スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

やっと届いた「iPhone 16 Pro Max」、カメラコントロールが超便利! 5倍ズームも画質も満足だゾ!!

 や〜っと「iPhone 16 Pro Max」が手に入った!!!

 2024年9月20日が発売日だそうだが、それから38日後の10月27日にようやく入手したゼっ!!! 俺史上そーとー遅い新型iPhone入手となった。なので、まだ1カ月使ってニャいのであった。

容量256GBを選択。お値段18万9800円。カラーはデザートチタニウムにしてみた。

 こんなに入手が遅くなった理由は、最初の注文をキャンセルしたから。最初の注文でカード会社から「カード不正利用の可能性があるから決済をキャンセルした」的なメッセージが来たのだが、ソレがiPhone注文の決済だと思わず、カード自体を再発行する手続きを取ってしまったのだ。顛末は↓このリンク先に書いた。

 ただ iPhone 16 Pro Max の注文自体は生きていた。なので、Appleにどうすればいいか相談したところ、別のカードを登録してソレで支払えばOKとのことだった。というわけで別のカードで支払うことにした。

 ところが、その別のカードについてカード会社から「カード不正利用の可能性があるから決済をキャンセルした」的なメッセージが。全然別のカード会社なんだが、最近はそーゆー感じで敏感に不正防止が働くようだ。

 そのカード会社の場合は窓口に直接連絡する必要があったので電話した。そしたら「では現在より○時間、不正防止検知を停止しますので、○時間以内に再度決済してください」とのことであった。

 なので、そのようにした。しかし「そのカードは使えないので決済プロバイダに連絡して決済できるようにしてください」的な表示が出て、また買えない〜! 原因不明。謎。

 そうか、わかった、この iPhone 16 Pro Max の注文自体が根本的かつ徹底的に呪われているのだ。ていうか、上記代替のカードはそもそも使いたくないカードだったので、前出のリンク先記事で発行された新しいカードを使って iPhone 16 Pro Max をイチから再注文しよぉ〜っと、という気分になった。

 ちなみに再注文したら、また「カード不正利用の可能性(以下略)」的なメッセージが出たものの、フツーに手続きしたらフツーに決済が完了した。まあそういうシステムですもんね。……でもまだ軽く呪われてる?

 さらにちなみに、「iPad mini (A17 Pro)」も買ったんスよ。速攻予約で。このときは Apple Pay で支払ったんだが、なんの滞りもなくスンナリと決済できた。呪いが解けたのかもしれニャい!

iPad mini (A17 Pro) Wi‑Fi + Cellularモデル 256GB のブルーを買った。12万800円。しばらく使ってレビューしますんでよろしくどうぞ〜。

 ともかく、上記のようなコトをやっていたので、すごーく遅い iPhone 16 Pro Max 入手時期となってしまったのだ。もう発売後時間経っちゃったし、なんか iPhone 16 Pro Max に対するテンションも下がっちゃったし……と思っていた。

 だが!!! しかし!!! iPhone 16 Pro Max 使ってみたらヒッジョーに気に入った。使い始めたその日から気に入り、それまで使っていた iPhone 15 Pro Max より使用頻度がグンと高まった!!! なので以下にレビューしてゆきたいッ!!!

なんで iPhone 16 Pro Max 買ったの?

 iPhone 16 Pro Max を買った理由は、まず Apple Intelligence 対応端末だから( Apple Intelligence の多くの機能は日本語対応が2025年に予定されている)。これはユーザーとして「AppleのAI」に興味があるし、またこういう分野のライターとしてはいち早く触れて使用感などをレビューする必要があると考えたからだ。

Apple Intelligence の機能のひとつ「クリーンアップ」。Apple 版の消しゴムマジックみたいな写真用のAI機能で、現在でも使うことができる。このスクリーンショットでは、道路を通る3台のクルマが自動選択され、その状態で右上のチェックマークをタップしたら、3台のクルマが見事に消えた。消したいものを囲んだり、塗りつぶしたりすれば、同様にAIによる生成合成が行われ、選んだりした対象がすっかり消える。なお、2025年に日本でも使えるようになる Apple Intelligence の機能は、要約や作文といった日本語を使う機能だけのようだ。

 それから、Apple Intelligence つながりではあるが、チップセットとして「A18 Pro」が搭載されたこと。より省電力でより高速。AIをオンデバイスで動作させるためのチップセットだ。

 でも AI 以外の処理速度としては前の iPhone 15 Pro Max で十分って感じだったんスけどね。重いゲームとかしないし、前のモデルでも十二分に高速だと感じていた。

 といったあたりが、おもな購入理由。発売から38日も iPhone 16 Pro Max 待ちをしていた俺の場合、SNS とか記事で「新しいボタンのカメラコントロールは賛否両論」というのを読んでいて、「これも AI を見据えて付けたボタンなのかなー」と思っていた。2025年まであまり期待できないボタンかもしれニャい〜的に考えていたのだ。

本体右側、電源ボタンの下に新たに搭載されたカメラコントロール(ボタン)。シャッターボタンになったり、露出補正スライダーになったり、ズーム切り替えスライダーになったり。複数のセンサーと連係動作する物理ボタンで、表示や触覚フィードバックを伴って機能する。

 アクションボタンあんまり使ってないしー、カメラコントロールとか言われてもなー、とか思っていた。のだがしかし!!! 使ってみたらアラ便利!!! 俺的にはも〜の凄く快適なボタンとなった。結果、超超超使っており、iPhone 16 Pro Max を使い始めたその日から、iPhoneで撮る写真の枚数がンズガ〜ン!!! と増えていった。

iPhone カメラはカメラコントロールで切れ味マシマシに!

 俺の場合、これまで iPhone のカメラをクイックには使えていなかった。iPhone カメラの使い方としては、iPhone のスリープを解除して、カメラアプリをタップして、iPhone を横向きに持ち替えて(縦向き写真はあまり撮らない派)、位置的に操作しにくいシャッターボタンをタップして撮っていた。

 そんなふうなので、ユーザーの動作としてはモッサリした感じ。そもそも iPhone のカメラをクイックに使おう! みたいな考えはなかったので、クイックさにこだわってもいなかった。

 いや、クイックに使う方法もある。たとえばアクションボタンにカメラアプリを登録すれば、長押しでカメラ起動→短押しでシャッターを切れる。スリープからは Face ID で復帰するので、スリープ状態→長押しでカメラ起動→短押しでシャッターを切ることもできる。

本体左側、ボリュームボタンの上にあるアクションボタン。「iPhone 15 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」に搭載された物理ボタンで、iPhone 16 シリーズすべてにも搭載されている。

 しかし俺はアクションボタンにカメラアプリを割り当てていない。拡大鏡を割り当てている。そうすると、スリープ状態→長押しで拡大鏡起→短押しで対象を撮影→ピンチアウトで対象を超拡大→見えなかった文字が超見える!!! 老眼鏡ナシでだゼ!!! みたいな?

 さておき、カメラコントロールを使うと、俺的撮影をヒッジョーにクイックかつスムーズに行えるのだ。「いやコレもうデジタルカメラ専用機よりイイかも」的な? 具体的なステップとしては……。

 まずiPhoneを横位置にして片手で持って、カメラコントロールを押下。するとロック画面表示(スリープから復帰する画面表示)になると同時に Face ID で顔認証されるので、再度カメラコントロールを押下。それだけでカメラアプリが起動して撮影可能状態になるので、次いでカメラコントロールを押すと撮影が完了する。

 やや雑な使用感を言えば、「スリープ状態の iPhone でも、ポチポチポチ、とカメラコントロールを3回押せば、目の前の被写体を撮り終えている」という感じ。この「ポチポチポチ」の3回押下は1秒程度? なので画像メモとかマジで秒で撮れるのだ。

 しかも最近の Face ID は賢さを増したのか、自転車用ヘルメット+顔の半分を覆うようなミラーサングラスをかけていても、ちゃんと顔認証してくれる。なので、突如現れた猫を速攻で撮るのも楽勝なのダ!!!

 それからカメラコントロールのスライド操作。カメラコントロールを軽く押すと、あらかじめ登録した撮影関連機能が表示される。そこでカメラコントロールを指で左右にスライドさせると、その機能のパラメーターを調節できる。

 たとえば機能としてカメラを登録していれば、インカメラ/.5×/1×/2×/5× をスライド操作で切り換えられる。ズームなら無段階のズームアップダウンを、露出なら露出補正を、被写界深度なら被写体後方などのボケ味調節を、スライド操作で行える。

 なお、割り当てる機能の切り替えもカメラコントロールで行える。具体的には軽く2度押しすると機能が表示されるので、それをスライド操作で選び、軽く1度押して決定する。

 もちろん撮影もカメラカメラコントロールで行える。少し強めに押下すればシャッターボタンとして機能する。

 で、俺の場合、珍しいパターンかもしれないが、iPhone 16 Pro Max 入手初日から非常にスムーズにカメラカメラコントロールを使えた。たぶんボタン操作としては繊細で狭いエリアの緻密気味な操作になるとは思う。機能変更のための軽く2度押しは「使いにくい!」と嫌う人も多いかもしれない。スライド操作も同様に「こんな狭い範囲でのスライドなんてイラつくだけ!」と血圧を高める人があるかもしれない。

 シャッターボタンとしてはフツーに使いやすいと思う。また、片手操作でどんな持ち方をしても、だいたい便利に押下できるので、イイ位置にある有意義なボタンと感じられる。

 ……誤解を恐れずに書いちゃうと、一度 iPhone 16 シリーズ実機に触れてみて、カメラコントロールに触れてみてほしい。そのとき「あぁコレ便利じゃーん」と思えたら、それだけで iPhone 16 シリーズを買う価値があるような気がする。

 「カメラコントロールがよくて古めの iPhone から iPhone 16 に乗り換えたけど、最近AIもガンガン使えるようになってサイコーなんだよ!」って言える近未来が訪れるかもしれない。

カメラ画質は「あまり盛らず」「自然な発色」「強い解像感」

 カメラ機能はカメラコントロールが注目されるところだが、48MP 超広角カメラが追加されたり、オートフォーカス機能も強化されたりして、撮影クオリティが高まってもいる。また、iPhone 16 Pro Max に加え、iPhone 16 Pro も5倍光学ズームとなったのも注目点だろう。

 ともあれ、iPhone 16 Pro Max で撮った静止画を以下に。各画像は、EXIF から位置情報を削除しただけで、レタッチやリサイズなどは施していない。なお、一部画像はプライバシー保護の観点からモザイクをかけている。

サイクリング中の信号待ちでの超広角カメラ(.5×)によるスナップ。色合いを抑えたスマートフォンっぽくない雰囲気の写真かもしれない。
こちはら雲が出始めた秋空。シャープな描写と色味抑えめで、自然な印象となった。
逆光にもかなり強い。このあたりはコンピュテーショナルフォトグラフィーの強さかも。
48MPとなった超広角カメラでの撮影。とても強い解像感がある。
全体的に色味を「盛らなくなった」という印象が強い。
サイクリングの帰りに足を伸ばして焼きだんごの土産を買おうとしたら……閉店! これは全体的に見た目と完全に一致する感じの発色。あれ〜? やっぱり iPhone 15 Pro Max と比べたら色の傾向が変わったよねぇ?
リベンジで別の日に別のだんご屋さんへ。「だんご」ののぼり旗の赤が盛られているように見えるかもしれないが、どうも新品のようで、まさにこの赤色なのであった。
さらに別のだんご屋さんへ。だんご屋巡りサイクリングがマイブームかもしれないが、この写真は、のぼり旗と竿の色がちょっと強めに出たという印象。
こちらは暗い状況で撮った写真。わりと正確な発色をしていると感じられた。
夜間のコンテナ内。暗所での撮影でノイズ感が減っているような気がする iPhone 16 Pro Max なのであった。

 全体的に自然な描写と自然な色味。これ、もーしかして、スタイル機能でトーンやカラーをよりコントロールしやすくなったから? モトとなる写真はなるべくニュートラルにして、ユーザーの好みで「ご自由に盛ったり削ったりしてください〜」みたいな? まあ素材性が高い写真が撮れるので、カメラとしてより活用幅が広がったとは思う。

猫カメラとしても優れている!

 俺の場合、猫サイクリングが趣味である。猫を探しつつサイクリングをし、猫がいたら自転車を駐めて猫に接近。あわよくば猫にターッチ! みたいなサイクリングである。

 そのときに携帯しているのが望遠性能が高いコンパクトデジタルカメラ。猫カメラと呼び、猫サイクリング時の猫スナップ写真を撮影している。

 前述のとおり、iPhone 16 Pro Max は「スリープ状態でも、ポチポチポチ、とカメラコントロールを3回押せば、目の前の被写体を撮り終えている」というクイックな使用感がある。

 また 120mm 相当の望遠撮影ができるレンズを備えている。「これら機能性能、猫カメラとしてもいいのでは?」と考えて猫サイクリング時に使ってみた。

 結果、素晴らしい活躍ぶり。もう猫カメラとしてのコンパクトデジタルカメラは要らないかも〜、と思ってしまった。

猫サイクリングに行くとたいてい遭遇できる地域猫の「くるみちゃん」。上記猫カメラ記事のサムネイルに登場しているのも、くるみちゃん。非常に人なつこい猫で、声をかけるとニャーと鳴いて速攻で近寄ってくる。このときも速攻で近寄ってきたから「ちょ、待って、全身像撮らせて!」とカメラコントロール3連押しで無事全身像を撮ることができた。
くるみちゃんは俺の靴で爪とぎをするのが好きみたい。ただ、バリバリバリっと 3〜4 回爪を立てると満足のようで、爪とぎの瞬間をこれまで撮影できなかった。だがカメラコントロール3連押しだとサクッと撮れた! カメラコントロールを3回押すのにかかる時間は1秒くらいなので、コンパクトデジタルカメラの電源を入れて半押しフォーカスしてシャッターを切るよりずっとクイックに撮れる。
24mm相当(1×) で撮影。猫の毛をビシャーッと精細に描写している。
こちらは、くるみちゃんのお友達猫。でも人に近寄ってこないので、120mm相当(5×) で撮影。7〜8mくらい? 離れているが、4032×3024ピクセルで撮れるので、あとでトリミングして使うというのもアリだと思う。
くるみちゃんとお友達が頭をゴシゴシゴンゴンしてご挨拶中。これも120mm相当(5×) で撮影。
くるみちゃんのお友達は、おやつがあると人間が3mくらいまで近づいても大丈夫になる。でも警戒中。これも120mm相当(5×) で撮影。ヒゲがちょっと被写体ブレしているが、全体的に高い解像感があり、発色なども自然だ。
これは「地域猫におやつをあげる人が来がちな公園」へ、おやつ目当てでやってくる近所の飼い猫。この猫も人間と距離を置くのであった。なので 120mm相当(5×) で撮影しているが、よく写るレンズでありつつ、コンピュテーショナルフォトグラフィーの力で鮮明さもしっかり出ているように思う。
これまた違う猫で、ケンカをよくしているっぽい地域猫。いつも同じ場所にいるのはケンカに勝っているから? さておき、24mm相当(1×) で撮ったが、三毛猫の色と毛並みがよーく描写されている。
釣り人に可愛がられている黒い地域猫。24mm相当(1×) で撮影。顔周辺の体毛やヒゲがシャープに描写された。
釣り人の横でナニカを待っているさっきの黒猫ちゃん。120mm相当(5×) で撮影したが「えーコレ、スマートフォンで撮った写真なの〜?」って印象になった。
猫サイクリング中にいつもの猫を発見。急いで足元まで寄ってきてスリスリしがちな猫で、全身像をなかなか撮れないでいた。だが、このときはカメラコントロールを3回押しで全身像を捉えることができた。ただ、このときは撮影後もこの位置を保っていた。猫って気まぐれ。
これも寄ってくる猫。だがしかしカメラコントロール3回押しだゼ!!!
こちらは人をちょっと警戒する猫。でも 120mm相当(5×) で撮影すれば猫を大きめに撮影できる。人と少々距離を置く猫を撮るなら、120mm相当(5×) の望遠撮影がかなり便利なのであった。
近づくとこんなふうにスタスタと距離を置いちゃうのだ。でも3mくらいまで近づける猫なので、120mm相当(5×) の望遠で撮ればこんな感じに写る。猫が移動中なので少し被写体ブレしているが、背景や前景はクリアに描写されている。
近づくとスタスタと距離を置く猫が、クルマの下で舌を出しながら箱座りしていたりする。3mくらいまで近寄って、120mm相当(5×) で撮影した。いや〜 iPhone 16 Pro Max の望遠カメラもよく写るのであった。

 猫カメラとしても十分合格点の iPhone 16 Pro Max 。というか非常に使いやすい猫カメラとなった iPhone 16 Pro Max である。

 という感じで、iPhone 16 Pro Max を使い始めてから、その自然な画質と高い解像感、それからカメラコントロールの使いやすさで、撮る写真枚数が右肩上がり。この端末の目玉はこの先使えるようになる AI こと Apple Intelligence だとは思うが、カメラ機能もかな〜りイイ。歴代の iPhone のなかで最も使いやすく高画質で汎用性が高いように感じた。

 カメラ機能を重視するなら、iPhone 15 Pro Max とかからの機種変更もアリって気がする。「カメラ性能が高いから iPhone 16 Pro シリーズに乗り換えたけど、最近AIもガンガン使えるようになってサイコーなんだよ!」って言える近未来が訪れるかもしれない……って、さっき似たようなコト書いたかもしんない。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。