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3年ぶりのヨーロッパ。ドイツ、イタリア、スペインで「5GプリペイドSIM」の購入チャレンジ

 5月末から6月中旬まで、ドイツ・ハノーバーで行われた「Hannover Messe 2022」、イタリア・ミラノで開催された「ミラノデザインウィーク2022」の取材でヨーロッパへ渡航してきました。筆者は今年2月にスペイン・バルセロナで行われた「MWC 2022」の取材ができず、3年ぶりのヨーロッパには大きな期待、特に現地の5Gエリアがどこまで広がっているのかが気になるところでした。

3年ぶりのヨーロッパ。フランクフルト空港はGalaxy S22の広告が目立っていた

 今回のヨーロッパ渡航に際してはahamoのSIMを入れた「BALMUDA Phone」を持っていきましたが、ahamoでは海外で5Gローミングはできず、また海外渡航の15日目から速度制限がかかってしまいます。そのため現地でプリペイドSIMを買うことにしました。

 数年前からヨーロッパでは全域で追加費用なく各国のプリペイドSIMがローミングできるため、渡航先ではなく、あらかじめ日本のアマゾンなどでイギリスやフランスキャリアのプリペイドSIMを買っておけば、現地到着後すぐにデータ通信が利用できます。

 以前なら「現地に着いたら空港か繁華街でプリペイドSIMを買う」のが鉄則でしたが、そんなことも数年やっていなかったのです。そのためフランクフルトに到着して、まっさきにキャリアの店に行ってプリペイドSIMを買う、というのも久々でした。

フランクフルトの繁華街にあるボーダフォンの店舗

 ということで5月28日にフランクフルトに到着し、繁華街にあるVodafoneの店を訪問しました。繁華街の大きい店なら海外旅行者向けにもプリペイドSIMを売っているはずです。あらかじめドイツのボーダフォンのWEBで20GB・15ユーロ/月のSIMがあるのは調査済です。ところがショップでは「20GBはオンライン購入のみ。うちでは5GB以下しか売っていない」とのこと。5GBは14.99ユーロ/月なのでお得感はありませんし、5Gに接続してスピードテストを数回やったら残量が無くなります。

 それでも5Gを試してみたいので購入したいと伝えると「料金は4か月分前払いで、4か月使える売り方しかしていない」とのこと。観光客相手なのであえて高値で売ろうとしているのか、あるいはプリペイドSIMを売りたくないのかはわかりませんが、対応がひどいためここでの購入は断念。その後付近のボーダフォンを2店舗回りましたがどちらも「プリペイドSIMは売っていない」とのことでした。

 なおスーパーでもプリペイドSIMを売っていますが、土曜日だったことや登録が面倒なことから断念。そもそも2.5GBのものしか売っておらず、5Gの対応は不明。もし5Gが使えてもスピードテスト2回で終了してしまうので購入はやめておきました。

2.5GBでは足りないうえに、オンライン登録は面倒だ

 しかたなくフランクフルトではそのままahamoを使い、翌日にハノーバーへ移動。「Hannover Messe 2022」の取材中もahamoのローミングを利用しつつ、展示会終了後に繁華街のボーダフォンの店を数店舗回ってみました。しかしどの店も「うちでは売っていない」。

 最終的にCityと呼ばれる中心部のボーダフォンの店に行ったところ「うちにはあるよ」とうれしい回答が得られたのですが、ここにあった7GB・19.99ユーロ/月のプリペイドSIMが、販売価格は37.99ユーロ。なぜ17ユーロが上乗せされるか、ここの店にたどり着くまでに精神的に疲れてしまい聞くのもやめてしまいました。

ハノーバーでようやく買えたドイツのプリペイドSIM

 こうして何とか購入できたドイツのプリペイドSIMですが、5Gを使うには2.99ユーロ/4週間が別途必要になります。オンラインですべてできると言われたものの、ログインするためのパスワードがありません。WEBではパスワード発行を依頼するも「パスワード不明」のリカバリしかできないようで、新規パスワードは取得不可。アプリはAndoridではGoogle Playの国が異なり「My Vodafone」のドイツアプリがインストールできず。結局プリペイドSIMで5G体験をするどころではなく、38ユーロを捨てる結果になりました。筆者は5Gが使いたいのであって「現地で安価でデータ通信がしたい」のではないのです。

 ちなみに9月にはベルリンで「IFA 2022」が開催されます。ベルリンでも筆者は過去にプリペイドSIMを高値で売られたことがあり、ドイツは観光客にやさしくない国なのかもしれません。IFA取材時に5Gを現地SIMで使いたい、という方はちょっと注意したほうがいいかもしれません。ハノーバーで唯一プリペイドSIMを買えた店には50GBのSIMもありましたが、価格は79.99ユーロ、おそらく20ユーロくらいが追加されるので100ユーロ。約1万5000円も出すというのはちょっと高すぎるでしょうね。

50GBで80ユーロ、手数料込みで100ユーロになるだろう

 さてドイツでの5G体験はあきらめ、6月5日にミラノに移動しました。空港に到着すると両替所などにプリペイドSIM販売の案内がありましたが、せっかくなのでキャリアの店に行こうと鉄道を使ってミラノ中央駅へ。30分間隔と本数は少ないものの、車内は窓側のごみ入れの下に電源あり。またバスと違って時間が読めるし席もゆったりしているので、筆者は鉄道をよく使います。

プリペイドSIMが旅行者を迎えてくれるミラノ。ドイツとは大きな違いだ

 ミラノ中央駅に到着して駅前広場に向かうと、広場に出る手前のエリアにボーダフォンの店舗があります。タイミングよく先客がいなかったのでスタッフに「イタリアに2週間いる。5Gの高速通信を使いたい。ジャーナリストなのでとにかく高いプランでいい」と伝えると、「では100GB・50ユーロ/月でいかがですか」というので即答して購入しました。なおドイツでもイタリアでも購入時にはパスポートは必要です。

 ちなみに後でボーダフォンイタリアの料金プランを見ると実際は20ユーロだったようで、別途クレジットが追加されたような、、、まあドイツでの対応がひどかったため、もう「何でもいいや」と言われたものを買ったのでした。

 ショップでの登録は数分で終わり、プリペイドSIMを手持ちのサムスン「Galaxy S21 Ultra 5G」に入れるとすぐに5Gのアンテナが立ちました。ショップを出て速度を計ると下り485Mpbs、上り57Mpbs。テザリングも問題なくできます。ホテルのネットがもしも遅くとも、このSIMがあればかなり安心できます。

ミラノのボーダフォンでプリペイドSIMを簡単に購入。思わず笑みがこぼれる

 ミラノでは、展示会場で行われる「ミラノサローネ2022」だけではなく、ミラノ市内各地で行われる「フォーリサローネ2022」を取材。とにかく街中をあちこち歩き回ります。その際にGalaxy S21 Ultra 5Gの画面を確認しましたが、ほぼ5Gの表示のままで、エリアはかなり広いようです。いわゆる4G転用エリアもあるかとは思いますが、観光地であるドゥオーモ広場でもしっかり下り553Mpbs、上り63Mpbs。イタリアでは現地プリペイドSIMを購入して5Gを十分に楽しむことができるわけです。

ドゥオーモ広場でも爆速、ミラノではぜひプリペイドSIMを購入したい

 ところで今回のヨーロッパ出張では、ITジャーナリストの富永 彩乃氏(@ayanotdo)が、同じ時期にバルセロナのスタートアップ取材を行っており、その後ミラノで合流しました。彼女は2月のMWC 2022も取材しており、その時にバルセロナでプリペイドSIMを買って5Gを体験しています。今回もスペインのボーダフォンでプリペイドSIMを購入したそうで、2月の時点では80GBプランが最大だったのですが、6月には100GBに増えるなどプラン変更があったとのこと。金額は100GBで料金は20ユーロ / 月。但しバルセロナ市内の5Gのエリアはそれほど広くないという印象だったそうです。

スペインのボーダフォン。20ユーロで100GB利用できる(富永氏撮影)

 ちょっとした海外旅行なら、もはや現地でプリペイドSIMを買う必要性は無くなりました。しかし5Gを思う存分使いたいと思うのならば、まだしばらくは現地でSIMを買ったほうがいいでしょう。イタリアとスペインに来年以降も渡航の予定があれば、現地到着後はまっさきにプリペイドSIMを買おうと思うところです。