、iPhoneから剥がす時にバッテリーを横向きにズラすようにしないと、充電面が若干剥がれて浮いてしまう(押せば元に戻る)。加えて、本体色ホワイトのものはバッテリー充電面のエッジがプラスチック素材に銀色塗装で、その塗装がiPhone 12 miniのカメラ端やiPhone 12 Pro Maxの背面(すりガラス的表面)に付着したりする(拭けば落ちる)。

 品質的にはツッコミどころが多いMagSafe対応モバイルバッテリーなのだが、まあ基本的な機能は問題ない。そしてiPhoneの背面に吸着させるだけで充電できるのは、すっごくイイ!!!

 おーっ♪ イイじゃ〜ん、MagSafe対応モバイルバッテリー!!! 吸着力も強いし、何しろ手軽だし、ケーブルから開放される気持ちよさも大きい♪ と、なんか急にMagSafeに目覚めてしまった俺なのであった。

 ただ、問題がひとつ。iPhone側の背面がハダカ状態でないと、十分しっかりとは吸着してくれない。極薄ケースやガラスフィルムがあるだけで、吸着力が弱まると同時に滑りやすくなり、バッテリーがズレて外れやすくなってしまう。ハダカのiPhoneでないと、なんかこ〜イラッとする使用感になってしまうのであった。

MagSafe対応クリアケースを使いたい……けど純正は高〜い

 MagSafe対応アクセサリーを使うにあたって、iPhone 12の外観や色を損ねずにMagSafeマグネット吸着力を十分発揮できるのは、Apple純正の「MagSafe対応クリアケース」らしい。

iPhone 12 mini用のApple純正「MagSafe対応クリアケース」。iPhoneのボディカラーを損ねず、MagSafe対応アクセサリーをしっかり吸着できるそうだ。iPhone 12シリーズ各機種用が存在し、価格はどれも税別5500円

 5500円なのか〜。iPhone 12 mini用とiPhone 12 Pro Max用が必要だから、合計1万1000円。税込1万2100円。ちょ〜っと高いですな。

 ほかにMagSafe対応ケースの安いのないの〜? とAmazonを探したら良さそうなのが見つかった。

 Risukaiブランドの(MagSafe対応透明ケース)だ。iPhone 12シリーズ全機種用があり、ボディカラーに合わせてMagSafeコンタクト部や側面が色付けされているようだ。Apple純正品はMagSafeコンタクト部が白でミョーに目立つが、Risukaiケースはその違和感も少なそう。そして15%オフのクーポンが使えたので、税込2278円。2台分買って4556円!!! 純正ケース×1個分より安〜い♪ というわけで即購入。

Amazonで見つけたRisukaiブランドのMagSafe対応透明ケース。MagSafeコンタクト部やケース横側などが着色されている。iPhone 12 mini用とiPhone 12 Pro Max用をボディカラーに合わせて購入した
iPhone 12 miniに装着した様子。ケースの着色部はメッキ的な光沢があるが、iPhoneとよくマッチしている。レンズ部周囲はレンズより少し高くなっているのでレンズが保護される。レンズを囲む四角い部分の高さは背面とほぼ同じ
こちらはiPhone 12 Pro Max用。こちらの着色部もメッキ的な光沢。これもよくマッチしている。こちらもレンズ部周囲はレンズより少し高くなっていてレンズが保護される。レンズを囲む四角い部分の高さは、背面より1mm程度出っ張っている

 とりあえずケースとしてけっこう気に入ったが、肝心のMagSafeの吸着度合いは? コレがヒッジョーに良好なのである。前出のMagSafe対応モバイルバッテリーがガッチリ吸着される。このケースのMagSafeコンタクト部には多数のマグネット(ネオジムと思われる)が埋め込まれていて、それがMagSafe対応モバイルバッテリーのコンタクト部内マグネットと引き合って吸着している。

 特にiPhone 12 mini用ケースがナイスで、背面がほぼフラットになる作りなので、前出MagSafe対応モバイルバッテリーを装着しても隙間ができない。ただし端末を前から見ると、やはりMagSafe対応バッテリーがハミ出て見える。

 てゅーか、MagSafe対応ケースって、MagSafe対応アクセサリーがこんなにガッチリ吸着するんスね〜♪ そうか。そういうコトか。なるほど。

 これまで、俺は「MagSafeアクセサリーを使う場合はiPhone背面はハダカが基本」と思い込んでいた。が、こういうケースを使えば、iPhoneを保護しつつMagSafeアクセサリー使いまくれるじゃん!!!

 やばっ!!! 急にMagSafeに目覚めてしまった俺なのであり、ちょいと向こうに深そうな沼まで見えちまっている!!! やっばーッ!!!

MagSafeの磁力は悪影響を及ぼすか?

 もう今後は無闇やたらにMagSafeを大使用してゆきたいッ!!! と覚醒した俺であるが……あっ? MagSafeの磁力ってやっぱ周囲のモノにイロイロと悪影響を及ぼすわけっスよね!? てゅーか、どのくらい磁力ある感じなのか、お手軽テスト。クリップを吸着させてみた。

取り出したのは書類をまとめるクリップ……アーッ!!! 俺の仕事場にあるクリップは猫型だけだったーッ!!! ともあれ、このクリップがどの程度MagSafeコンタクト部に吸着されるのか
クリップの上にiPhone 12 mini背面を当てると?
あ〜ら、こんなに吸着され、ちっ、たっ!!!
iPhone 12 Pro Maxも同様にしてみると……おっiPhone 12 miniよりクリップが1個多く吸着された!!! さっすがiPhone 12 Pro Max(って違)

 iPhone 12シリーズの背面、けっこうガンガンに磁力ありまくりっスね。なので、磁気ストライプ(情報を記録可能な黒い帯部分)のあるカード類は、この磁力から影響を受ける可能性がある。

 ただ、カードとか通帳とかの磁気ストライプって、単に磁石が接近した程度では影響を受けないケースが多い。たとえば、磁気カードの上にiPhone 12シリーズをポンと置いちゃった!!! くらいでは、恐らく磁気ストライプ上の情報は壊れない(書き変えられない)のではないかと思う。

 明らかにヤバいのは、磁気ストライプ面と水平方向に磁石を移動させた場合。たとえば、磁気カードの上にiPhone 12シリーズをポンと置いた上に、iPhone 12シリーズを横方向にズリッとズラしちゃった!!! という場合。磁気ストライプ上の情報が壊れる(書き換わる)と思う。

 ただ、そうした場合でも、クレジットカードは比較的に強い磁気ストライプが使われているので、壊れないことが多いように思う。一方、都度書き込みが行われる駐車券などの磁気ストライプ付き紙カードとかホテルのキーカードは、あっさり壊れたりするように思う。

 って、俺の個人的経験から「思う」だけっスけどね。ともかく、磁気ストライプがあるモノには禁忌のMagSafeと言えよう。心配なら「磁気カード保護・スキミング防止」などを謳っているカードケースに入れて、カードの磁気ストライプを保護しよう。

 一方、MagSafeの磁力は、医療機器に影響を及ぼすのか? これについては、2021年01月25日にAppleが公式見解を述べている(https://support.apple.com/ja-jp/HT211900)。詳細はリンク先にあるが、「iPhoneやMagSafeアクセサリーは植え込み型のペースメーカーや除細動器などの医療機器には近付けず、安全確保に必要な距離(15cm以上/ワイヤレス充電時は30cm以上)を確保してください」的な内容になっている。

 MagSafeは楽しくて便利。だが、磁気などの影響にはやはり配慮が必要なのであった。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。