スタパ齋藤のApple野郎

Googleマップは捨て難いが、たまに超役立つAppleマップ

2019年3月Googleマップが突如劣化!?

 一昨年のことなのでよく覚えている方もあると思うが、超絶便利なGoogleマップが突然劣化してしまった。道路の形状がおかしくなったとか、バス停が消えたとか、建物の情報が古くなったとかイロイロ。原因のひとつは、それまでGoogleマップに採用されていた地図データが、ゼンリン(国内大手地図メーカー)からGoogleの自社製データに変更されたからのようだ。

現在のGoogleマップ(PC版)の右下にあるコピーライト表示は「地図データ c2021 Google」などになっている。2019年3月以前は「地図データ c2019 Google、ZENRIN」などとなっていた。ベースの地図が変更されたんですな。

 俺的にショックを受けたのは、林道などの細くマイナーな道がゴッソリと消えてしまった点。その後、そういった道の多くは復活して表示されるようになった、と記憶している。さらにその後も、マイナーな道が徐々に追加表示されているようだ。

わりと最近復活して表示されるようになった「奥多摩むかし道」
現在はストリートビューも併せて表示できるようになった。
奥多摩むかし道のストリートビュー。

 あ~イイねイイね~Googleマップがどんどん復活しつつあり、さらに情報も正しく更新されつつある~♪ とか、毎日のようにGoogleマップを小一時間閲覧して喜ぶGoogleマップマニアな俺なのであった。

 アーッ!!! 拙宅の前の道のストリートビューが2021年撮影バージョンに変わったーッ!!! やっべぇ、おもれぇ~、じゃああの場所のストリートビューもひょっとして? アーッ!!! こっちも刷新されてるーッ!!! てな具合で、仕事を中断してマップ見て遊んじゃう俺なのだ。

 しかし、まだ期待通りに復活・刷新されていない地図情報もけっこうある。たとえばトレッキングなどに使われる山道。以前は「こんな道までGoogleマップで表示されるんだ?」と驚いたりしたものでありつつ、「えっこの山道のストリートビューまであるの!!!」とオッたまげたものであったが、そういう「以前は見ることができた山道の地図情報」が現在のGoogleマップでは見られなっているケースがちょいちょいある。

埼玉県飯能市にある低山、天覧山(てんらんざん)や多峯主山(とうのすやま)。ライトなトレッキングを楽しめる道が森の中にあり、以前はGoogleマップ上にその道が表示されていた。画像中央にそういう道がしっかり表示されていたのだ。が、現在のGoogleマップでは道がなくなっている。

 こういう地味~な道でも以前はGoogleマップ上にしっかり表示されたのだが、現在のGoogleマップではまだ復活しないもよう。まあ復活しても「すごく便利になった」とか「これで助かった」って感じでもないんスけどね。以前は表示できていたことを考えると、な~んか残念感が残るというか……。

そこでAppleマップですよ!!! Appleマップで山道が表示されたりするんスよ!!!

 Googleマップを見ていて「あーこの林道とかまだ表示されないのか?」「やっぱり山道ダメか?」といった時、俺の場合は試しにAppleマップで表示してみることが多い。Googleマップでは表示されないマイナーな道だが、Appleマップだと表示されるということが、ちょいちょいあるのだ。

Googleマップで先ほどの「飯能市の低山」を表示した様子。
Appleマップで同じエリアを表示した様子。あっ山道が表示された!!!
ただし、こういった細い道などは、航空写真と重畳表示させられないようだ。
Appleマップのベースマップは、インクリメントP製およびOpenStreetMapのようだ。

 まあ単にベースマップが違うからってコトではあるのだが、MacやiPhoneに最初から入っているAppleマップがGoogleマップの残念点を克服してくれるのはありがたい。

 また、Appleマップも徐々に改良されていて、2012年頃に騒動となった「パチンコガンダム駅」などの印象からは大きく変わってバッチリ実用的なマップになっている。使わなきゃ損、てなわけですな。

AppleマップのLook AroundとGoogleマップのストリートビューも併用!!!

 使えば楽しくて実用的だけど、な~んかそれほど使われてなさそうな(!?)AppleマップのLook Around機能。「その道から見える風景のバーチャル体験機能」であり、Googleマップのストリートビューより滑らかでキレイだったりする。

 で、このLook Around機能も徐々に進化中なのである。Look Around機能が日本で使えるようになったのは2020年の8月5日。東京周辺、名古屋市周辺、大阪周辺で利用できるようになった。また、現在ではこれらエリアですこ~しだけ利用可能エリアが増えたようだ。さらに2020年末頃からは、福岡市周辺、広島市周辺、高松市周辺でも使えるようになった。

こちらは2020年の8月頃にLook Around機能を使えるエリア。東京周辺、名古屋市周辺、大阪周辺だけだった。
これは現在Look Around機能を使えるエリア。東京周辺、名古屋市周辺、大阪周辺は、少しだけ利用可能エリアが広がったようだ。
さらに福岡市周辺、広島市周辺、高松市周辺でも使えるようになった。

 そしてGoogleマップマニアな俺の場合、Googleマップのストリートビューで道を見ると同時に「この道はAppleマップだとどう見えるのかナ?」などと不要不急の好奇心を発揮。Look Around機能でも道をバーチャル体験するのであった。

AppleマップでLook Around機能を使っている様子。道の周囲の風景が見えるという点ではGoogleマップのストリートビューと同様だが、表示の滑らかさや精細さが特徴的。また、マップ上に子画面としてLook Aroundを表示できるので、地点と風景の照らし合わせがしやすく実用性が高い。
Appleマップのウィンドウ全面をLook Around表示にすることもできる。Look Aroundは映像を構成する静止画枚数が多いため、風景を立体的に体感しながら移動していけて楽しい。
Googleマップのストリートビューで同じ場所を表示した様子。ストリートビューの場合、基本的にはウィンドウ全体が映像表示となりマップは小さく表示される。ブラウザによって若干異なると思うが、マップを画面半分などの表示にすることもできる。
Googleマップのストリートビューは最強に強まっているので、ナンとトンネルの中まで入っていけたりする。さっすが、年季が違うのであった。

 AppleマップとGoogleマップ、風景をバーチャル体験しつつマップを閲覧していけるわけだが、「実用性」においては「閲覧する場所」によると感じる。たとえばストリートビューなら過去の風景を見られる「タイムマシン機能」がヒッジョーに役立つことがある。「現在はさら地だけど、数年前には店舗があったんだ」といったことがわかる。

 より高精細な風景を見られることが多いAppleマップLook Around機能の場合、施設の立て看板の内容をよりクリアに読めたりすることがある。あるいは道をクリックしての「風景内移動」がより滑らかで連続的に表示されるので、「現場に行く前に実際にその道を通ってみる」といったシミュレーションをより行いやすい。

 ってまあ、要するに両方のマップを必要に応じて使い分ければいいという話なんスけどね。それにしても、こういう情報量が多くて扱いやすくて高性能・高品位なマップを無料で使えるって、やはり凄い時代っスね。昔からの地図好きとしてはホントに夢のようなコトができており、連日たいへん愉快である。

 ……アーッ!!! Googleマップの航空写真の地球表示じゃない方のやつーッ!!! これも2021年バージョンになってるーッ!!! ……だよな、コレ!? だよだよ!!! だってココの空き地に黒いカバーかかったの2021年に入ってからだし、などと、またもやマップにハマって夜が更ける。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。