スタパ齋藤のApple野郎

百聞は一見にしかず、「ステアーマウス」が凄かった!!!

2005年登場のアプリを今さら使って超びっくり!

 こんなにスゴかったのか!!! もうこのアプリで行く!!! このアプリで行くしかないッ!!! などと2005年登場のド定番アプリを使って今さらビックリした俺なのであった。

 そのアプリとは「ステアーマウス(SteerMouse)」。俺の場合は「ステアーマウス5」を使い始めたが、1980円の有料アプリで30日間はフル機能を無料で試せる。現在(!?)はmacOS用のみがリリースされているようだ。

ステアーマウスの最新版であるステアーマウス5の表示例。インストールするとシステム環境設定の一項目として扱えるようになる。非常に多くのマウスに対応するマウス設定アプリ(マウスドライバー)で、ボタンやホイールやカーソル速度・加速を自在に驚くほどの幅広さでカスタマイズできる。しかもUIがシンプルでがわかりやすい

 俺の場合、パソコンもスマートデバイスも「なるべく初期設定」で使っている。カスタマイズはなるべくしないし、アプリも極力追加しない。パソコンやスマートフォンを新機種に乗り換えたり工場出荷状態から再度設定し直したりするとき、カスタマイズのし直しやアプリの追加に時間がかかるからだ。

 ……まあ最近のバックアップからのリストアなら環境をそのまま引き継げるので、初期設定や標準アプリとかにこだわる必要も減ったと思うが。

 さておき、そんな使い方なので、Macのアプリもあまり積極的にはインストールしていない。なーるべく「macOSに最初から入っているアプリだけ」で済ませようとする。そして「どうしても使いたいアプリ」を必要最小限で追加。

 マウスやキーボードの設定アプリ(ドライバーソフトウェア)もそうだ。追加しなくて済むなら追加しない。でも、多機能マウスとかキーボードだと、設定アプリの追加でより便利&効率よくハードウェアを利用できるようになる。なので、そのような場合のみアプリを追加して使っていた。
 現在、マウスは電池がヘタったロジクール「MX Master」を使用中。専用設定アプリである「Logicool Options」とともに使っている。

 ただ、このLogicool Options、たまに挙動がおかしい気がするので、「Logicool Optionsの代替品はないかな」と探していた。そこで試しにステアーマウス5を使ってみた。

 そしたら!!! ナニこれ~凄い~♪ となり、現在はステアーマウス5大好き野郎になってしまった。

 ……じつはステアーマウス5試用時、ときおり挙動がヘンだったので「汎用のマウスドライバーなんてこんなモンだろ」とか出所不明で頭ごなしな偏見を抱いた。しかし、しばらく考えて「てゅーか、この症状って、Logicool Optionsのおかしな挙動っぽくない?」と思い至った。そこでLogicool Optionsをアンインストール。すると、ステアーマウス5は完璧でパーフェクトでアブソリュートでスプレンディドでジョリーグッドなフィーリングで動作し始めたのであった!!!

 ステアーマウス5とLogicool Optionsがバッティングしてた感じスね。ともあれ、それ以降、俺のマウスは完璧でパーフェクトでアブソ(中略)キたコレ!!!

マウスの利便と機能性を豹変的に高める凄いアプリ

 ステアーマウス5に興味があるなら、30日間無料で使えるので今すぐインストールして試してみるといい。その際、すでに入っているマウス設定アプリはアンインストールしたほうがいいような気がする。ボタン機能の設定がぶつかることもあると思うので。

 さて、ステアーマウス5のどこがどう凄いのかと言えば、たとえばマウスのボタン機能がいきなり何十倍にも増えること。左右クリックと押下対応ホイールと進む・戻るボタンくらいしかないマウスでも、マウスのみで数えきれないほどの操作ができるようになる。

使用中のマウスであるMX Master。ステアーマウス5上では各ボタンが画像のような名称で呼ばれる
ステアーマウス5上で設定したMX Masterのボタン機能。機能名をクリックすると、ボタン押下で動作する機能を変更できる
これはミドルボタン(ホイール押下)の機能名をクリックした様子。ミドルボタンはMX Masterのホイール動作モード切り替えに使っている
ミドルボタンの機能をほかのものに変更しようとしている様子。キーボードショートカットやアプリケーションの起動(開く)など、さまざまな機能を割り振れる
このように設定すると、ホイール押下でLaunchpadを開くことができる

 こんな感じなので、マウスのボタン一押しキーボードショートカットよりもクイックに「何かをする」ことができる。マウスボタン押下一発でスクリーンショット取得ができたり、シャットダウンやスリープ移行ができたり、コピペができたり……たいていの操作がマウスのシンプルさ操作で行えるようになる。

 さらに、キーボードの4つの修飾キーとマウスボタン押下の組み合わせで、特定の機能を呼び出すこともできる。キーボードのcommand、option、control、shiftのキーとマウスボタンの組み合わせ使用が可能というわけだ。さらに複数の装飾キー同時押し+マウスボタンという組み合わせでもOK。

4つの装飾キーとマウスボタンを組み合わせての機能割り振りに対応している
たとえばcommand+(マウス側の)シフトボタンにキーボードショートカットを割り振ることができる
組み合わせる装飾キーは複数同時押しでもOK。1つのマウスボタンに非常に多くの機能を割り振れるというわけだ

 覚えきれないほどの機能をマウスボタンに割り振れるというわけだが、さらにマウスボタン複数同時押しで「何かをさせる」ということもできる。たとえばマウスの左右ボタンを同時押しでアプリケーションを切り替えるといったことが可能だ。

「組み合わせ」から、マウス上の複数のボタン同時押しで行わせる機能を指定できる。
マウスの左ボタンとジェスチャーボタンの同時押しに機能を割り振ろうとしている様子
左ボタン+ジェスチャーボタンで通知センターを呼び出す設定にしてみた
この複数マウスボタン組み合わせに、さらに4つの装飾キーを組み合わせたときの動作まで追加していける

 てな感じで、無数の機能をマウスボタンに割り振っていける。自由度高すぎっ! って感じでもあるが、ユーザーが思ったとおりに非常に柔軟にマウスボタンのカスタマイズを行えつつ、設定のUIも非常にわかりやすく、そして設定後の動作も違和感なくスムーズ。マウスの機能設定はもうステアーマウス5だけでいいや、という考えに至った俺であった。

カーソルセンスの一部機能も内包するステアーマウス5

 以前に、Macのマウスポインターは加速度をオフにできないのでウザい的な記事を書いた。macOSでは、マウスの動かし方に応じてマウスポインタがゆ~っくり動いたり素早く動いたりして、まあ使い方によっては便利。なのだが、俺的には「非常に気持ち悪い」という使用感なのである。

 これを何とかするために「カーソルセンス(CursorSense)」というアプリを導入している。クリック一発でmacOSのマウスポインター加速度をゼロに(したり細かなマウスカーソル設定を行えたり)できる非常に小気味良いアプリだ。

 ステアーマウス5にはこのカーソルセンスの一部機能が内包されている。ステアーマウス5でも、macOSのマウスポインターの加速度をゼロにできるのであった。

ステアーマウス5のカーソル項目で、マウスポインターの加速度や感度(移動速度)を細かく調節できる。ポップアップウィンドウが開いたらそこにマウスポインターを自動移動させる機能もナニゲに便利
「加速度/感度を無効」にチェックを入れると、手の動かす速さによってマウスポインターの移動速度が異なるという挙動がなくなる。マウスポインターの動きが手の動きと完全に一致するようになるというわけだ。リニアなマウスポインター移動はゲームにもしっくりくると思う

 ちなみに、カーソルセンスとステアーマウス5のマウスポインター関連の機能の違いは、カーソルセンスのほうがより高機能。カーソルセンスはMac内蔵トラックパッド / Apple Magic Mouse / Magic Trackpadに対応していたり、お気に入り設定を5つまで持てたり、加速度曲線の表示に対応していたりする。

 といった感じで使えるステアーマウス5。俺的には「追加アプリはなるべく入れずデフォルトの設定やアプリで」というスタンスだが、ステアーマウス5に限っては「絶対使うべきアプリ」だと感じている。

 というのは、俺的には「macOSのマウスポインター加速をなくすことは必須」であり「多ボタンマウスのボタン機能をより手軽に最適化したい」とも考えているから。この両方をわかりやすくスムーズなカタチで実現してくれるステアーマウス5はグレイト!!! ナイス!!! つーか神!!! あーもっと以前に試しておけばよかった、と軽く後悔していたりする。

 ……あまり「デフォルト主義」や「非カスタマイズ志向」に走りすぎるのも良くないですな。世の中知らないことばかり。世の中にはいいアプリもいっぱい。反省。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。