スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

「Anker Prime Power Bank」は全体的にヒッジョーに満足度が高いっ!!!

 Ankerのモバイルバッテリーを購入した。「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」という製品。Amazonにて1万2990円だった。

Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)はバッテリー残量などを本体のディスプレイに表示可能なモバイルバッテリーだ。

 このモバイルバッテリーは、Anker史上最高峰の充電器シリーズ「Anker Prime」のひとつ。2023年8月に発売されたシリーズで、存在は知っていたものの、なるべく知らずにおいた。

 というのは良さそうなモバイルバッテリーを発見すると買っちゃうからだッ!!! ↓こんなに持っているのに追加購入するとヤバいぜヤバいぜヤバくて死ぬぜーッ!!!

2023年2月時点でこんなに持っている! 筒状のをたまにちょっと使う程度でほかはだいだい死蔵している! だって二次電池大好きなんですもの! ちなみに現在はこの写真よりさらに増えている。

 モバイルバッテリー購入我慢できないクンの話はさておき、前出のAnker製モバイルバッテリーを買ったのには大きな理由がある。それは「ワット数表示機能をもつUSB-Cケーブル」を使っていて、疑問を感じたからだ。

これはサンワサプライの「PD電力表示機能付きUSB-Cケーブル 500-USB076」。デバイスに対する充電が行われているのかどうかや、何ワットで行われているかがわかる。「よし、ちゃんと充電されてる!」と判断できる時点で便利なのだ。

 便利なワット数表示対応USB-Cケーブル。CIOからも出ているのでまた買っちゃったー♪ 「ディスプレイシリコンケーブル 100W対応 USB Type-C タイプC ディスプレイ付き」という製品。Amazonで1870円だった。

CIOのワット数表示対応USB-Cケーブル。1mの長さでワット数表示できて汎用性が高い感じ。さらにシリコン被覆でヒッジョーに柔らかく扱いやすい。

 ……ワット数表示対応USB-Cケーブルは便利だが、しかし、そもそもUSB-ACアダプターやモバイルバッテリーに、現在どんなワット数で給電しているのかが表示されればいいのでは? ケーブル毎にディスプレイを搭載するのってどうなの? と思ってしまった。

 給電ワット数を表示可能なモバイルバッテリーは存在する。たとえば↓こんな製品。

透明ケースに収められて内部パーツが見えて愉快なSHARGEEK「STORM2」モバイルバッテリー。
1.14インチIPSフルカラーディスプレー(240×135ピクセル)を搭載し、給電の詳細などを表示可能。

 俺は↑このモバイルバッテリーに普通のUSB-Cケーブルを挿して、給電ワット数とかを確認すればいいのでは? いや、STORM2は見て触って楽しめて、しかもモバイルバッテリーとしてもマニアックに利用できるという、趣味の品だ。持ち歩いて美しいボディに傷とかつけちゃうのはイヤなので手袋をはめて密室でイジって鑑賞したりしてゆきたいッ!!!

 てゅーかワット数表示対応のモバイルバッテリーってほかにないの? と調べて見つけたのが「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」である。シリーズの存在は知っていたものの、まさか給電ワット数表示に対応していたとは!

外部機器を充電中の表示。何ワットで充電しているかなどが表示される。

 ってコトで購入。イジってみたら非常に実用的。コレを使えばワット数表示対応USB-Cケーブルがなくてもイイかもしれニャい! 以降、このモバイルバッテリーについてレビューしてゆきたいッ!!!

どんなモバイルバッテリーなのか?

 まず、Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)はどんなモバイルバッテリーなのか? その概要を見ていきたい。

 容量12000mAhの大容量モバイルバッテリーで、メーカーは「iPad Proへ約1回充電が可能、iPhone 15へも約2回充電可能」としている。サイズは約135×55×33mm、重さは約360gと、携帯性も悪くない。

手に持った感じ。バッグに入れやすいサイズ感だ。

 出力ポートはUSB-C(PD対応)×2があり、充電用ポートとしても使える。出力はどちらも最大65W。2ポート同時に65Wを出力することもできるので、合計最大出力130Wのモバイルバッテリーと言える。

USB-Cポートは本体上部にある。

 入力(充電)は5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3.25Aに対応し、最大65Wでの充電が可能。別売の専用充電スタンド「Anker Charging Base (100W) for Anker Prime Power Bank」を使った場合も最大65Wで充電できる。65Wで充電した場合、最長約45分でバッテリー本体を100%まで充電できるとのこと。

バッテリー底部には別売の専用充電スタンドで充電するための接点がある。

 うっ! 別売の専用充電スタンド! ポゴピン式の接点で、バッテリーとはマグネット吸着するらしい! しかもUSB-A×1とUSB-C×2が使えるUSB-ACアダプターでもあるらしい! ううっ! 欲しい!

 とか思ってこのバッテリーとセットで買おうと思ったが、買った直後に「うぁぁぁ〜(バッテリーが)思ってたのとチガーウ!」的なコトになったらアレなので、購入せず。だが既にこのバッテリーを使ってみて超OKな感じなので、近いうちにこの専用充電スタンドを買うゼ!!!

どんな表示がなされ、どういう利便があるのか?

 そして俺的に大期待のディスプレイ機能。使ってみた結論から言えば、「そうそう、モバイルバッテリーにはこーゆー表示をして欲しかった」というもの。役立つのであり満足となった。↓こんな表示がなされる。

スマートフォンを充電中の表示。下側のアイコンが出力中のポートを示し、現在何ワットで充電しているかが数値で示される。両方のポートを同時に使うと、それぞれの出力ワット数が表示される。
これが各アイコンの意味。外部機器へ給電中は、右上に給電可能な(推定の)時間が表示される。
バッテリー自体を充電中の表示。下側アイコンの色などが変わり、何ワットで充電されているのかを確認できる。充電中は右上に満充電までにかかる時間が表示される。バッテリー残量は0.01%単位で増えていく。
バッテリーの状態も確認できる。
ディスプレイの自動オフ時間を設定できる。
ディスプレイの明るさも切り替え可能。
ディスプレイの表示切り替えや機能設定は、本体右側のプッシュボタンで行う。短押しで表示切り替え、2秒の長押しで設定変更モードに入ったり出たりする。わりと覚えやすい操作方法だ。

 使ってみると、まず外部機器を充電するときに何ワットで充電しているのかがハッキリわかって実用的。「ちゃんと充電している」とわかって精神衛生上よろしい。

 また、スマートフォンなど充電をシビアに管理している危機を充電すると、どういうタイミングでどの程度の電力で充電しているのかがわかって興味深い。これはワット数表示付きのUSB-Cケーブルでも同様だが、このモバイルバッテリーの表示は見やすく、楽しみつつ快適に表示を読める。

 また2つのUSB-C出力があり、2つの機器への充電を同時に行える。もちろんそれぞれの機器へ何ワットで出力されているのかを見られる。同じ画面上で見比べられるのも楽しい。

 ほか、バッテリー残量や満充電までにかかる時間等も表示される。きめ細かく表示され、たとえば充電時はバッテリー残量が0.01%単位で(場合によってはめまぐるしく)変わり、満充電までにかかる時間も1分単位で変わっていく。そのときに何ワットで充電されているかも表示される。実用的であり見ていて楽しい。

 結局のところ、こーゆー「いま何ワットで?」「あと何分で?」「いま何パーセント?」ということが逐一わかるモバイルバッテリーは、その動作が手に取るようにわかってスゲくよい。「もしかして充電してない?」「あと何分充電できる?」といったコトがハッキリわかって気分よく使える。俺の場合は後戻りできない利便を痛感した。

携帯性は? 重くない? 画面に傷つかない?

 機能性としてはかな〜りイイと感じられた「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」。単にモバイルバッテリーとしてはどうなのか?

 たとえば携帯性などは? 俺が最近よく(つってもたまに)携帯するモバイルバッテリーと比べると、携帯性はよいように感じられる。

 具体的には、エレコム「DE-NEST-5000シリーズ」を2本携帯する。1本はなんとなく予備。このバッテリーは5000mAhで、1本が約140g。

 一方の「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」は、容量12000mAhで重さは約360g。容量の分、エレコムの5000mAh×2本より、80g程度重い。

「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」とエレコム「DE-NEST-5000シリーズ」×2本。携帯感はそーんなに変わらない気がする。

 両者で携帯感はそーんなに変わらない。エレコムのほーは、USB-PD対応などではなく(8000mAh以上のモデルはUSB-PD対応)、どちらかといえば昔ながらのシンプルなモバイルバッテリーなので、単純にはAnkerのと比べられない。

 でも結局フツーのモバイルに使うならAnkerのほうが機能性的にも使用感的にもイイかな、と。まあ耐久性とか個性的とかいった面ではエレコムのも魅力的だが。

 Ankerのほうの重さは約360g。この重さがバッグ内一箇所にかかるので、ちょっと重さは感じてしまう。「こんな重いの無理!」という感じはなく、「容量あるぶん、やっぱりちょっと重めだよな〜」みたいに思いつつ「でも便利だからいっか」みたいな。

 余談だが、この上の容量・出力・重量のモバイルバッテリー「Anker Prime Power Bank (20000mAh, 200W)」は約540g。500mlペットボトル1本分少々の重さ。俺的には「そのくらいまでならイケるかも」と思ったりしている。

 さておき、これからガンガン使っていくであろう「Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)」。気になるのが前面。ディスプレイが内蔵されている面だが、ココがツルツルの光沢仕上げ・ブラックになっている。スゲく指紋が付くのであり、ホコリの付着も目立つのであり、ハダカでバッグ内に入れて携行したらたぶん速攻で傷つくと思う。

ディスプレイがある本体前面は光沢仕上げ・ブラックとなっている。ツルテカ。本体がスッポリ入る柔軟なファブリックケースが付属している。

 こういう「高級感を出すための光沢仕上げ・ブラック」は、俺的にはヤメて欲しい。傷も指紋も目立たない仕上げにしてほしい。スマートフォンとかもそう。PC周辺機器とかもそう。カーナビとかクルマのダッシュボード周りもそう。

 ともあれ、このモバイルバッテリーの光沢仕上げ・ブラックの面は、何らかの保護フィルムで汚れや傷付きを防止する必要があると思う。ソレをやらないと、なんか汚れたり傷ついたりするのがイヤで外に持ち出さなくなるような気が。というわけで、保護フィルム貼って使おーっと!

 とか細部に文句をつけてみたが、ほかは全体的にヒッジョーに満足度が高いモバイルバッテリーとなった。充電・給電・バッテリー残量の詳細な表示万歳! スゲく便利! 興味のある方はぜひチェックしてほしいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。