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手のひらサイズの極小PC? Galaxy Z Flip8とARグラスで組む「超軽量・最小構成」モビリティ執筆環境
2026年9月30日 00:00
せっかく20万円以上の大金を投じて購入したのだから、Galaxy Z Flip8を何とか仕事に生かしたい。というわけで、同機を仕事用マシンとして“改造”していきたい。
改造といっても、配線に手を加えるなど高尚なことをおこなうわけではない。いろいろなアイテムを追加するというだけの話である。
Galaxyのハイエンドモデルには、外部ディスプレイと接続することでPCのようなデスクトップ環境が立ち上がる「Samsung DeX」という機能が備わっている。
DeXで表示されるデスクトップには、PC同様に複数のウィンドウを並べられる。例えばブラウザとGoogleドキュメントを同時に開き、調べものをしながら原稿を執筆するといった作業が快適に行えるのだ。
もちろん、Galaxy S UltraシリーズやGalaxy Z Foldシリーズのように大画面を搭載した機種であれば、端末単体でも「マルチアクティブウィンドウ(画面分割)」を使って複数アプリを並べておける。
が、いかんせんスマホ画面のサイズで細かな文字を長時間追い続けるのは厳しい。
そこでDeXの出番となる。モバイルディスプレイを繋ぐのも悪くないが、どうしても見た目が大げさになってしまう(以前はそのスタイルで作業していた時期もあったのだが)。
そこで最近のお気に入りとなっているのが、メーカー各社が「ARグラス」と呼ぶグラス型ディスプレイを接続する方法だ。
ARグラスは専用ケースを含めるとそれなりの重さにはなるものの、単体で500gを下回らないモバイルディスプレイに比べれば圧倒的に軽い。ケースとケーブルを含めても200g台半ば程度で収まる。
筆者が所有しているARグラスはいずれも解像度がフルHD(1920×1080ピクセル、または1920×1200ピクセル)だが、視界いっぱいに広がるため、モバイルディスプレイよりも作業領域が格段に広く感じられる。
モバイルディスプレイの場合、適切なスタンドがなければデスクに直置きすることになり、どうしても目線が下がってしまう。顔を下に向けるだけでなく、背中を丸めて覗き込むような姿勢になるため、首や肩、腰への負担が大きく長時間の作業には耐えられない。
さらにいえば、老眼の影響で見えづらいという切実な問題もある。遠近両用メガネを使えば改善されるのかもしれないが、少し歩くだけで滝のような汗をかいてしまう体質のため、普段は遠近両用コンタクトレンズを愛用している。
その点、ARグラスなら「重い」「体が痛む」「目が疲れる」という課題を一気に解消してくれる。顔に装着するため姿勢は完全に自由。そのうえ、視界の数メートル先に大画面スクリーンが浮かび上がる見え方のため、老眼の目にもすこぶる優しいのだ。
あとはBluetooth接続のキーボードやマウスを用意すれば、どこでも快適な作業環境が完成する。
……と、ここまでの環境自体は、実は前モデルのGalaxy Z Flip7でも実現できていた。では、新機種のFlip8だからこそのトピックはないのだろうか。
もちろん、ある。Galaxy Z Flip8では、折りたたんだ状態のカバー画面(公式には「フレックスウィンドウ」と呼ぶ)でのアプリ操作がさらに実用的になった。端末を閉じたままでもアプリが軽快に動き続けてくれる。
これが何を意味するかといえば、Galaxy Z Flip8なら「折りたたんだ状態のまま」ARグラスと物理キーボードを繋ぎ、手のひらサイズの極小デスクトップPCのように扱えるのである。こんなに愉快なことがあるだろうか。いや、ない。
別の新しいトピックもある。それは、XREAL OneやXREAL 1Sの(仮想)ウルトラワイドディスプレイ表示に対応するようになったことだ。
以前はグラス側でウルトラワイドディスプレイを選んでも、通常モードである16:9(XREAL Oneの場合。XREAL 1Sでは16:10となる。解像度はそれぞれ1920×1080ピクセルと1920×1200ピクセル)から全く変わらなかったのだ。これもまた愉快である。
あまりに愉快だったため、Galaxy Z Flip8の本体カラーに合わせてピンクの折りたたみキーボードを新調してしまったほどだ。
購入したのは、折りたたみ式としては打鍵感がよく、トラックパッドも備えたOmikamoの三つ折りBluetoothキーボードだ。同製品のホワイトモデルを、後述する最新モデルも含め、2機所有するほどには気に入っている。
最新モデルは有線接続にも対応し、Bluetoothで3デバイスと、有線接続でペアリングせずに使うことができる。残念なのは、最新モデルにピンクのカラーバリエーションがないことだ。
とはいえ、そもそもGalaxy Z Flip8に1基しかないUSB Type-CポートはARグラスとの接続で塞がってしまうため、キーボードを有線で繋ぐ余地はないことに気がついた。有線接続にこだわる必要はない。そんなわけで、新モデルのカラー追加を待つことなく従来モデルの購入を決めた。
こうして、最小構成のモビリティ執筆環境が整った。原稿の納品には簡単な画像編集作業なども発生するため、これ1台ですべての業務を完璧に賄えるわけではない。しかし、「思いついたときに、いつでもどこでもスピーディに執筆へ没入できる」という機動力こそが何より重要なのだ。
約20年前、肩と腰を痛めそうになりながら3kg超のノートPCを持ち歩いていた日々を思うと、まるで夢のようである。本当にいい時代になったものだ。






