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欧州サッカーや映画、ドラマをおトクに楽しめるMVNO?

【Google Pixel 4a(5G)】

海外サッカーと言えば、DAZNだけど……

 「いよいよ今シーズンも終盤に近づき……」って書いても人によっては、「いや、シーズンは開幕したばかりだけど……」なんて返されてしまうかもしれないけど、シーズン終盤を迎えつつあるのは欧州サッカーの話。筆者はサッカーが大好きで、海外のスタジアムにも何度か足を運び、試合を観戦してきた。

 海外でのサッカー観戦は旅行にしろ、出張にしろ、うまくスケジュールが合わないと、なかなか観戦する機会に恵まれないんだけど、不思議と観戦する機会が多かったのがつい先日、今シーズン限りの引退を発表した元日本代表キャプテンの長谷部誠選手。長谷部選手が最初に移籍したVfLヴォルフスブルクをはじめ、岡崎慎司選手や清武弘嗣選手と在籍した1.FCニュルンベルク、そして現在も所属するアイントラハト・フランクフルトのそれぞれで試合を観戦することができた。

 なかでもフランクフルトはホームスタジアムの「ドイチェ・バンク・パルク(Deutsche Bank Park)」が日本発着便が多いフランクフルト空港のすぐ近くということもあり、欧州各地からの帰国時にフランクフルトに一泊して、試合を観て、翌日の便で帰国するなんてこともしてきた。

ドイツ・フランクフルトにあるアイントラハト・フランクフルトのホームスタジアム「ドイチェ・バンク・パルク(Deutsche Bank Park)」の外観。写真は2017年3月に撮影したもので、当時はネーミングライツで「コメルツバンク・アレーナ(COMMERTZBANK ARENA)」と呼ばれていた
上段席からスタジアム内のピッチを撮影。そう言えば、この写真は当時、海外渡航時に愛用していた「HUAWEI Mate 9」で撮影したもの

 そんな海外でのサッカー観戦もコロナ禍ですっかりご無沙汰だけど、現在は各サブスクリプションサービスを契約し、自宅のテレビでは毎週末、各試合をハシゴしながら、観戦している。サッカー観戦が楽しめるサブスクリプションサービスといえば、やはり「DAZN」で、2016年のサービス提供開始時に契約し、NTTドコモの「DAZN for docomo」やauのバンドルプランに切り替えながら、利用を続けている。

 以前、本コーナーで「『DAZN for docomo』値上げだけど、契約どうしよう?」という記事を書いたけど、その後もDAZNは値上げが続き、視聴できるサッカーの海外リーグが増えるわけでもなく、今ひとつ割高感が否めない状況。一昨年からはイングランドのプレミアリーグとの契約が切れ、三笘薫選手(ブライトン)や冨安健洋選手(アーセナル)の試合が観られなくなり、さらに魅力半減の状態。

海外サッカーが楽しめる映像配信サービス

 これに対し、ここ数年、急速にサッカー関連コンテンツが増えているのが「ABEMA」と「U-NEXT」。「ABEMA」は2022年に開催された「FIFAワールドカップ カタール2022」の全64試合無料配信を実現して、話題になったけど、海外サッカーではプレミアリーグ(イングランド)やブンデスリーガ(ドイツ)などの注目試合も配信されている。今年2月からは「ABEMA de DAZN」もスタートして、ますます海外サッカーを楽しむ環境が整いつつある。

 一方、「U-NEXT」は多彩なコンテンツが視聴できる映像配信サービス。料金は月額2189円で、見放題サービスで映画やドラマが視聴できるほか、毎月配布される1200円分のポイントを使い、新作などもレンタルで視聴できる。しかも昨年3月からはプレミアリーグやセリエA(イタリア)などを配信する「SPOTV NOW」を視聴できるパッケージ「SPOTV NOWパック」が月額2000円で購入できるようになった。

 U-NEXTは元々、映画や海外ドラマを観るために契約していたけど、現在はU-NEXTポイントで「SPOTV NOWパック」を購入し、プレミアリーグやラ・リーガ(スペイン)の注目試合を観戦している。こうなってくると、いよいよDAZNが要らなくなりそうな感じ。

U-NEXTがセットになったMVNOサービス

 「SPOTV NOWパック」で利用するシーンが増えたU-NEXTだけど、これまでは直接、U-NEXTと契約していた。ただ、昨今、各社のサブスクリプションサービスは、auのバンドルプランやNTTドコモの爆アゲセレクション、ソフトバンクのソフトバンクプレミアムのように、各携帯電話会社経由で月額料金を支払い、ポイント還元を得られるものが増えている。

 U-NEXTについてはソフトバンクプレミアムから申し込むと、PayPayポイントが10%還元されるけど、残念ながら、新規にU-NEXTに申し込んだ人が対象。すでにU-NEXTを契約している人が切り替える場合は、対象外だという。

 じゃあ、どこか他に組み合わせるところはないかと探したところ、ひとつ見つけました。MVNOサービスの「y.u mobile」では、U-NEXTをバンドルした料金プランを用意していて、すでにU-NEXTを契約している人のアカウントも移行可能。U-NEXTはかつて「U-mobile」という名称で、MVNOサービスも提供していたけど、新規受付は2021年9月に終了している。

 これに対し、「y.u mobile」は2017年にヤマダ電機(現在のヤマダホールディングス)とU-NEXTが設立した合弁会社「Y.U-mobile株式会社」によって、運営されているMVNOサービス。実質的な後継サービスみたいな位置付けでしょうか。

 「y.u mobile」はNTTドコモ網を利用していて、「シングル」(5GB/月額1070円)、「シングル U-NEXT」(10GB/月額2970円)、「シェア U-NEXT」(20GB/月額4170円)という3つの料金プランが用意されている。それぞれの名前からもわかるように、「シングル U-NEXT」「シェア U-NEXT」は、U-NEXTのサービスがバンドルされている。

「y.u mobile」のマイページ(契約者用ページ)で契約内容の確認。料金プランが「シングル」のときは、画面中段の[変更]をタップすれば、「シングル U-NEXT」などに変更できる
「y.u mobile」のマイページは現在利用可能なデータ通信量が確認できる
FAST.COMでデータ通信速度を測ってみたところ、午前中でもこれくらいの通信速度が得られる

 今回、筆者が選んだ「シングル U-NEXT」は、月額2970円で10GBまで利用可能で、余ったデータ通信量は有効期限なく、最大100GBまでくりこしできる。月額料金にはU-NEXTの料金も含まれているので、実質的には「2970円-2189円=781円」で10GB分が利用できる計算。

 筆者の場合、各携帯電話会社のメイン回線で使い放題プランを契約しているので、データ通信量はそんなに要らないんだけど、端末レビューなどで回線が必要なときに、「y.u mobile」のSIMカードを挿せば、気兼ねなく利用できそうだ。

端末レビューなどで使わないときは、「y.u mobile」のSIMカードを「Pixel 4a(5G)」に装着して、保管している

 ひとつ欲張りなことを言わせてもらうと、「y.u mobile」のU-NEXTバンドルプランのユーザーは、MVNOサービスと映像配信サービスの両方を契約することになるので、U-NEXTで毎月付与されている1200ポイントのU-NEXTポイントにちょっと上乗せがあってもいいんじゃないかと……。そんなに欲張るなって(笑)?

 携帯電話の料金プランは2021年の強制的な”官製値下げ”によって、各携帯電話会社が別ブランドなどを中心に、安価な料金プランを提供したことで、ひとまず、落ち着いた感がある。ただ、その一方で、これまで価格競争をしてきたMVNO各社は、ちょっと苦戦気味というか、今ひとつ個性を発揮できていないとも言われている。

 もちろん、携帯電話料金は安い方が望ましいけど、価格ばかりを追求するのではなく、「y.u mobile」のU-NEXTバンドルプランのように、ちょっと工夫のある料金プランも期待したいところです。