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固定回線が契約できない拠点に5Gホームルーターを導入

 施設の都合で光回線などの固定回線を契約できない拠点のインターネット回線として、モバイル回線+ホームルーターを導入することに。回線は楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」で、ホームルーターはKDDIやUQコミュニケーションズより発売されているデバイスと組み合わせて設置しました。

Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01

楽天モバイル回線+5G対応ホームルーターを固定回線に

 楽天モバイルは、2023年よりFWAサービスの「Rakuten Turbo」を提供していますが、今回選んだのはスマートフォン向けに従来より提供されている「Rakuten最強プラン」です。その理由は、常時使う自宅や事務所などと異なり、今回の拠点の利用頻度には波があるので、利用しない月の通信料を節約したいのと、利用期間が数カ月(1年未満)になる可能性があるためホームルーターの本体代金を抑えたい。という主に経済面の理由です。

 既に写真でご紹介の通り、5Gホームルーターは、KDDIおよびUQコミュニケーションズが取扱していた「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」を中古ショップで購入しました。購入時点での販売価格は中古品で約7000円台と割安です。

 筆者が「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」を設置した時点では発表されていなかったのですが、SIMフリー(キャリアフリー)の5G対応ホームルーター「Deco X50-5G」がTP-Linkより間もなく発売予定です。通信事業者が販売するデバイス以外にも、5G対応ホームルーターの選択肢が広がりつつあるのは嬉しい流れです。

 さて、「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」に話を戻しますと、楽天モバイルが4G LTEで使うB3および、パートナー回線(KDDI)のB18をサポートしています。

ホームルーターに楽天モバイルのSIMカードを入れてAPNを楽天モバイルに手動設定すれば通信できる

 この組み合わせは楽天モバイルやKDDI(およびUQ)が動作保証をしているわけではないため、トラブルがあっても自己責任にはなりますが、APNを手動で設定すれば、「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」を楽天モバイルのネットワークで使うことは可能です。

 また、5Gについても楽天モバイルがsub-6で利用する3.7GHz帯(n77)に対応しており、楽天モバイルの5Gエリア内では5G接続も可能です。ただし、5Gのミリ波(n257)には非対応です。

「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」対応周波数帯(5G)
5G接続中にスピードテスト

 通信速度は、電波状況や周辺の通信の混雑状況によって大きく変わりますが、平日日中時間帯に5Gで下り393Mbps、上り87.2Mbpsを記録。動画や写真を大量にアップロードしたりすれば上りの通信速度が物足りなく感じることがあるかもしれませんが、個人的には問題なく利用できる速度です。

楽天モバイルの5Gアンテナ(屋外)

 5Gホームルーターを通常の契約で使うには料金的なハードルが高いな…と思っていた環境でも、利用しない月のランニングコストと初期費用を抑えつつ、実用的な通信速度で使える環境が手軽に整うようになり、活用の幅が広がっています。