法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」
4年ぶりに復活!! HTC Desire 22 proとVIVE FlowでVRの世界へ
2022年10月31日 00:00
動きの激しいモバイル業界。端末を供給するメーカーにも栄枯盛衰があるが、かつて国内市場で高い人気を得ていた台湾のHTCから約4年ぶりの新製品「HTC Desire 22 pro」が発売された。筆者も実機を試すことができたので、レポートをお送りしよう。
スマートフォン以前の『PDA』時代から続くHTC
現在、私たちが手にしているスマートフォンは、2000年代に広く普及した携帯電話、今で言うところのフィーチャーフォンから進化したものだと捉えられている。
特に、国内の携帯電話端末が諸外国に比べ、メールやブラウザ、カメラ、決済サービスなど、多彩な機能が搭載され、独自の進化を遂げたが、それらの機能をよりオープンなプラットフォームで継承したものが現在のスマートフォンに結び付いたとも言われる。
その一方で、こうした携帯電話からの流れとは別に、現在のスマートフォンの原型は、1990年代後半に普及した「PDA(Personal Digital Assistant/携帯情報端末)」だとも言われる。紙の手帳やシステム手帳に記録していた連絡先や予定表などの機能を搭載した『電子手帳』の進化形で、海外ではPalmやPSION、国内ではシャープのザウルスなどが人気を集めた。
今回、4年ぶりに新製品を投入するHTCは、このPDA時代から市場を支えてきた存在としても知られる。米Palmの製品をはじめ、当時のCOMPAQ(現在はHPと統合)が販売していたWindows Mobile搭載のPDA「iPAQ」などの製造を担当し、成長を遂げた。
2008年には世界初のAndroidスマートフォン「T-Mobile G1」(HTCでは「HTC Dream」として販売)を開発。国内向けには2009年にNTTドコモ向けにAndroidスマートフォン「HT-03A」を供給し、国内外市場において、Androidプラットフォームの先駆者的な存在となった。
その後、ソフトバンクやイー・モバイル(現在はソフトバンクに吸収)にも端末を供給したが、au向けには2011年に初のWiMAX対応スマートフォン「HTC EVO WiMAX ISW11HT」を皮切りに、相次いで新製品を供給した。なかでも「HTC J」シリーズは、当時としてはまだ珍しかった海外メーカーによる日本仕様のサポートを実現する一方、乃木坂46をキャラクターに起用するなど、日本でのHTC人気を決定づけるシリーズとなった。ちなみに、au向けでは2013年に「INFOBAR A02 by iida」の製造も担当したが、主に国内メーカーが担当してきたau Design projectやiidaの端末を海外メーカーを担当したことからもHTCに対する信頼が高かったことがうかがえる。
ところが、HTCはグローバル向け市場で苦戦が続き、2017年にはGoogleから受託していた「Pixel」シリーズの開発チームをGoogleが買収することになり、大きく方針転換を求められることになる。その後、HTCはVRヘッドマウントディスプレイ「Vive」シリーズの販売に活路を見いだし、VR市場での存在感を増していく。ちなみに、同社のVRヘッドマウントディスプレイは、国内のテーマパークやイベントでも広く利用されているほか、スマートフォン時代からの取引が引き継がれ、KDDIの国内企業向けのVRソリューションにも数多く採用されている。
今回発売された「HTC Desire 22 pro」は、2018年発売の「HTC U12+」以来、実に4年ぶりの新製品で、根強いHTCファンにとっては待望の一台になる。従来の国内向けHTC製スマートフォンの流れを受け継ぎ、防水防塵やおサイフケータイなど、日本仕様をしっかりサポートしながら、国内各社の5Gネットワークにも対応する製品に仕上げられている。
また、「HTC Desire 22 pro」のパッケージに加え、同社のVRグラス「VIVE Flow」をセットにしたパッケージも用意し、VRコンテンツを手軽に楽しめるようにしている。価格は「HTC Desire 22 pro」単体のパッケージが6万4900円、VRグラスをセットにしたパッケージが11万4900円となっており、スマートフォンとVRグラスを別々に購入したときよりも割安な価格設定になっている。販路としてはオープン市場向けとなるため、家電量販店とECサイトなどが中心になり、一部の量販店ではデモ機も展示されている。
持ちやすい丸みを帯びたボディ
まず、外観からチェックしてみよう。個人的にもHTC製端末はかなり久しぶりだったが、ラウンドした背面の持ちやすいボディに仕上げるなど、HTCらしさを受け継いでいる。背面は光沢感のある仕上がりで、テクスチャー処理が施されている。ボディ幅は76.9mm、重量が205.5gと、このクラスのスマートフォンとしては標準的なサイズにまとめられている。ボディカラーは3色展開で、当初、サルサ・レッドのみ、発売が遅くなることがアナウンスされていたが、その他のカラーも発売時期がずれたものの、現在は3色が揃って、店頭に並んでいる。
本体右側面の電源ボタンには、生体認証に対応した指紋認証センサーが内蔵される。レスポンスもよく、ストレスなく使うことができる。インカメラを利用した顔認証にも対応しているが、マスク装着時のロック解除はサポートされない。
本体はIPX7準拠の防水、IP6X準拠の防塵に対応する。従来の国内向けに展開されたHTC製スマートフォンが海外メーカーとして、いち早く防水防塵などに対応していたものを継承する形になる。
ディスプレイはフルHD+対応約6.6インチ液晶ディスプレイを搭載する。最近はミッドレンジクラスでも有機ELディスプレイを搭載するモデルが増え、液晶ディスプレイ搭載モデルは徐々に減りつつあるが、十分な発色とレスポンスを備えているうえ、最大120Hzのリフレッシュレートに対応しているため、なめらかな表示が可能だ。一般的な利用であれば、快適に使うことができるはずだ。
バッテリーは4530mAhの大容量バッテリーが内蔵され、QC 3.0対応で最大18Wの急速充電、Qi規格準拠の最大15Wワイヤレス充電に加え、Qi規格互換の最大5Wワイヤレス逆充電を利用することで、端末本体から他のワイヤレス充電対応デバイスに給電することができる。別売のVRグラスのVIVE Flowにも給電することができる。
また、FeliCa搭載によるおサイフケータイにも対応する。すでに、JR東日本のモバイルSuica対応端末一覧にも掲載されており、おサイフケータイの各サービスを安心して利用することができる。
5G対応はNTTドコモ「n79」もサポートだが……
4年ぶりの新製品となった「HTC Desire 22 pro」だが、HTCの国内向け端末としては、初の5G対応端末になる。
本コラムの「Pixel 7」シリーズでも触れたが、国内では5G対応バンド(Sub6)のうち、3.7GHz帯の「n77」「n78」はNTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル、4.5GHz帯の「n79」はNTTドコモのみに割り当てられている。
これらのうち、「n79」というバンドは海外でもまだ広く利用されていないため、グローバル市場向けに展開される製品ではサポートされていないことが多く、シャオミ(Xiaomi)やOPPOの国内向け製品もサポートされていない。iPhoneやGalaxyのように、生産台数が多く、国内携帯電話会社との取引があるメーカーは別だが、当面は国産モデルを除けば、サポートされないものと考えられていた。
ところが、「HTC Desire 22 pro」は「n79」をサポートしているため、NTTドコモが「n79」を利用して、5Gネットワークを構築しているエリアでも接続できるわけだ。本製品はオープン市場向けに展開されるが、NTTドコモのネットワークを利用したMVNO各社のSIMカードでも5Gネットワークに接続しやすいというのは、ひとつのアドバンテージと言えるだろう。
APN設定に不具合
ただ、残念ながら、このアドバンテージは「HTC Desire 22 pro」のAPN設定に不具合があるため、これが改善されない限り、条件に合ったSIMカードでしか利用できない。
具体的には、SIMカードを挿したとき、NTTドコモ網についてはAPN一覧が表示されるものの、一覧に記載されていないMVNOのAPNを追加しようとしても保存されない。
auはauとUQモバイルのSIMカードを挿した場合のみ、auの「5G NET」などのAPNが表示されるが、UQモバイルのAPNは設定しても保存できない。IIJmioやmineoなどのau網を利用したプランのSIMカードを挿したときは、「Select your carrier」と表示されるだけで、何も項目を選ぶことも追加することもできない。
ソフトバンク網についてはソフトバンクとワイモバイル(Y!mobile)のSIMカードを挿したとき、「Select your carrier」の画面で「SoftBank 3G」「SoftBank 4G」「Y!mobile」という3つの候補が表示され、それぞれを選択すれば、接続できる。ところが、LINEMOやmineoなどのソフトバンク網を利用したプランのSIMカードを挿すと、同様の3つの候補が表示され、いずれかを選び、APNを入力しても保存できない。
楽天モバイルについてはSIMカードを挿せば、自動的にAPNが設定されることが確認できた。
これらのことからもわかるように、現時点で利用できる回線は、NTTドコモ網を利用したAPN一覧に表示されているNTTドコモ(spモード)及びMVNO各社、auで契約した回線のSIMカード、ソフトバンクとY!mobileで契約したSIMカードに限られている。ちなみに、Impress Watch Videoの「ケータイしようぜ!!」では、すでに「HTC Desire 22 pro」を取り上げたが、収録の段階では該当するSIMカードでのテストをしていなかったため、問題を指摘できなかったことをお詫びしたい。
この件についてはネット上でも何件か指摘があり、筆者もHTCに問い合わせたところ、10月29日、公式Twitterを通じて、11月中に修正することが伝えられた。モバイルネットワークのAPNが正しく設定できなかったり、保存できないという不具合は、オープン市場向けのSIMフリー端末として、かなり致命的なトラブルと言わざるを得ず、HTCには少しでも早く不具合の改善を図ることを強くお願いしたい。
米Qualcomm製Snapdragon 695 5Gを搭載
チップセットは米クアルコム(Qualcomm)製Snapdragon 695 5Gを採用し、8GB RAMと128GB ROMを搭載する。SIMカードはnanoSIMカード2枚を利用したデュアルSIMに対応し、DSDSにも対応するが、4Gのみのサポートとなっている。
microSDメモリーカードの利用も可能だが、2枚目のnanoSIMカードとの排他利用になる。
Snapdragon 695 5Gはシャープ製「AQUOS sense7」、ソニー製「Xperia 10 IV」、モトローラ製「moto g52j」などにも搭載されており、2022年のミッドレンジスマートフォンの主力チップセットに位置付けられる。ハイエンドスマートフォンのようなハイパフォーマンスではないが、スマートフォンとしての一般的な利用であれば、ストレスなく使うことができ、後述するVIVE Flow接続時のVR環境でも楽しむことができた。
プラットフォームはAndroid 12を採用し、今回の試用時には2022年7月1日版のセキュリティアップデートが適用されていない。ユーザーインターフェイスはかつてのHTC製端末に採用されていた独自UI「HTC sense」ではなく、Androidプラットフォーム標準に近い環境が搭載されており、ホームアプリは「Quickstep」が設定されている。
「HTC sense」はホームアプリを中心としたソフトウェア群で、HTCユーザーの高い支持を得ていたが、正直なところ、好みの分かれる部分があったのも事実で、今回のような標準環境に近いユーザーインターフェイスを採用したことはユーザー層を広く取る意味でも堅実な選択と言えるかもしれない。
背面にトリプルカメラを搭載
カメラは背面にトリプルカメラを搭載する。HTCが国内向けにスマートフォンを展開しなかった4年間を振り返ると、特にカメラ機能の進化が著しく、最近ではミッドレンジでもイメージセンサーサイズが大きいモデルや上位モデルの画像処理エンジンなどを活かしたモデルが注目を集めている。
メインとなるのは6400万画素/F1.79のメインカメラで、PDAFによる高速なオートフォーカスに対応する。1300万画素/F2.4の超広角カメラは118度のワイド撮影が可能で、500万画素/F2.4の深度カメラも搭載する。
ディスプレイ左上のパンチホール内には、3200万画素/F2.0のフロントカメラを内蔵し、固定焦点ながら、ビューティモードやオートHDRなどをサポートし、ポートレート動画の撮影も可能だ。
撮影機能としては15種類のシーンを自動認識するインテリジェント撮影、ぼかし(背景ぼかし)、夜景モードなどのサポートする。カメラアプリのユーザーインターフェイスはAndroid標準のものと少しデザインなどが異なるが、基本的にはわかりやすく、はじめてのユーザーでも戸惑うことはない。
ファインダー最上段のアイコンをタップすれば、AIのON/OFF、フィルター、フラッシュのオート/開く/OFF、他の撮影モードの選択などができる。一部の日本語にやや不自然な表現が残っているのは少し残念なところだ。
実際に撮影したものについては、作例をご覧いただきたいが、約4年ぶりというブランクの影響もあるのか、いくつか気になる点もあった。
たとえば、ビルの背景の青空が少し濃いめだったり、夜景もあまり明るく撮影できないなど、少しチューニングが足りない印象だ。人物については、メインカメラでも逆光で顔が暗くなってしまったり、ポートレートの背景のボケ具合にバラツキがあったが、うまくシチュエーションが合えば、いい雰囲気の写真も撮ることができる。このあたりは少しくり返し撮りながら、端末のクセを覚えていくのが良さそうだ。
「VIVE Flow」でVRの世界へ
冒頭でも説明したように、かつて日本仕様を軸にしたスマートフォンを国内向けに展開したHTCだが、その後、事業としてはVRにウエイトが置かれている。
HTCの名を挙げると、スマートフォンユーザーからは「お久しぶり!」と言われるかもしれないが、VRのユーザーにとってはいつもおなじみのブランドという位置付けであり、そこを活かすため、今回の「HTC Desire 22 pro」ではVRグラス「VIVE Flow」をセットにしたパッケージを用意し、VRの世界へ招くエントリーモデルとしても転化している。スマートフォンそのものの話題ではないが、セットパッケージを試用することができたので、「VIVE Flow」と組み合わせたVR環境についても少しフォローしておこう。
VRを楽しむ環境については、メタ(Facebook)の「Oculas Quest2」、NTTドコモやauも取り扱う「Nreal Air」、PlayStation 5と接続する「PlayStation VR2」など、さまざまな製品や環境があるが、「VIVE Flow」はスマートフォンとBluetoothで接続し、スマートフォン経由、もしくは他の回線の無線LANアクセスポイント(Wi-Fi)経由でインターネットに接続するVRグラスになる。
スマートフォン経由の接続も可能だが、データ通信量などを考えると、光回線などの高速インターネット回線に接続したWi-Fiを利用したほうが実用的だろう。ちなみに、「VIVE Flow」で「HTC Desire 22 pro」をリモコンとして利用する場合、「VIVE Flow」は5GHz帯を利用したIEEE 802.11/a/ac/nのみに接続できる。
「VIVE Flow」本体は重量が189g、付属するケーブルが50gと軽いため、他のゴーグル型のVRヘットセットなどに比べると、ストレスなく装着感できる。ただし、「VIVE Flow」単体で動作するわけではなく、外部電源として、別途、「VIVE Flow」から伸びるUSB Type-Cコネクタに電源を接続する必要がある。
本体にもホットスワップ用の電源(バッテリー)も内蔵されているが、ごく短い時間しか動作しないため、実際に利用するにはモバイルバッテリーか、ACアダプターを接続する必要がある。消費電力は7.5Wなので、短時間なら10000mAhクラスのモバイルバッテリーでも十分、動作するが、一定時間以上、利用するのであれば、長めのUSB Type-Cケーブルを用意して、ACアダプターに接続した方がラクだろう。
解像度は片目あたり1600×1600ドットで、合計3.2kの表示が可能。視野角は100度とされ、リフレッシュレートは75Hzとなっている。
今回は「HTC Desire 22 pro」と接続して試用したが、他社製スマートフォンも接続可能で、対応機種については「VIVE Flow」のWebページにも掲載されている。
実際に利用するときは「VIVE Flow」に電源を接続し、装着すると、自動的にアプリが起動し、Bluetoothで接続した「HTC Desire 22 pro」をリモコンのように使って、操作ができるようになる。
「『VIVE Flow』で目の前がふさがっているのに、スマートフォンを操作できるの?」と考えるかもしれないが、「HTC Desire 22 pro」本体の動きに合わせ、VR画面内に表示されたレーザービームのような線が動くしくみになっている。「HTC Desire 22 pro」のディスプレイをタッチパッドのように操作することもあるが、基本的にはタップするなどの簡単な操作しかしないため、操作に戸惑うことはない。スマートフォンの着信割込などを回避する設定も用意されており、安心してVRの世界に飛び込んでいける環境が整っている。
VRの体験については、人それぞれなので、一概に言えないが、今回の試用では快適にいくつかのVRコンテンツを楽しむことができた。ただ、「HTC Desire 22 pro」とのセットパッケージがVRをはじめて楽しむ人をターゲットにしたモデルであることを考えると、やや説明が物足りない印象も残った。
デバイスの初期設定時は、ある程度、アプリ上で説明され、チュートリアルも表示されるが、どのアプリで何が楽しめ、どのサービスにどんなアカウントが必要なのかといったことがあまり整理されておらず、はじめてのユーザーは戸惑ってしまいそうだ。HTCの「VIVE FLow」のサポートページには「ユーザーガイド」と「クックスタイードガイド」がPDF形式で公開されているので、そちらも参照することをおすすめしたい。
VRビジネスをリードしてきたHTCだからこそ、まったくVRになじみがないユーザーでもはじめやすいように、もう少し説明に力を入れて欲しいところだ。
4年ぶりの新モデルで日本のユーザーの期待に応えられるか
国内ではアップルやサムスンをはじめ、Xiaomi、OPPO、モトローラ、Google Pixelなど、さまざまな海外メーカーのスマートフォンが販売されている。HTCはそんな国内のモバイル市場にもっとも早くからスマートフォンを投入し、国内の各携帯電話会社の『キャリアモデル』にも採用されてきた実績を持つ。
4年ぶりの新モデルとなった「HTC Desire 22 pro」は従来同様、しっかりと日本仕様に対応し、NTTドコモの5G対応バンド「n79」もサポートするなど、日本のユーザーが使っていくための環境を整えたモデルに仕上げられている。本稿で触れたMVNO各社のSIMカードが正しく動作しない点は、早急に改善していただきたいが、それ以外の分については全体的にソツなくまとめられたモデルであり、かつてのHTCファンをはじめ、幅広いユーザーの期待に応えられる一台に仕上げられていると言えそうだ。
VRグラス「VIVE Flow」とのセット販売も現在のHTCらしい取り組みで、VRをはじめて体験するユーザーにとってもひとつのチョイスになり得るという印象だ。欲を言えば、本稿で触れたように、もう少しVRの世界を足を踏み入れるためのガイドを充実させて欲しいところだ。
判断が難しいのが価格設定で、決して「高い」とまでは言わないが、本音としては「HTC Desire 22 pro」単体で6万円を切り、「VIVE Flow」をセットにしたパッケージが10万円前後に収めて欲しかったところだ。ただ、最近の為替相場が急激に円安に振れていることを考慮すると、これでも十分、手頃な価格設定と言えるのかもしれない。
VRグラス「VIVE Flow」を含めた環境を店頭デモなどで試す機会はあまりないかもしれないが、端末の「HTC Desire 22 pro」は前述のように、家電量販店のコーナーにも展示されている。ぜひ一度、実機を手に取り、4年ぶりのHTC製スマートフォンの完成度をチェックしてみていただきたい。