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スマートウォッチやスマートリングってシャンプーとか食器洗いにも対応しているの?

 手元で健康管理ができるデバイスとして、スマートウォッチやスマートバンドがじわじわと知名度を得ていく中、2024年にグローバルで発売されたスマートリング、Samsung Galaxy Ringも、2025年2月に日本に上陸しました。

Galaxy Ring

 筆者も日ごろからスマートウォッチやスマートバンドを使用しており、レビューする機会もいただいていますが、Galaxy Ringのレビュー中に、ふと疑問に思ったことがあるので、今回はその疑問について検証していきたいと思います。

 上述した健康管理に役立つデバイスは、バッテリー持続時間こそ、メーカーやモデルによってさまざまですが、基本的に1日中装着していることが推奨されています。特に睡眠モニタリング機能を搭載するモデルは、充電中以外、常に着けておくことが前提とされているでしょう。

 そのため、多くの製品は、防水防塵規格に準拠しており、中には水泳中に使用してもいいものや、ダイビングに用いることができるものもあります。

 水に強いのはありがたい限りですが、筆者が疑問に思ったのは、水分とともに温度も高く、湯気が立ち込めるお風呂での使用は問題ないのかという点。また、シャンプーや食器洗い時の洗剤が付着するような状況でも、安心して利用できるのでしょうか。特に「これ大丈夫かな」と思ったのが、Galaxy Ringを着けたまま、お風呂上りに髪を乾かすため、ドライヤーをしている際です。高温の風をそれなりの時間あてるわけですから、故障してもおかしくないでしょう。

 というわけで、各メーカーのスマートウォッチやスマートリングの推奨環境についてチェックしてみます。

Galaxy Ring

 まずは今回のきっかけになったGalaxy Ringについて。

 防水防塵性能はIP68に準拠しており、10気圧防水性能も認定されています。

 ただし、「本製品が、コーヒー、飲み物、石けん水、油、香水、日焼け止め、手指消毒剤、または化粧品などの化学製品など、真水以外の液体で濡れた場合は、本製品を真水で洗い流し、きれいな柔らかい布で拭いて完全に乾かし、防水を維持してください。」とのこと。

 基本的に、真水以外の水分は、非対応と言えます。

 また、「本製品を、ドライヤーなどの熱風が出る機械で乾かす、またはサウナなどの高温環境で使用すると、空気や水の温度の急激な変化により、防水性能が損なわれるおそれがあります。」と記載されているように、高温環境での使用はNGとなります。

Galaxy Watch7/Galaxy Fit3

 同じくサムスンのGalaxy Watch7、Galaxy Fit3は、5気圧防水性能認定という違いがありますが、Galaxy Ringと同様に、対応は真水のみで、高温環境の使用にも対応していないようです。

Galaxy Fit3

Apple Watch

 さて、ここまでで、「お風呂やドライヤー時には基本的にデバイスを外したほうがいい」という形で、今回のきっかけとなったデバイスについての疑問は解消されましたが、ついでにいくつかのメーカーのウェアラブル製品についても、チェックしてみます。

 Apple Watchシリーズの場合、現行のApple Watch Series 10、Apple Watch Ultra 2はIP6X等級の防塵性能があります。また、耐水性能を有しているので、雨や汗、浅水域での水上アクティビティはOK。

 Apple Watch Ultra以降のモデルであれば、高流速のウォータースポーツや、水深最大40mのレクリエーションスキューバダイビングにも対応しています。そのため、シャワーを浴びる場合は、Apple Watch Ultraシリーズのみが対応と言えます。

 一方、Apple Watchシリーズの装着中は避けたほうがいい行為として、石鹸や石鹸水にさらす、香水、溶剤、洗剤、酸や酸性の食品、虫除け、ローション、日焼け止め、油分、毛髪染料をApple Watchに付ける、Apple Watch Ultra以降以外のモデルを着けたままサウナに入る、Apple Watch Ultra以降を着けたまま、55度を上回るサウナに入るといった行為があげられています。

 そのため、頭を洗う場合、ドライヤーで髪を乾かす場合も、基本的には外したほうがいいということになります。

Pixel Watch 3

 グーグルのPixel Watch 3は、IP68の防塵および防水性能、5ATMの防水性能に準拠していますが、「完全な防塵または防水ではありません」と記載されています。

 使用環境については、「熱源の近くに置かず、直射日光を避けてください。車内など温度が 45度を超える可能性のある場所に本デバイスを放置しないでください(ダッシュボードの上、窓枠、暖房の吹き出し口付近、直射日光や強い紫外線に長時間さらされるガラスの内側など)。」とあるため、ドライヤーもNGとなるでしょう。

 シャンプーや洗剤に関する記載は確認できませんでしたが、「完全な防塵または防水ではありません」という内容から、これらが付着する可能性があるシーンでの使用も、避けるべきでしょう。

HUAWEI WATCH GT 5

 ファーウェイのスマートウォッチであるHUAWEI WATCH GT 5シリーズは、IP69の防水防塵性能に準拠。水温80度前後5度、水流15前後1L/min、水圧10000前後500kPa、スプレー角度0度、30度、60度、90度(それぞれの角度で30秒間噴射)に耐えられます。

 また、5ATMにも準拠しており、Proモデルは、水深40mまでのダイビングにも利用できます。

 高い耐久性を持つ製品ですが、熱いシャワー、温泉、サウナ(スチームルーム)、および高温多湿環境でのその他のアクティビティでの使用や、ボディシャンプー、シャンプー、石鹸水、その他のランドリー製品やクリーニング製品にさらす可能性のあるアクティビティでは、装着しないように記載があります。

防水対応でもお風呂や食器洗いでは外そう

 このように各メーカーのスマートウォッチ(スマートリング)の推奨環境についてチェックしてみましたが、あまり高温ではない水でシャワーを浴びる程度であれば大丈夫なものもあるものの、基本的には、シャンプーや食器用洗剤が付着する可能性がある環境、ドライヤー時などには外すのが無難だということになります。

 防塵防水性能を含む耐久性は、どんどん向上しているものの、まだ完全に四六時中着けておくわけにはいかないようです。充電が必要なデバイスなので、入浴時などに充電をするというルーティーンにすればOKなものの、特にスマートリングは、充電時以外は常に着けておきたいデバイスであるのに加え、お風呂場は身体の調子に影響が出ることも考えられる場所なので、この辺りもカバーできるようになっていくことに期待しています。

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