スタパ齋藤のApple野郎
寝てくれっ、M1 Mac mini、徹夜しないでくれっ!!!
2022年2月9日 00:00
macOS Monterey 12.2にしたらMacがスリープしなくなった件
つい最近、メインマシンのM1 Mac miniのOSをアップデートした。最新版となるmacOS Monterey 12.2を適用したわけですな。
アップデート後、大きな問題もなくMacを使い続けていた……ような気がしていた。だが2022年2月に入って飛び交ったニュースから、「俺が最新macOSが問題ないと感じていたのは単なる気のせいだった」ことがハッキリわかってしまった。
ニュースは「macOS 12.2 スリープ」をキーワードとして検索すればワンサカ出てくるが、macOS 12.2は正しくスリープに移行しないというもので、Intel MacにもM1 Macにも生じている症状だそうだ。スリープと復帰を繰り返してMacBookを運用しているユーザーにとっては「知らない間にバッテリーが空になる」という問題につながっている。
俺の場合、「macOS 12.2にアップデートしたら、なんかM1 Mac miniの挙動が変わったかな?」とうっすら感じていた。以前はスリープに移行して15秒もすれば、M1 Mac miniもそこに接続されたデバイスも、ちゃ〜んとスリープ状態に移行した。
だがOSアップデート後は、どうも以前のようにすぐスリープしてないっぽいという感じだった。たとえばスリープ後、キーボードやUSBドックの電源LEDランプを見ると、ずっと点灯しているのだ。
それを見て「あれ〜スグにはスリープしないようになったのか?」と思ったり。また、「Macってスリープ中でもたまに復帰して通信とかすし、そのうちスリープするだろう」とか思って放置していた。
だが、どうもずっとスリープしていないご様子。いつもずっとMacおよび接続中デバイスのLEDランプが点灯している。なんかヘンだな〜気持ち悪いな〜、とモヤモヤしていた。
俺環境では、Macをスリープさせた後にスリープ(待機状態)に入るのはディスプレイだけ。ほかに接続されているデバイスはすべてシャキッと起きているのであり、電源がしっかり入った状態が続くのであった。M1 Mac miniからは排気が出続けている。
うわぁ〜気持ち悪っ!!! なにそのスリープしたフリみたいな感じ。まあM1 Mac miniとか超静かだし、俺とかHDDなどモーターで回転するデバイス使ってないし、デスクトップ機なのでバッテリーゼロ問題とかないから、大きな実害はないものの、やっぱり気持ち悪い〜。
原因はBluetoothで、Bluetoothをオフにすればスリープする
結局、macOS 12.2適用後はちゃんとスリープしていないっぽいので、ここ最近はMacを使い終えたらシャットダウンしていた。これでMac本体も接続したデバイスも電源が切れたりスリープ状態に移行するようになった。
ちなみにこのM1 Mac miniの場合、シャットダウンした状態から起動しても30秒程度で起動が完了する。シャットダウン直前まで開いておいたアプリが再度開かれるまでの時間も含めて30秒程度でMacが使える状態になるので、「まあしばらくはコレでいいかな」と無理やり納得していたんですな。
しかし前述のとおり、最近流れたニュースでは、macOS 12.2を適用したMacはスリープしないことがあるらしい。まさに俺のM1 Mac miniがソレである。
あーもう! だがニュースには解決方法も書かれていた。
macOS 12.2適用Macがスリープしない問題の解決方法は「Bluetoothを無効にする」というもの。問題はBluetoothがスリープ移行を邪魔しているから起きているんだそうだ。ペアリングしているBluetoothデバイスをすべて切断しても問題は解決するらしい。
ホント? マジで★ じゃあソレやってみるよ〜♪
やってみたら、あらステキ♪ 俺の最強にモヤモヤしていたM1 Mac miniがキッチリと正しくスリープするようになった!!! やったー!!! これは気持ちイイ♪ あーよかった。
とか32秒ほど思ったのだが、しかし、コレって困るかも。Bluetoothオフにすればスリープするとか、やっぱダメだろ〜。
MacのBluetoothをオフにすると、MacもiPhoneもiPadも価値が下がる
問題は、MacのBluetoothをオフにしちゃうと、Mac/iPhone/iPadの素晴らしい連携機能がいくつか使えなくなることだ。たとえば、ユニバーサルクリップボードだ。
ユニバーサルクリップボードは、ひとつのAppleデバイスでテキスト/画像/写真/ビデオをコピーすると、ほかのAppleデバイスにペーストできるという機能。iPhoneでコピーした画像をMac上のアプリにペーストできたりするわけですな。
ユニバーサルクリップボードを使うには条件がある。それは、各Appleデバイスが同じApple IDでiCloudにサインインしていることと、各デバイスでBluetooth/Wi-Fi/Handoffがオンになっていることだ。
なので、MacのBluetoothがオフになっていると、Macはユニバーサルクリップボードが使えない。自由なコピペの循環から仲間はずれになってしまう。
実際、ユニバーサルクリップボードってスゲく便利なんスよ。たとえばMacで何らかのサイトへログインするとき、2段階認証のためiPhoneに認証コードが届いたりする。ユニバーサルクリップボードを使えば、そのコードをiPhone上でコピーし、Mac上でペーストすれば、はい2段階認証完了。スムーズにログインが進むというわけだ。
もうひとつ、MacのBluetoothがオフだと、エアドロップが使えない。エアドロップはAppleデバイス間で写真や書類などのコンテンツを共有するしくみ。コチラのAppleデバイスからあっちのAppleデバイスへ、ファイルや写真なんかをワイヤレスで転送できる。なお、エアドロップ利用にも条件があり、コンテンツを送る側と受け取る側が双方ともWi-Fi/Bluetoothをオンにしている必要がある。
で、MacのBluetoothをオフにしちゃうと、Macではエアドロップも利用不能になる。これも便利なんすよ〜。たとえばiPhoneアプリからファイルを出力してMacに送信する場合、エアドロップを使えばiPhone上の操作だけでサクッとMacへのファイル送信が完了する。
いや〜ユニバーサルクリップボードもエアドロップも使えないMacなんてな〜。かなりヤだな〜。不便。
もうひとつ、BluetoothをオフにしたMacでは、Touch ID搭載Magic Keyboardも使えなくなっちゃう。つまり俺の超絶便利なM1 Mac miniでTouch IDによる指紋認証ができなくなり、最強に不便になってしまう!
指紋認証もエアドロップもユニバーサルクリップボードもダメになっちゃうなんて。てゅーか俺環境ではBluetoothってかなり役立ってたんスね〜。
……じゃあ、これはどうか? スリープする前にBluetoothをオフにして、復帰したらBluetoothをオンにする。2つの手間が加わるが、けっこういいかも。
実際にやってみたら……手間は少ないんだが、スリープ移行のタイミングと、復帰のタイミングでTouch ID搭載Magic Keyboardが使えないと、なんかスムーズさに欠ける。俺の場合、Macをスリープに移行するときはTouch ID搭載Magic Keyboardの右上のキーを押してスリープにし、復帰もやはり右上のキーを押しているのであった。このスムーズさは捨てたくないニャ〜、と。
まあでもとりあえずはBluetoothをオフにするという非常に消極的で後ろ向きな対症療法を使うしかないのかも。もうすぐ公開されるっぽい次のバージョン、macOS 12.3ではBluetooth問題が解消される……ことを願っている!!!