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「Apple Intelligence」のAIでメモアプリが最強アプリになる……かも!?

 今話題の「AI」に対応したiOS 18が配信された。ちなみに、一般的な「AI」といえば「人工知能(Artificial Intelligence)」の略だが、Appleは自分の社名が「A」で始まるのをいいことに「Apple Intelligence」のAIにしたなぁと勝手に考えている。

 Apple Intelligenceは、今のところ英語でしか使えないし、β版だし、日本語で使えるようになるのは2025年中とのことだが、日本でもすぐに使える機能がiOS 18に実装されている。その1つが「ライブ留守番電話」機能だ。

 先日、機種変更したiPhoneにはじめて電話がかかってきた。ただあいにくその時は別のWeb会議に参加中で受話できなかったのだが、(Web会議中の)PCからiPhoneに視線を移すと、何やら文字が表示されている。後で確認したら、それが新機能のライブ留守番電話だったというわけだ。

ロック解除するとその場で何が起きているのかすぐわかる

 リアルタイムに文字起こししてくれるおかげで、別件にとりかかっていたとしてもどちらを優先すべきかの判断をつけやすい。iOSのアップデートで、久々に「これは良いものだ」と感じた。

留守番電話を開けば、途中までだがテキストで確認できる。ただし、録音の最初の数秒のみのようだ

 それはさておき、Apple Intelligenceを活用した機能には、文字起こしが含まれる。iPhone標準アプリ「ボイスメモ」に録音したものを文字起こしできるようになるというわけだ。iPhoneをICレコーダー代わりにしている人にとって、これは朗報ではなかろうか。

文字起こし済みのボイスメモには吹き出しマークが表示されている(写真左)。ボイスメモをタップするとテキスト化されたデータを確認できる(写真中)。メニューから「View Transcript」を選んで見ることもできるし。コピーもできる(写真右)。2回ほどボイスメモへの録音と文字起こしを試し、精度の高さを感じた

 そして、ボイスメモで文字起こしできるということは、Apple標準アプリ「メモ」が最強メモアプリになり得るという意味でもある。

 メモアプリのクリップアイコンをタップすると、ファイルや写真の添付、写真/ビデオ撮影だけでなく、「オーディオを録音」することも可能だ。アプリ内で録音をすると、自動的に文字起こし(Transcript)が行われる。録音ファイルをタップすると、文字起こしの全体の閲覧や、編集、文字起こししたテキストのメモへの追加やコピーなどを行える。

音の完了と同時に文字起こしが完了する
録音ファイルをタップすると、詳細が開き文字起こしの内容を確認できる。詳細のメニュー内には名前の変更や文字起こししたテキストのメモへの追加、テキストのコピーなどがあり、「Add Transcript to Note」をタップすれば、カーソルのある位置に文字起こししたテキストを貼り付けられる

テキスト化しておけば、再利用しやすくなるし、聞き逃した箇所の確認もしやすくなる。メモ本文に貼り付けておけば、後で検索する際にも重宝するだろう。

写真の挿入や手書きメモ、録音に加えてメモ内で録音したものでも文字起こしできて、しかもそれをメモ内に貼り付けられるようになったら、まさに最強のメモアプリになるのではなかろうか。日本語対応が待ち遠しい。

なお、Galaxy AIならGalaxy Sシリーズ(22以降)、Galaxy Zシリーズ(Fold4、Flip4以降)、Galaxyタブレットの一部ですでに同様のことが日本語でも可能である。後発だからこそ、Appleには良いものに仕上げてもらいたいなぁと願うばかりだ。

主要言語を英語にしておく必要がある(写真左)。その後、録音データのあるメモを開くと、日本語で録音したものも近い発音の英単語として「トランスクリプト」されてしまう(写真中)。こちらは「あの素晴らしい愛をもう一度」と日本語で録音した結果である(写真右)