みんなのケータイ

東京エリア在住だけど、「ICOCA」&「J-WESTカード」デビュー

【iPhone 16 Pro Max】第2回

 日本国内の各地に出かけても多くの公共交通機関で使えるのがSuicaをはじめとした全国交通系ICカード。

 筆者はかつてのケータイ時代(2006年)からモバイルSuicaを使ってるけど、仕事がフリーランスなので、お勤めの方々と違い、定期券は持たないし、クルマで移動することが多いため、使用頻度はかなり少なめ。

 クルマを使わないとき(飲みに行くとき?)に電車やバスの運賃を支払ったり、自販機でドリンクを買ったりするくらい。「ビックカメラSuicaカード」と紐づけておき、残高が少なくなったら、その都度、数千円ほど、チャージするという使い方に落ち着いている。

 iPhoneの[ウォレット]にもSuicaが登録されているけど、こちらはAppleがJR東日本と共に、iPhone向けのSuicaを開始したとき、カードタイプのSuicaからiPhoneに取り込んだ名残りで、ほぼ動作検証用。街中でもほとんど使うことはない。

 全国どこでも便利に使えるモバイルSuicaだけど、公共交通機関でモバイルSuicaを使わないケースもある。たとえば、東京の地下鉄「東京メトロ」もそのひとつ。「東京メトロ」では「Tokyo Metro To Meカード」というクレジットカードを発行していて、乗車に応じて「メトポ」というポイントが貯まる。

 ANAと提携した「ANA To Me CARD PASMO JCB」というカードも発行されていて、こちらは「ソラチカカード」として、マイラーに親しまれている。ソラチカカードはPASMO一体型なので、そのまま、全国交通系ICカードとして利用できるうえ、貯めたポイントをANAのマイルに交換できるなどのメリットがある。

 以前は各社のポイントサービスから「To Meカード」を経由して、ANAのマイルに交換できることで「マイラー御用達」と言われていたけど、現在はその方法が利用できなくなってしまった。それでも都内で地下鉄に乗るときは、使うようにしている。

 以前から、もうひとつ気になっていたのが阪神エリアというか、関西圏でのモバイルSuicaの利用。筆者は実家が神戸にあるため、数カ月に一回程度、神戸に出向く。関西圏での取材はそれほど多くないけど、今年は大阪・関西万博が開催されているため、こちらでも数回、大阪に足を運んだ。

 JR西日本のエリアである関西圏も当然、全国交通系ICカード対応なので、JRも阪急も阪神もモバイルSuicaで乗車できるけど、モバイルSuica利用時に付与されるJRE POINTは、JR東日本への支払いを含む場合のみ。

 つまり、関西圏でモバイルSuicaで乗車してもセブンイレブンやローソンといったコンビニエンスストアで支払ったときと同じく、単にモバイルSuicaの残高を消費するだけで、JRE POINTは貯まらない。「損をした」とまでは言わないけど、ちょっともったいない気も……。

 しかもJR大阪駅から神戸の中心地であるJR三ノ宮駅までの運賃は、IC運賃で「420円」と、そこそこかかる。少し運賃の安い阪急や阪神を使う手もあるけど、筆者の実家はJR東海道線沿線なので、あまり便利ではない。

 そんな中、ここ数年、阪神エリアに帰省する度、「ICOCA」や「WESTER」の広告を見かけることが増えた。 2023年6月に「ICOCA」がApple Payに対応し、iPhoneの[ウォレット]にも登録できるようになったことで、一気に存在感を増してきた印象。

 せっかくなので、遅ればせながら、阪神エリアで活動するときのために、iPhoneに「ICOCA」を設定してみることにした。

「iPhone 16 Pro Max」にICOCAを設定。勢いに乗って(?)、「J-WESTカード」にもデビュー

 発行そのものは簡単で、iPhoneの[ウォレット]アプリから[+]をタップし、[交通系ICカード]-[ICOCA]を選択するだけ。残高はとりあえず、Apple Payに登録されているクレジットカードからチャージできる。

ICOCAはiPhoneの[ウォレット]アプリから追加が可能。iPhoneだけでなく、Apple Watchにも登録可能だが、筆者は他のスマートウォッチを使っているので、ここはiPhone 16 Pro Maxに追加
iPhoneに登録したICOCAは[ウォレット]アプリだけでなく、[ICOCA]アプリでも残高を確認したり、チャージが可能。利用履歴も確認できる
決済用カードを登録するときは、[ICOCA]アプリを起動し、[ICOCA管理]-[決済用カード情報]を選択

 モバイルSuicaでは利用条件に応じて、JR東日本のJRE POINTが付与されるけど、ICOCAの場合はJR西日本の「WESTERポイント」が付与される。鉄道の利用だけでなく、店舗での買い物や施設の利用などで貯まるポイントで、貯まったポイントはICOCAにチャージして使ったり、JR西日本の各サービスで使うことができる。

 ちなみに、全国で駐車場サービスを展開する「タイムズ」の会員サービスで付与される「タイムズポイント」、家電量販店「ビックカメラ」の「ビックポイント」などを「WESTERポイント」に交換したり、逆に、貯まった「WESTERポイント」を大阪・関西万博の「ミャクポ!」、関西電力の「はぴeポイント」に交換することも可能。

 筆者のように、数カ月に1~2回程度、阪神エリアに出向き、ICOCAを使う人が「WESTERポイント」をうまく貯めるには、JR西日本が発行するクレジットカード「J-WESTカード」が便利そうだ。

 特に、Apple PayのICOCAの場合、チャージで最大3%が貯まるという。ただし、最大3%が付与されるのは「J-WESTゴールドカード」を利用する場合で、ベーシックな「J-WESTカード」は最大1.5%。最大3%は魅力だけど、「J-WESTゴールドカード」は年会費が1万円以上なので、今回は初年度会費無料「J-WESTカード」を申し込んだ。

 「J-WESTカード」は程なく、審査を通過し、つい先日、手元に届いた。前述のように、iPhoneの[ウォレット]にICOCAを登録しただけの状態では、Apple Payから残高をチャージする形になるが、届いた「J-WESTカード」からチャージできるように登録する。

 ICOCAで利用する「J-WESTカード」は[ICOCA]アプリから登録できるんだけど、実はクレジットカードの3Dセキュア(本人認証サービス)が必要になるため、まず、クレジットカードの手続きを進める。

 筆者の「J-WESTカード」はmastercardなので、J-WEST VISAカード/J-WEST MasterCard会員専用の「MUFGカードWEBサービス」でログインIDを新規に登録する必要があった。他のMUFGカードを利用している場合でも改めて登録が必要だそうなので、ちょっと注意が必要だ。

 「MUFGカードWEBサービス」にログインできたら、[お客様情報の照会・変更]-[本人認証サービスの登録・変更]で、「3Dセキュア(本人認証サービス)」を有効にしておく。

 3Dセキュア(本人認証サービス)の登録が完了したら、[ICOCA]アプリを起動し、[ICOCA管理]-[決済カード情報]-[新しくJ-WESTカードを登録する]を選ぶ。クレジットカード番号などを入力すれば、登録が完了し、次回以降はJ-WESTカードからICOCAに残高がチャージできるようになる。

[新しくJ-WESTカードを登録する]を選べば、登録や変更ができるが、「J-WESTカード」の3Dセキュアが設定されていないと、登録できないので、発行されたクレジットカードの会員サービス(筆者の場合は「MUFGカードWEBサービス」)で、本人認証サービスを設定しておく

 ちなみに、Apple PayのICOCAにはオートチャージができないので、残高には注意が必要だ。たとえば、筆者のようなケースでは、飛行機や新幹線などで関西エリアに移動したとき、ICOCAの残高をチェックして、滞在期間中に使いそうな「お小遣い」をチャージしておくわけだ。

無事にICOCAのチャージに利用できる「J-WESTカード」を登録することができた。ただし、Apple PayのICOCAはオートチャージに対応していないので、利用前には残高をチェックするように心がけたい

 自分が生活したり、仕事をしているエリアから出かけないと、他の地域のサービスには目が向かないものだけど、仕事の都合などで阪神エリアや広島、岡山など、JR西日本のエリアに出かけることが多いのであれば、そのまま、SuicaやモバイルSuicaで使うのではなく、ICOCAやJ-WESTカードを検討してみてもいいかもしれません。

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