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6.3インチの「iPhone 16 Pro」、9月20日発売

バッテリー容量拡大、5倍望遠にも対応

 米Apple(アップル)は、「iPhone 16 Pro」を発表した。ディスプレイサイズは6.3インチで、チップセットに「A18 Pro」を搭載する。

Apple「iPhone 16 Pro」を発表

 Apple Storeでの国内向け販売価格は、128GBが15万9800円、256GBが17万4800円、512GBが20万4800円、1TBが23万4800円。9月13日に予約受付を開始し、20日に発売する。

9月20日に発売
米国での価格

 「iPhone 16 Pro」は、「Apple Intelligence」を中核に据えて設計されており、同機能は2024年内に米国英語で提供を開始し、日本語の対応は今後1年以内を計画しているという。

 ディスプレイは6.3インチに大型化しているが、ベゼルはこれまでのApple製品の中で最も細く仕上げられている。ディスプレイのリフレッシュレートは最大120Hz、ProMotionテクノロジーに対応する。

 金属の中でも特に強度重量比が高い、グレード5のチタニウムを採用しており、重さはステンレススチールの約半分で、グレードの低いチタニウムよりも頑丈で傷つきにくいという。カラーバリエーションは、ブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ナチュラルチタニウム、デザートチタニウムの4色。

 新しい機械的構造により放熱性と効率が改善し、最大で20%近くパフォーマンス持続性が高められている。これは、「Apple Intelligence」や負荷の大きなゲームで使用する際に重要という。バッテリー容量が拡大しているほか、最適化、Appleシリコンの高い電力効率によって、これまでのiPhoneで最も長い連続駆動時間となる。

 連続使用時間は保存済みビデオ再生で最大27時間、動画のストリーミング再生で最大22時間、オーディオ再生で最大85時間。

カメラ機能

 背面カメラはトリプルレンズで、48MP Fusion(F値1.78)、48MP超広角(F値2.2)、12MP望遠(F値2.8)の3つ。光学ズームの倍率は0.5倍、1倍、2倍、5倍。

 新たに搭載される「カメラコントロール」は、カメラの起動、写真撮影、ビデオ撮影を素早く開始できるほか、感圧式のセンサーと静電容量式のセンサーによって、クリック体験を実現する感圧スイッチを実現している。

 2024年秋に予定されるアップデートで2段階シャッターをサポートし、デジタルカメラのように軽く押すとピントと露出を被写体に自動的に固定して撮影できる。カメラコントロールは、サードパーティ製のアプリケーションにも開放される。

 このほか、2024年内にはカメラコントロールでビジュアルインテリジェンスが使えるようになり、カメラに映る対象物や場所について、素早く調べたり、フライヤーに掲載されるイベントをカレンダーに追加したりできる。

 テトラプリズムデザインが「iPhone 16 Pro」にも採用され、ディスプレイが大きなMaxモデルでなくても5倍望遠が利用可能となる。新たに搭載されるカメラコントロールを指でスライドさせるとズーム倍率を変更できる。

「A18 Pro」

 「iPhone 16 Pro」に搭載される「A18 Pro」は、第2世代の3ナノメートルトランジスタが用いられる。このトランジスタをスマートフォンのチップに採用するのは、「A18 Pro」が世界で初めて。

 CPUは2つの高性能コアと、4つの高効率コアから構成され、「A17 Pro」と比べて同じ負荷の作業を20%少ない電力で最大15%高速に処理できる。「iPhone 16」が搭載する「A18」よりも大きなCPUキャッシュを搭載するため、負荷の高いアプリやゲームでパフォーマンスが向上する。これは、スマートフォンにおいて最速という。

 また、「A18 Pro」は新しい16コアのNeural Engineを搭載する。新しいNeural Engineは、前世代より高速かつ効率的で、1秒間に35兆の演算に対応し、生成AIの処理に優れる。これは、システムメモリの帯域幅が合計で17%増加したことも寄与している。グラフィック関連も強化され、「A17 Pro」に比べてGPUは最大20%高速に動作する。

 このほか、「A18 Pro」は、USB 3の高速化や、ProResビデオ撮影も可能にする。加えて、新しいビデオエンコーダーと、画像信号プロセッサ(ISP)も実装され、これらの組み合わせによって2倍の量のデータを処理できる。

サイズ、ネットワーク

 大きさは71.5×149.6×8.25mmで、重さは199g。前モデルの「iPhone 15 Pro」は、70.6×146.6×8.25mm、重さは187gのため、ディスプレイの大型化にともないサイズは大型化し重量も重くなっている。

 nanoSIMとeSIMのデュアルSIM構成で、eSIMを2枚有効にするデュアルeSIMもサポートしている。新たに「Wi-Fi 7」もサポートしている。5G通信をサポートするが、日本国内向けのモデルではミリ波帯に対応しない。