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パイオニアのドライブレコーダー「NP1」がクラウド対応&音声ナビでとてもイイ

 今年の頭、対抗車とギリギリですれ違える狭い道を愛車で走行してたら、対抗車に愛車を擦られるという悲劇に遭ってしまった。

 対抗車が近づいてきたということでこちらは停車状態。しかし、対抗車が無理矢理、前進してきたので、見事に擦られてしまったというわけだ。

 おまわりさんを呼んでいる間、ドライブレコーダーの映像を確認しようとしたが、microSDカードリーダーが必要ということで、すぐには録画データをチェックできなかった。直後に地方出張があり、羽田空港から飛行機に乗らなきゃいけないということで、録画データを確認できたのは数日後であった。

 しかし、microSDカードを抜き出し、パソコンで動画ファイルを探してみたものの、肝心の擦られたときのデータが全く見つからない。どうやら、擦られた直後にmicroSDカードを一度、抜いてしまったせいか、正しく録画できていなかったようだ(本来ならば、一度、エンジンを切ると、ドライブレコーダーの電源がオフとなり、録画データがきちんと書き込まれる模様)。

 いざという時に頼りにしようと数万円も出して購入したのに、これでは全くの役立たずで、激しく後悔したのだった。このドライブレコーダーは新車を購入するときに、ディーラーの担当者にお任せでつけてしまったのが敗因であった。こうしたデジタル機器は自分で選び、納得して購入しなければいけないと改めて誓ったのだった。

 そんななか、パイオニアが「NP1」というドライブレコーダー兼音声カーナビ兼車内Wi-Fiルーターを出しているということを知る。一度、製品を搭載したクルマに同乗し、どんな製品かを知ることができるというので体験した。本来、体験した様子を記事に書くつもりでいたが、結局、欲しくなって、購入。すぐに愛車につけることになった。

 NP1は、Snapdragonが搭載され、NTTドコモのSIMカードで通信するという、ほぼ画面のないスマートフォンのようなデバイスだ。前方と後方にカメラが内蔵されており、走行中、動画を撮影し、microSDカードに保存しておいてくれる。ただ、音声で操作できるため「NP1、動画撮って」と声をかければ、直前の7秒と直後8秒の動画をクラウドにあげておいてくれる(写真撮影も可能)。あとは、スマホのアプリから動画をチェックすることが可能だ(NP1本体にあるボタンを押しても同様のことができる)。

 愛車を擦られたとき、NP1があれば、その場で録画したデータをスマホで確認。自分が一切、動いていないことを証明できたはずだ。

 駐車場に愛車を置いておいた際にも、スマホのアプリを使ってカメラの映像を確認できる。また駐車中に衝撃を受けた際にも動画が撮影されクラウドにアップ。アプリに通知が来るという。

 NP1はカーナビの機能も備えており、目的地まで「音声だけ」で案内してくれる。ただ、音声だけのナビでは不安と感じる場合、スマホのアプリと併用し、アプリでの画面案内をチラ見しつつ、音声ナビで道案内をしてもらうと言うことが可能だ。

 実際にNP1を使っていて気に入ったのが、複数の車線がある場合、どこを走ればいいか、教えてくれたりする機能だ。数百メートル先、左に曲がることがわかっている場合、「左車線を走行するのがオススメ」とナビゲーションしてくれる。

 竹芝方面から一般道を走行し、芝浦から首都高に乗りたいと思った際には3車線のうち、一番右を走ってしまうと右折して旧海岸通りに行ってしまうので、本来ならば真ん中の車線を走らなければならない。そんなときも、NP1であれば「右から二つ目の車線を走ってください」とキチンとナビゲーションしてくれるのだ。

 普段、Google Mapでのナビゲーションに頼っていたのだが、やはり、日本メーカーのナビゲーションはこうした日本の道路事情をキチンと理解しており、かなり頼もしいのであった。

 Google Mapは「渋滞予測による到達時間の信頼性の高さ」が気に入っているのだが、NP1もGoogle Mapとほぼ同等の予測時間を出しており、実際に走行しても、ほぼ正解と言える時間で走行できた。

 NP1は本体価格だけでなく、通信やサービス料金がかかる。例えば、ベーシックプランなら本体と1年分の通信・サービス利用料で6万5780円となっている(税込、2年目以降は1万5840円)。

 やはり、NTTドコモのネットワークでクラウドにつながっている安心感、さらにNP1の機能もソフトとウェアで今後もアップデートしていくということで、新しいデバイスとしてこれからの進化に期待している。