みんなのケータイ

5G SAのためにSIMカード交換
【iPhone 16 Plus】
2025年3月26日 00:03
スマートフォンを快適に使えるかどうかは、端末のスペックなどもさることながら、やっぱり、各携帯電話会社のネットワークが重要。特に、NTTドコモはここ数年、「つながるけど、データがなかなか流れてこない」という声が聞かれるようになり、本誌でも何度となく、話題として取り上げてきた。NTTドコモもネットワーク対策の計画を前倒しで実施し、徐々に状況は改善しつつあるが、「まだまだダメだよ」という厳しい指摘も聞かれる。
NTTドコモとしては今後も継続して、ネットワークのさらなる強化を図る方針としているけど、ユーザー側で何かできることはないのかというと、状況に応じて、5Gを使えるようにすることが挙げられる。たとえば、今年1月、NTTドコモは東京ドームや東京ドームシティ内の施設で「LAPOSTA 2025 Supported by docomo」というイベントを開催し、そのイベントに合わせた大規模なネットワーク対策を実施した。本誌にもその取り組みに関する記事が掲載されたので、ご覧になった人も多いだろう。
この取材には筆者も同席していて、いろいろと話をうかがったが、ちょっと注目したのが会場で配布されたパンフレットなどで、「5Gをオンにして」と呼びかけていたという点。NTTドコモのネットワークでデータがなかなか流れてこない要因のひとつに、モバイルネットワークに接続したとき、4Gから5Gにうまく切り替えられない事象があるため、一部のユーザーは端末側で5Gをオフに切り替えたまま、利用しているという。周波数帯域としては5Gの方が広いため、NTTドコモがイベントに合わせ、常設基地局や仮設基地局を整備して、5Gネットワークを強化しても端末の設定で5Gがオフのままでは4Gで接続されてしまうため、ネットワークの混雑が解消されない。だから、イベントの来場者に「5Gをオンにして」と呼びかけたわけだ。
もちろん、すべての環境において、5Gをオンにすれば、快適になるとは言えなさそうだが、NTTドコモをはじめ、各携帯電話会社が5Gの利用拡大を促進している状況下では、ユーザーの端末側でも5Gを快適に利用できるように、環境を整えておく必要がありそうだ。
たとえば、5Gを快適に利用するための環境のひとつに、「5G SA」の利用が挙げられる。5Gには4Gネットワークの設備を併用する「5G NSA(Non Stand Alone)」、5G専用のコアネットワークで構成する「5G SA(Stand Alone)」がある。国内の各携帯電話会社の5Gサービスは、当初、NSAで提供が開始したが、2022年夏頃からは順次、5G SAのサービスを提供を開始し、エリアも徐々に拡大しつつある。5G SAで接続できれば、4Gと共有するネットワーク設備を利用しないため、5G本来のパフォーマンスが期待できる。
5G SAを利用するには、端末側が5G SAに対応していることに加え、NTTドコモではオプションサービスの「5G SA」を申し込む必要がある。5G SA対応機種は、iPhoneで言えば、「iPhone 14」シリーズ以降、Androidプラットフォームは2022年以降に発売された機種が順次、対応していて、2024年発売機種は17機種が対応機種に挙げられている。5G SAのオプションサービスは月額550円だが、今のところ、終了日未定の無料キャンペーンが実施されているので、無料で利用できる。今後、キャンペーンが終了する際は、終了1カ月前までにアナウンスがあるそうなので、本誌のニュース記事などをチェックしておけばいいだろう。
「5G SA」を申し込むうえで、実はもうひとつ必要なのが5G SAに対応したSIMカードやeSIM。NTTドコモの場合は「ドコモUIMカード」と呼ばれ、iPhoneは「Ver.7」のSIMカード、Androidスマートフォンは「Ver.6」「Ver.7」のSIMカードがそれぞれ必要になる。NTTドコモのSIMカードはバージョンごとにカラーが違って、最新の「Ver.7」はグリーン。SIMカードはNTTドコモなど、各携帯電話会社で機種変更すると、交換されることが多いけど、筆者がNTTドコモで利用している「iPhone 16 Plus」は、アップルから購入したものなので、SIMカードは旧バージョン(Ver.6)のまま。「my docomo」で「5G SA」を申し込もうとしても「ドコモUIMカードの取替えが必要です。」と表示されてしまう。
「この際、eSIMにするか」とも考えたけど、レビューなどで試用するとき、他機種に差し替えて利用するかもしれないので、通常の「Ver.7」のnanoSIMカードに交換することにした。SIMカードの交換は、ドコモオンラインショップの「SIMカードの交換・再発行」から手続きができる。ドコモショップで手続きをすると、手数料として、3850円が請求されるが、ドコモオンラインショップでは1100円。費用がかかるのは残念だが、送料を考えれば、しかたないのかもしれない。
ドコモオンラインショップで申し込むと、数日後には宅配便でSIMカードが送られてくる。同梱されている「あんしんBOOK」でも手続き方法を説明されているけど、ドコモオンラインショップにアクセスし、購入履歴から「切り替え(開通)のお手続き」から切り替えの手続きを進める。手続きが完了すると、登録したメールアドレスにメールが届き、これまで使ってきたSIMカードが自動的に無効になる。続いて、新しいSIMカードを台紙から外し、端末に装着すれば、すぐにネットワークに接続できるはずだ。もし、ネットワークに接続できなければ、一度、再起動してみるのも手だろう。
iPhoneに限った話ではないけど、ここ数年、オープン市場向けのSIMフリー端末が増えてきたため、各携帯電話会社で端末を購入せず、ECサイトや家電量販店などで購入したSIMフリー端末に、SIMカードを差し替えて利用するケースが増えている。通常であれば、そのままでも利用できるが、今後、5G SAのエリアが拡大していくことを考えると、適度なタイミングで5G SAで利用できるSIMカードに交換し、5G SAのオプションにも申し込んでおきたいところ。
さて、端末と契約の方は準備できましたので、ネットワーク強化の方をひとつよろしくお願いしますね。 > NTTドコモさん
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