スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

メリットいろいろ、キーボードルーフ

メリットいろいろ、キーボードルーフ

 2012年の夏から使い始めた「キーボードルーフ」。キーボード用のハードカバーで、キー全体を覆う「フタ」ですな。使用を続けつつ新たに買い増したりもして、3年少々になりますが、とても便利&メリットも多く、ワタクシ的PC環境の必需品になっております。

写真左がキーボードルーフです。製品によって異なりますが、写真のものは透明アクリル製です。市販品としての選択肢はあまり豊富ではありませんが、テンキーレスキーボード用やフルサイズキーボード用などが売られています。中央と右の写真は、キーボードにキーボードルーフを装着した状態ですが、透明のものだと誤ってタイプしてしまうほど、存在感が希薄です。

 キーボードをホコリから守ったり、あるいは、キーボード不使用時にキーボード上方にスペースを作ってモノを置けるようにするなど、いろいろなメリットがある「キーボードルーフ」。ワタクシが使い始めた理由は、猫からキーボードを守る……というか猫がキーボードに触れるのを防ぐためです。仕事中に猫がキーボードを踏んだり、枕代わりに使ったりすると、キーが押下されて誤操作につながりますが、これを防ぐためですな。また、ナニカが不意にキーに触れ、PCがスリープ状態から復帰してしまったりしますが、これも防げます。

拙宅猫は仕事中に机に上がり、キーボードを枕にして昼寝したりします。誤入力されまくりで困っていましたが、キーボードルーフを使えば問題解消です。ただし、猫がキーボードを枕にしている間は、マウスで情報をブラウズすることくらいしかできません。

 キーボードルーフを使い始めたら、上記の猫問題や不意のスリープ復帰問題は解消しました♪ それに加え、キーボードルーフが本来持つメリットも実感しました。

 まず、キーボードに埃が付きにくくなるので、キーボードが汚れにくくなります。キーボード使用中はキーに埃が付きにくいのですが、不使用時にはホコリが積もりがち。キーに埃が付着すると、キーに付いていた皮脂と埃が合体し、次第に「黒っぽい頑固な汚れ」へと成長するわけですが、これをだいぶ抑えることができるというわけです。

 それから、キーボード使用時、一時的に机上に紙資料を広げるようなときも、キーボードルーフが役立ちます。キー全体を覆いますので、キーボードの上に資料を広げたりモノを置いたりしてOK。机上スペースを効率良く利用できます。

 PCのスリープ機能も、より快適に使えるようになりました。スリープ時にキーボードルーフを使っておけば、不意にキーに触れてしまってPCを復帰させるといったミスがありません。まあ復帰しても(設定次第で)、放っておけば再度スリープに入りますが、PCの状態を意図通りにできるのは気分がいいですな。

 てな感じで、上記のようなメリットを求めるなら、ぜひご使用をおすすめしたいキーボードルーフ。以降、ワタクシが使用中あるいは所有しているキーボードルーフをご紹介してみたいと思います。

テンキーレスキーボード用

 まずは、ワタクシは初めて使用したキーボードルーフから。モノは、バード電子の「キーボードルーフ(テンキーなしWindows Real force用)RF-DV3」です。東プレのテンキーレスキーボード「Realforce 86U」を愛用していますが、それに合うキーボードルーフということで購入しました。直販価格は税込4104円です。

 余談ですが、このテのキーボードルーフを作っているメーカーは数えるほどで、その中でも「バード電子」は積極的なメーカーです。以降紹介するキーボードルーフの3/4がバード電子製だったりします。

バード電子の「キーボードルーフ(テンキーなしWindows Real force用)RF-DV3」。厚さ3mmの透明アクリル製キーボードルーフです。下部四隅に付属の滑り止めスポンジを貼って使います。「テンキーなしRealforce用」となっていますが、キー部分が縦123×横360mmに収まるキーボードにならだいたい使えます。
手持ちの「Realforce 86U」にピッタリです。3年少々使ってきましたが、割れや変色などの問題もありません。傷もつきにくい感じ。四隅の滑り止めスポンジは途中で千切れたりすると思っていましたが、いまだ健在です。写真右のように、標準的なフルキーボードのテンキー以外の部分を覆うという使い方もできます。
ジャストフィットという感じにはなりませんが、「Apple Keyboard」や「Apple Wireless Keyboard」にも、一応、使えました。

 上の写真にて「標準的なフルキーボードのテンキー以外の部分を覆う」という使い方を例示していますが、ナニソレ? って感じかもしれません。でもけっこー実用的。

 たとえば、紙資料を見つつ、表計算ソフトへ連続的に数値入力する場合などに便利です。キーボードルーフを少し左にずらし、テンキーおよびカーソルキーが使える状態にし、キーボード左側上部に紙資料を置き、テンキーとカーソルキーだけでExcelに入力、みたいな使い方も現実的です。

「Happy Hacking Kyeboard」用

 それから、同じくバード電子の「キーボードルーフ(PFU社製Happy Hacking Kyeboard用) RF-HH」。PFUの「Happy Hacking Kyeboard」用キーボードルーフで、「Professional」シリーズにも「Lite」シリーズにも対応しています。直販価格は税込4104円です。

バード電子の「キーボードルーフ(PFU社製Happy Hacking Kyeboard用) RF-HH」。「Happy Hacking Kyeboard」各種で使えます。右下には「Lite」シリーズに対応するための「下に出っぱったカーソルキーをまたぐ切り欠き」があり、汎用性を確保しているようです。また、左右上部には左右方向のズレを防ぐと思われる黒いストッパーがあります。四隅下部に滑り止めスポンジ(付属品)を貼っています。
「HHKB Lite2 for Mac」と組み合わせてみました。ピッタリ♪ 出っぱったカーソルキーを、うまくかわしています。上部左右のストッパーによりキーボードルーフがズレない構造なので、このまま(あるいは軽くバンド止めなどすれば)バッグに入れて持ち歩くこともできます。
テンキーレスの「Realforce」にも装着できました。ただしファンクションキーは覆われません。同様に、標準的なサイズのフルキーボードの文字キー部分を覆うことができます。
「Apple Keyboard」の文字キー部分も覆えました。ファンクションキーは外に出てしまいます。
「Apple Wireless Keyboard」の文字キーを覆うこともできました。ただし、ファンクションキーの行もしくはスペースキーの行は外に出てしまいます。

 写真のように、標準的なキーサイズのキーボードなら、(実用性はさておき)文字キー部分を覆うことができました。場合によっては役立つかも!? でもまあ、基本的には「Happy Hacking Kyeboard」用と考えてください。

Windowsフルキーボード用

 標準的なサイズのWindows(DOS/V)フルキーボード用のキーボードルーフもあります。バード電子の「キーボードルーフ(テンキー付きWIndowsフルキー用) RF-DV2」です。税込価格は4104円です。

バード電子の「キーボードルーフ(テンキー付きWIndowsフルキー用) RF-DV2」。フルサイズキーボード用です。テンキーレスキーボードと背が高くないマウスを同時に覆うような使い方もできます。
「Apple Keyboard」も覆えました。これはキーボードルーフの上端をキーボード背面から出るケーブルに乗せて置いたパターンです。キーボードルーフ上面に力を加える使い方には向きません。
これは「Apple Keyboard」の上端に、キーボードルーフの上端を乗せるパターン。キーボードルーフ上にある程度の力がかかっても大丈夫です。
写真にある棒状のものは、「Apple Wireless Keyboard」と「Magic Trackpad」を一体化させて使うためのグッズ「Magic Wand」です。キーボードとトラックパッドを溝に嵌め込めば合体完了。
グッズを使って合体させたキーボード&トラックパッドを覆うこともできました。キーボードルーフを左にずらせば、トラックパッドだけ使うこともできますな。

 なお、前述にて「標準的なサイズのフルキーボード」と書きましたが、このキーボードルーフの場合は「ファンクションキーから最下列までの寸法が123mmまでのキーボードに対応」という条件があります。「標準的なサイズ」に見えても、キーの上下幅が123mmに収まらないキーボードも少なくありません。たとえばスペースキーが下部にややアーチを描いているタイプのキーボードだと、このキーボードルーフで覆えないケースがアリガチだったりしますのでご注意を。

全64種類から選べるキーボードルーフ

 最後に、「コモネット」という通販ショップで購入した汎用の「アクリル製キーボードラック」を。非常に多くの種類があり、具体的には高さが70mmと160mmの2種類、奥行きが170/225/280/320mmの4種類、幅が410/460/510/560mmの4種類となり、これらの組合せから選べます。合計32種類!! カラーは透明とグラスグリーンの2種類がありますので、全64種類から選べることになります。価格は税込4860~9072円のレンジ。

 またこの製品、素材はアクリル板ですが、厚みがかなりあります。左右側面と上面は10mmで、背面のアーチ部分は5mmの厚さ。耐荷重は9kg。前述のキーボードルーフと比べると「比較にならないほど頑丈」です。

 なおワタクシの場合、「Apple Keyboard」のサイズに合わせて選びました。結果、幅410×奥行き170×高さ70mmの透明を購入しました。

コモネットの「アクリル製キーボードラック」。サイズは幅410×奥行き170×高さ70mmのものを選びました。ラインナップ中で最も小さいサイズです。価格は税込4860円でした。アクリル板が厚く、背面にアーチ状の構造があって非常に頑丈です。アーチ構造の下からケーブルを出せます。
テンキーレスの「Realforce」を余裕で覆えました。小ぶりのマウスも入ります。
「Happy Hacking Kyeboard」もOK。「Happy Hacking Kyeboard」となら、大きめのマウスでも入ります。
「Apple Keyboard」をぴったり覆えます。「Apple Wireless Keyboard」も余裕で覆えます。また、高さが少々あるので、キーボードルーフの下に手を入れてキーを押すこともできます。キーボードルーフを使った状態で軽快にタッチタイピングしたい場合は、高さ160mmタイプを選んだほうがいいでしょう。
「Apple Wireless Keyboard」とマウスの組合せも余裕。「Magic Wand」を使って一体化させた「Apple Wireless Keyboard」&「Magic Trackpad」も覆えました。

 前述のとおり、サイズ的には合計32種類から選べますので、たぶんこの製品から選べば使用中のキーボードが無難に収まるキーボードルーフが手に入ると思います。ただし、ちょっとしたディスプレイが乗る程度の耐荷重(9kg)がありますので、「重めゴツめ」でもあります。毎回キーボードの上にこの「アクリル製キーボードラック」を被せ外しするのではなく、キーボードをこの「アクリル製キーボードラック」の下に出し入れする使い方でないと、ちょっとツラいかもしれません。

 なお、これら全てのキーボードルーフですが、購入時はキーボードルーフの内寸をよく確認し、お使いのキーボードを問題なく覆えるかどうか十分にチェックしてください。「一応は覆えたものの、キーボードルーフが一部のキーを踏んでしまって実用にならない」みたいなトラブルは避ける方向でヒトツ。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。