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全国旅行支援、地域クーポンの「region PAY」が便利――ホテルホッピングやグループ旅行でひとまとめに

 先月10月からスタートした政府の「全国旅行支援」。12月20日までの期間、旅行代金の最大40%(上限は最大8000円/人)分が補助され実質割引される制度です。都道府県により条件は異なりますが、新型コロナワクチンの接種済み証明書か陰性証明と身分証明書が必要となります。

 また、宿泊地の都道府県内で利用できる「地域クーポン」というクーポン券が提供されます。平日は3000円分、休日は1000円分が宿泊1人ごとに提供されます。たとえば、土曜日から2人で2泊した場合、休日分の1000円×2人分と平日分の3000円×2人分提供されるので、1000円×2人+3000円×2人で合計8000円分提供されます。

 この地域クーポン、昨年実施された同様の支援制度「Go To トラベル」と異なり、宿泊地の都道府県のみで利用でき、クーポンも都道府県によって異なるシステムが採用されています。全国旅行支援開始前に実施されていた「県民割」で使ったシステムを活用している自治体も多く、特に地域クーポンについては各都道府県で異なることが多いです。

 今回は、全国旅行支援で筆者が宿泊した大阪府や神奈川県、静岡県の地域クーポンで採用されている「region PAY」の仕組みを取り上げます。

region PAY

 「region PAY」は、地方自治体や企業が利用範囲を限定して運用できるデジタル通貨プラットフォームアプリです。

 ひらたく言うと、独自の還元システムをかんたんに利用できるデジタル通貨で、QRコードを利用してチャージや利用ができます。スマートフォンアプリでの利用が便利ですが、スマートフォンを持っていないユーザーにも、紙やカードのQRコードをお店の端末で読み取ることで利用できます。

チャージも決済もQR決済と同じ手軽さ

 アプリで利用する場合、事前にアプリをダウンロードしておきます。その後、宿泊地でチェックインする際にクーポンコードが記載された用紙を入手、その用紙にあるクーポンQRコードをアプリで読み取るだけで残高チャージできます。

ほかの地域クーポンを利用中でも、すぐに地域を追加することで準備できる
チャージは、チェックインの際に渡される用紙のQRコードを読み取ることで利用できる
残高チャージのイメージ

 残高を利用する場合、アプリの「支払う」から店頭のQRコードを読み取り、利用金額を入力しタップすることで支払えます。

 残高確認や有効期限もアプリから確認できるので、紙の束を持ち歩く必要もありません。利用できる店舗も、アプリのマップから確認したり、現在地に近い店舗を検索できたりします。

 スマートフォンアプリでQRコード決済をしたことのあるユーザーであれば、戸惑うことなく利用できるのではないかなと思います。

ホテルホッピング時やグループでの宿泊で便利

 QRコード決済できる手軽さもさることながら、便利だと思ったのは「異なる残高をまとめられる」ことです。

 「region PAY」は、東京都や大阪府、神奈川県、静岡県などの地域クーポンで活用されています。筆者は偶然にも大阪府、神奈川県、静岡県で全国旅行支援を利用し旅行したので、これらで入手した残高を同じアプリで管理できました。「○○PAY」といった別々のアプリをダウンロードしなくてもよかったり、財布の中がクーポンまみれになってしまったりすることがありません。

 さらに、個人的に良いと思ったのは「異なる有効期限の異なる残高をまとめられる」ことです。

 筆者のように、1日ごとに宿泊するホテルを変えるいわゆる「ホテルホッピング」をする場合、ホテルごとに異なる有効期限のクーポンが配布されます。紙券のみであれば、都道府県の管理もさることながら、有効期限の管理も必要になります。

残高管理画面から、残高と有効期限を確認できる

 「region PAY」アプリでは、異なるクーポン残高も一つにまとめられ、期限間近のものから消費していくので、残高の管理も楽ちんというわけです。

 秋の観光シーズン、対象地域で全国旅行支援を使って旅行する方は、ぜひ事前にダウンロードして利用してみてください。