みんなのケータイ

高還元率キャンペーンがあるデジタル地域通貨「いたばしPay」を使っています

 最近、QRコード/バーコード決済のポイント還元がめっきり寂しくなりましたね。PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンや、各キャリアが競い合うように20%還元をやっていた時代が懐かしいです。私自身は還元率が通常に戻るにつれてコード決済をあまり使わなくなりました。今はクレジットカードをかざすタッチ決済を利用することが多いです。

 だって決済アプリを起動するのが面倒なんです。電波が弱い場所ではさらにイライラ。財布を持ち歩かない人には賛成してもらえないと思いますが、財布からプラスチックカードを取り出してかざす方が断然速いですよ。かざせるカードはそのままかざし、タッチ決済に対応していないカードの場合は、仕方ないのでiPhoneの「ウォレット」アプリにカードを登録し、そこから選んでかざしています。クレジットカードを差し込むことしかできない決済端末に遭遇すると、タッチ決済対応の端末に早く入れ替えてほしいなぁと感じてしまいます。

 ただ昨年から、板橋区のデジタル地域通貨「いたばしPay」を使い始めました。いわゆるコード決済サービスです。板橋区のWebサイトによると、いたばしPayは2022年10月から運用を開始。2024年1月時点で、アプリユーザー数約11万人、累計利用額は約61億円、登録店舗数は約1300店舗と利用が広がっています。

 いたばしPayのアプリ。アプリはフィノバレーという会社が開発。この会社は「MoneyEasy」というデジタル地域通貨プラットフォームを提供していて、いたばしPayのほか、せたがやPay、東村山アインPay、木更津市のアクアコインなど、数多くの地域デジタル通貨を支援しています。

 いたばしPayの良いところは、高還元率のキャンペーンが定期的にあること。23年度中は20%、30%還元のキャンペーンが2カ月おきにありました。私はPayPayの「あなたのまちを応援プロジェクト」も利用させてもらっていますが、自分の活動地域でキャンペーンがいつ始まるのか、ちょっと分かりにくい。その点、いたばしPayはアプリから通知があるのですぐ分かります。

こんな感じでキャンペーン中はちょくちょく通知がありました。

 ただ、キャリアさんの決済サービスほど洗練されてはいません。使うにはアプリに現金をチャージする必要がありますが、セブン銀行ATMでしかチャージできません。また、支払いは店舗に置いてあるQRコードを読み取って、代金を自分で入力し、店員さんに確認してもらう方式。バーコードを読み取ってもらう方式には対応していません。

 さらに、いたばしPayは「板橋区内の消費活動・経済循環を促進させる」ことが目的なので、当然、板橋区の対応店舗でしか使えません。ちなみに板橋区民以外も使えるので、近隣にお住まいの方は利用を検討してみてください。私自身は、手に入りにくい日本酒を置いている酒屋さんで利用しています。お酒が実質2割引というのは大きい。それも、お店によってはプレミアムが付いて高額で売られているようなお酒が、キャンペーン期間中なら安く買えます。自分の好きなお店が各種決済サービスに対応しているかどうかは重要ですね。

 いたばしPayが使える店舗は当初、個人商店のような小さなお店が多かったのですが、最近はスーパーやコンビニも対応するようになりました。ただ、私のよく行くスーパーでは、セルフレジでも使えるのは良いとして、なぜか現金対応レジでしか使えません。いたばしPayはキャッシュレス決済なので混乱する人も多いようで、いたばしPayはキャッシュレス専用レジでは使えない旨の大きな張り紙がしてあります。キャッシュレス専用レジで対応させることはできなかったのかなぁと不思議に思います。

 今、気になっているのが、高還元率キャンペーンがいつまで続くかということ。板橋区によると、本来は23年12月のキャンペーンをもって終了する予定だったようです。ただ、物価高の状況を踏まえ、予算の増額を行ってもう1回、キャンペーンを増やしたとのこと。来年度のキャンペーンについては告知されていません。もうしばらく続けてくれることを祈っています。

 キャンペーンが続かないようなら、今度は歩数に応じてポイントを貯められる「いたPay 健幸ポイント」を頑張ってみるかなと考えているところです。自治体も色々考えて頑張っているようです。せっかく税金を払っているのだし、使えるおトクなサービスはしっかり使っていきたいもの。自分の住んでいる地域で、どんなサービスが提供されているか、チェックしてみることをお勧めします。