三井公一の「スマホカメラでブラブラ」
「iPhone 16 Pro」を手にブラブラと撮り歩く 新機能「カメラコントロール」の使い心地は
2024年10月4日 00:00
今年も新iPhoneが登場した。目玉のAI「Apple Intelligence」はまだまだ先の話だが、高画素化を果たした超広角カメラや、話題の「カメラコントロール」の使い心地はどうだろうか?さっそく「iPhone 16 Pro」を手にブラブラと撮り歩いてみた。
なお、端末のスペックや機能、価格など詳細は本誌別記事を参照していただきたい。
ルックスはあまり変化なしの「iPhone 16 Pro」
もはや見慣れた3眼スタイルの「iPhone Pro」シリーズだが、この「iPhone 16
Pro」も前モデル同様のデザインのままだ。買い換えてもバレないのはいいが(笑)、そろそろ飽きが来ているのは事実。来年はガラリと変化を期待したい。
チップセットは「A18 Pro」となり、「Apple Intelligence」レディだが日本での展開は当分先のこととされている。ただ画像処理でも高速化などの恩恵があるので、数世代前のiPhoneを使っているならば機種変更を検討してもいいかもしれない。
48MP化を果たした超広角カメラ
搭載カメラは3つ。スペックはこんな感じだ。
項目 | 内容 |
---|---|
メインカメラ | 4800万画素 24mm / F1.78 |
超広角カメラ | 4800万画素 14mm / F2.2 |
望遠カメラ | 1200万画素 120mm / F2.8 |
今モデルから超広角カメラが4800万画素になった。これによってピクセルビニングによる描写力向上が広角カメラ同様に期待できる。なお、ポートレートモードやポートレート照明モード、ナイトモード、マクロモード、フラッシュ使用で撮影したものは1200万画素で記録されるので注意が必要だ。
画角比較カット
各画角による写りはご覧のとおりだ。多摩川土手から楽天本社方向を狙った。曇天だったが概ね良好な描写に感じた。25倍のデジタルズームはもっと光量があればいい印象になることだろう。
「フォトグラフスタイル」
自分好みのトーンで写真を仕上げることができる「フォトグラフスタイル」も面白い。ディスプレイ上に表示されるコントロールパッドで「トーン」と「カラー」を自在に操作してお気に入りの一枚を作れるというわけだ。
プリセットも数多く用意されているので、これを元にオリジナルのスタイルを作るのが簡単だろう。 撮影後に「写真」の「編集」から同様の操作が可能なので、撮影後に一杯やりながら現像作業をするのがオススメである。
プリセットはこのとおり。
今後に期待か? 「カメラコントロール」
大々的にアピールされている「カメラコントロール」だが、現時点ではかなり使いづらい。
まず縦位置でも横位置でも「カメラコントロール」ボタンの位置が微妙である。さらにダブルタップでの機能呼び出しと設定および決定がしにくい、デフォルト状態に戻すのが大変、という感じなのである。
設定で感度などを変更可能だが、ディスプレイを指先でタッチした方が早いし、確実である。ボタンもメカニカルに動くので、シャッターを切るときにブレやすいという弱点もある。ソフトウェアアップデートに期待したい。
また、このボタンが増えたことによって、クランプ状のカメラホルダーが使いにくくなった。iPhoneは両サイドに電源ボタンやボリュームボタンがあり、それを避けてクランプに挟む必要がある(そうしないとシャッターが切れたり、スリープ状態になってしまう)。
このボタンの出現によって挟むことができる範囲がより制限されることになった。 MagSafe対応のホルダーを使えばいいのだが、Appleの公式動画では「カメラコントロール」をカバーするかのように挟み込んでいるように見えた。「あ、カメラコントロール使ってないじゃん」と思った次第である。
「iPhone 16 Pro」でブラブラ実写スナップ
さっそく「iPhone 16 Pro」を手に、秋の気配が漂い始めた街をブラブラと歩いてみた。なお「カメラコントロール」はカメラの起動のみに使用した。
アップル「iPhone 16 Pro」まとめ
「Apple Intelligence」がまだまだ先の話のため、「カメラコントロール」や「フォトグラフスタイル」が注目されるが、正直まだまだ今後に期待といった印象である。ディスプレイ上で操作すれば「カメラコントロール」がなくても困らないし、「フォトグラフスタイル」も以前登場した機能にコントロールパッドを追加してテコ入れしただけとも言える。
カメラ機能に限っていうと、ちょっと残念なモデルだという感想だ。 とはいえシャッターボタンを押しさえすれば、誰もが簡単にキレイな写真を撮影できるスマートフォンであることに間違いはない。
急いで機種変更せずに、大幅な値下がりや「Apple Intelligence」で日本が使えるようになるまで待つか、ひょっとしたら次期モデルを待つのも賢明かもしれない。